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裏運気
半世紀以上生きてきて、占いをこれほど身近に感じたことがなかった。
書店に行けば必ず目にするゲッターズ飯田さんの五星三心占いの書籍の数々。大ベストセラーというのもうなずける。
当たるのはもちろん、個に寄り添った丁寧な解説やアドバイスが分かりやすく心に沁みる。
今私はまさに、乱気→裏運気の年。
自分の病気(脳梗塞)から始まり、実父の他界、上京した息子との別れ…1年半前から不運な出来事が続き、しばらくはまだこの状況から抜け出せそうにない。
対して「金のインディアン座」の息子は去年からダダ上がりの絶好調、遊べば遊ぶほど運気が上がるそうで。何それ羨ましい。
「裏」運気と言ってもマイナスということではない、と飯田さんはおっしゃる。自分の裏にある個性や才能が出てきて、経験を積み、自分に足りないところを学びにつなげる時期なのだそう。
しかし、身内や大切な人の死はやはりとても悲しい。
時折庭いじりをする。土に触れ、手入れした草花が芽吹いたり花が咲いたりするのを見るのは心やすらぐ。
ある時、ふと心に浮かんだ。
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葉っぱに虫がつくのと同じように人は病気になる。
花が枯れるように人は亡くなる。
すべては当たり前のこと。
自然に起こることだ。
少なくとも、息子との別れは寂しいけれど不運なことではない。
いいことも、悪いことも当たり前に受け止めよう。次の一歩を踏み出すために。