【ネタバレ注意】名探偵コナン「ハロウィンの花嫁」のあえて微妙だった点を挙げる
名探偵コナンの劇場版最新作である「ハロウィンの花嫁」を見てきた。
色々思うところはあったのだが、色々総合してみると「見に行ってよかった!!!」という感想になった。
「え?それならなんでこんな辛気臭えタイトルつけてんだ?」
「見に行って良かったんだろ?ならそれでいいやろがい」
「わざわざ良かった作品の粗探しして評論家気取りか?」
と思った読者もいるかもしれないが、一旦落ち着いてほしい。
私がなぜ微妙な点を感じながらも、最終的におおむね満足したかという理由を説明していきたい。
一応断っておくが、それってあなたの感想ですよね?と思われてしまうだろうが、本当にただの私の感想なのでそこの所ご了承ください。
まず、私は序盤の方こそ高揚感、それこそ身を乗り出す勢いで見ていた。
それは、今作の前日譚ともいうべき「揺れる警視庁1200万人の人質」を予習できていたことが大きい。この記事を読んでいる人達も恐らく、このエピソードを知っている前提で劇場版も視聴したと思うので、内容については
割愛する(もし未視聴の人はアマゾンプライムでも見れるので履修しておくといいぞ!)。
序盤で、松田陣平が殉職する原因となった張本人である爆弾犯が脱走中に爆殺されるという驚きの展開に始まり、3年前の松田が殉職する前日に松田含む警察学校の同期4人で謎の爆弾犯相手に銃撃戦を繰り広げていたという新事実も判明。使用された爆弾も二種類の液体が混ざり合うことによって爆発するという、「揺れる警視庁1200万人の人質」で登場した「水銀レバー」を彷彿とさせた。
しかし、徐々に「??」と思う点が出てくる。
目暮警部の同期だった村中とその婚約者のクリスティーヌは結婚式を控えている。結婚式の打ち合わせの直前に突然クリスティーヌの元へ電話がかかってき、友人がどうしても渡したいものがあるから所定の場所に来てくれという。すると、少年探偵団が打ち合わせを控えるクリスティーヌの代わりにその場所へ行くと提案した。クリスティーヌは地図を書いて手渡し、コナンと灰原含む5人でその場所へ行くと、そこは見るからに怪しい廃ビル(本当に怪しい)。
予想通りともいうべきか、最上階には例の二液が混じり爆発する爆弾が仕掛けられており、コナンがその部屋に閉じ込められてしまう。確実に狙った標的を殺害するという強い意志が感じられる。何とか少年探偵団の協力もあり窓からの脱出に成功し九死に一生を得るのだが・・・
「(。´・ω・)ん?」
その場所の地図を書けたということは、その場所が怪しげな廃ビルだということを知っているという事なのに何故一切疑いもせずにに子ども達を向かわせたんだ?普通そんな場所を指定されたら「え?なんでこんな場所?」みたいな反応しないか?怪しいなこいつ犯人か?メタ的に考えても劇場版の犯人は黒ずくめの組織を除いて初登場の人物に限られるのでこいつで確定か?
いや待て待て…流石に早計だ。これは視聴者のミスリードを誘う手口で真犯人は別にいるパターンか。フフフ、コナン視聴歴18年(多分)のこの私、その手には乗らんわ…
その後、爆弾犯の正体が国際的に活動する正体不明のテロリスト
「プラーミャ」だと判明。さらにプラーミャに家族を殺されたロシア人・
エレニカを筆頭にプラーミャに復讐を誓うロシア人部隊までもが登場。この部隊は、警察からプラーミャに関する情報を引き出すために千葉刑事を拉致するという強硬手段に出るなどかなり手荒で、プラーミャを捕えるためなら手段を選ばない執念が伺える。
しかし、僕はこの突然登場したロシア人集団の怒りにどうも付いていけない所があった。白石麻衣の演技力はともかく、プラーミャに身内を殺された為に怒り狂っているのはわかるのだが、物語の中盤から突然登場したロシア人達に感情移入するのが難しかったのだ。まあこの辺は僕がサイコパスなだけな可能性があるので人によると思う。
そして物語は終盤へ。
コナンがプラーミャの正体を突き止め、エレニカ達と共に村中とクリスティーヌの結婚式場に乗り込む。
エレニカ「そこの二人!手を挙げろ!!」
村中「!?俺?」
エレニカ「お前もだ!!」
クリスティーヌ「・・・」
エレニカ「お前がプラーミャだ!!」
クリスティーヌ「・・・・フハハハハハ!!!!」
「え?まじでお前?」
まじか、ほんとにお前だったのかよ…
犯人が予想通りすぎて少し拍子抜けしてしまった。
しかしながら、そこから後の銃撃戦シーンが迫力がありとても見ごたえがあった。ここで高木刑事が、身を挺して銃弾から佐藤刑事を守ったために傷を負ってしまうアクシデントもあったが、遂にプラーミャを屋上に追い詰めることに成功。しかし予め呼んでいたヘリが到着し、それで逃走を図る。勝利を確信したのか、プラーミャが最後の爆弾の場所を白状した。
「あいつらはハロウィンを盛り上げるための飾りぐらいにしか思ってないだろうがな(笑)」
「え、ええええええええええええええええ!!!!?????」
え?渋谷中に飾ってある、あの膨大なランタンの中身が全部爆弾の素!?
「一人でどうやって大量の液体を持ち込んだ?」
「もしかして他にも仲間が?」
「そもそもいつどのタイミングで仕掛けた?」
でも仲間がいたとしたらこの期に及んで加勢に来ないのも変だしなー。
結局全部一人でやりましたってか?どこのジェバンニだよ…
そしてヘリに乗り込むプラーミャ。
と、その時
ビシッ!
「ああああああああああああああああああああああああああああああああ」
ヘリのパイロットが手刀を叩き込み、一瞬にしてプラーミャの古傷である右肩を外す。そう、我らが安室透の登場である。
「な、なぜだあああああ」
僕ら視聴者の疑問を代弁するプラーミャ
「ふっ、既に中和液を完成させていたんだよ。僕の優秀な後輩がね。」
画面に映る疲れ果てて眠る風見
いたよこっちにもジェバンニ
その後、コナンのファインプレーのおかげでプラーミャを乗せたヘリを撃墜(安室も飛び乗っていたが)。最後に悪あがきをするプラーミャを制圧したのは婚約者だった村中。ここはちょっと切なかったな…
しかし、本当の危機はこれからだ。ランタンが割れて中身の液体が流れだしてしまった。渋谷のスクランブル交差点の高低差を利用して二種類の液が混ざり合うというアイデアはとても面白く、スケールの大きさを感じた。
(あのランタンの中身が全部割れてもあれだけ道路を埋め尽くす量になるのかという疑問はあるが)
と、ここで最初に書いた通り「見に来て良かった」と思えるシーンが訪れる。様々なツッコミどころを帳消しにできるほどだ。
そう、液体の流入を止めるために少年探偵団が駆けだした時、あの曲が流れたのだ。
うつむーくーその背中にー痛い雨が突き刺さるー♪
「おおおおおおおおおおおおおおお」
思わず映画館で感嘆の声が漏れた。
何と2006年公開の「探偵たちの鎮魂歌」以来、ついぞ流れなかった
「キミがいれば」が流れたのである。
いやー感動した。
16年ぶり、しかも僕は当時映画館で鑑賞していなかったので実質的に劇場で聴くのは初めてだったので、なお感動が大きかった。
「時計じかけの摩天楼」で、線路に仕掛けられた爆弾を避けるために全ての車両を路線変更しているシーン
「14番目の標的」で、崩れ落ちるアクアラインで沢木に人質に取られた蘭の足を撃ちぬいたシーン
「世紀末の魔術師」で、燃え盛る城でスコーピオンと対峙したシーン
初期の劇場版の名シーンで、必ずと言っていいほど流れていた、いわば「勝ち確BGM」だ。
もうなんかこれで今までの疑問点とかどうでも良くなったよね。
え?ちょろいって?
そう!ちょろいんです!!!!
思い入れのある曲ってそれだけの力を持つんだなーって自分でも驚いた
ということで、今回はウダウダとツッコミを書いたけど、全部ひっくるめて思い返すと「良作」だったなという結論に達した。
初投稿で色々とお見苦しい点もあったと思いますが、ここまで読んでくださった方はありがとうございました!!!。
あ、あと最後に
コナン映画ってもう十分すぎるほどに認知されていて人気もあるので、タレントやアイドルをゲスト声優として起用する必要ないんじゃね?
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