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26.カラコン

カラコン
私はお気に入りのカラコンが一つだけある
これを見つけるまでに何種類も買ってはしっくりこず、しっくりこないものを身に着けていても自信は湧かないので、無駄にしてきた
そんな沢山の模索の中で、一つだけお気に入りを見つけた
これだ!とつけた瞬間思った
びびっときたカラコン
やっぱり、びびっときた自分に似合うものを着けていると、
友達も「季音ちゃんは目が素敵だね!」
以前の恋人たちにも、「季音ちゃんの好きなところは目!」

この目の色が私にとって最善だ
ここから他のカラコンに浮気することはないだろうなあ
そう思って過ごしていた

だけど、私には、ずっとつけたい色がある
それはグレー色のカラコン
私はずっと青い目に憧れていた
小学生の頃、スマホを持ったとき、私の検索履歴が
「人間 瞳の色 変える方法」
「青い目になる方法」
「目の色素を薄くする方法」
カラコンなんてものが世の中にあるなんて知らなかった私
そして青い目に純粋に憧れていた私は
そんな検索をして履歴を埋め尽くしていた日もあった
可愛すぎないか、純粋な疑問と純粋な夢を持った当時の私の問い
だけど、まあ不可能だということがわかり。
でも初めにカラコンを付けた時は、彼がいたときだったから
無意識でも彼モテを狙っていたはず
ナチュラルで、可愛く、やわらかく。
そんな、彼が好きそうな私になることが好きだった
本当に今の今まではそれでよかった
特段違和感なく心地よかった

だけど、独りになった今
私は自分に対する本音か建て前かを、片っ端から見つめなおす時間を
過ごしている
これが途轍もなく楽しくて楽しくて
ここ数年で最も心が躍る時間が過ごせている
そんな、これは本音?建て前?って吟味している中
予想もしてなかったところに着眼した
それがカラコンだった
「うわああ、今の自分だったらグレーつけたい」
「ぼやけた輪郭をはっきりさせたい」
そう鏡をみて思っていた

すると今日
まさにいつも行くサロンのお姉さんがイメチェンしていた!!
なんか、どこかいつもと異なる雰囲気が最強にかわいい
以前はブロンドで茶色のカラコンだった大人っぽかったお姉さんが
お人形のように透明感に溢れていて、可愛いといわずにはいられず
目についたかわいいポイントを、褒めちぎってしまった
ときめいた
私がこんな風なものを身に着けてみたいのに行動するのはいつにしよう~
そんなことを浮かべていた矢先
そんな具現化したような人に出会えるものだ

一か月の間でがらりとイメチェンを成功させたお姉さんに勇気をもらった

今の私は好きな人もいないし、モテを狙う必要もない
私が昔からなりたかった自分になることを片っ端から叶える自由がある


私は好きなものはストックする癖がある
まだある、今のカラコン
勿体ない
分かってる
でも今だという感覚を信じて
新しいカラコンに浮気します
ダメだったら、似合わなかったら、戻ってくるよ
でもデートのとき用とか、そんな風にキープをしておくのもやめる
そのとき自分が自分らしく居れるもの、
自信を持って好きなものを身に着けて、過ごすことにする
二番手くらいにすきなもので満足はしたくないから


ちなみに、私は人がつけているカラコンを聞かないし
自分がつけているカラコンも教えない
近道して手に入れる理想よりも
自分で見つけ出すこと、出会えたときの達成感、
自分の力で出会えた自信
この全ての要素が楽しいの



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