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帰って来た道真ベテルギウスの夜に続編:侵攻
帰って来た道真ベテルギウスの夜に続編:侵攻
この編は、「紛争勃発」の続きです!
NKNのメンバーは、スペースドアから二十両編成の
リニアエレベーターと言うかリニアモータカーと言うか、
リニア駆動の列車で地上に降りた。十二時間掛かるのだ。
その間、彼女達も連邦直接議会に当事者として意見を発表
した。議会は、ネットワーク上なので連邦域内なら何処でも
参加出来る。メンバーの内十八歳以上の投票権を有する者が
帝国への攻撃に賛成した。エレベータの移動時間短縮の為
降下時にも逆さまの方向にGが最大1.5G掛かるが、
彼女達は耐Gシートに縛られながら討議に参加したのであ
る。
![](https://assets.st-note.com/img/1719722933412-ZVQsLbXMh4.png?width=1200)
上図は、スペースドアとリニアモーターカー列車(オレンジ
色)です!
![](https://assets.st-note.com/img/1719722989338-yibwm58r0x.png?width=1200)
帝国が、オーストリアとスペースドアの地上基地を一時的に
占領した場所!
帝国は、侵攻を開始した。ザルツブルグの性能と効果は、
ムーンレーン3攻撃で実証された。連邦に対抗する兵力は無
いと確証したのだ。電撃作戦だ。
スペースドアにザルツブルグを乗せた突撃カプセルが放たれ
た。スペースドア手前で減速し、減速しきれない高速な速度
で超大型静止衛星ステーションに衝突する様に取り付いた。
流石の大質量衛星も衝撃を感じた。同時に大気圏突入カプセ
ルが、オーストラリアに着陸する様に大気圏に突入した。
連邦軍は、非殺傷制圧を信条にする軍隊と言うより警察組織
である。連邦設立当時に多数勃発した戦闘は、敵基地を
パワーアシストスーツを着た制圧部隊と等身大のバトルロイ
ドで潜入し敵勢力を制圧したのだが、宇宙の彼方から高速に
侵攻して来る敵に対して為す術が無かった。
巨大隕石・小惑星の地上への落下・衝突を防止する為のミサ
イルは、静止衛星軌道上に防衛ラインを構成する衛星ステー
ションに備え付けられていたが、人間が搭乗しているかどう
か分から無い事を理由に帝国のカプセルを撃破出来無かっ
た。正に電撃作戦である。
スペースドアは、ザルツブルグの侵攻に降参した。オースト
ラリア大陸全域とスペースドアの地上側アンカー基地のある
ニューギニア島が、帝国の制圧下に成った。
小鳥遊夏生を始めNKN64メンバーと佐渡裕次も帝国の
捕虜に成った。リニアエレベータが地上に到着直前には、
既に帝国軍が制圧していたのだ。基地の周囲は惨状だった。
砲撃や爆破で熱帯性ジャングルは焼け野原だ。彼女達は、
銃火器を突き付けられた。パワースーツを着て脱出を試みた
者は居なかった。賢明だ。若い兵士達で構成した帝国軍の勢
いは止められ無い。連邦行政当局が声明を出した。
「帝国と休戦協定を結びます。当方は、人命を最優先し、
彼らの領土的欲求に応えようと思います」
直接議会は紛糾したが、脱出不能な人々の救出を優先し、
帝国にオーストラリアの領有を認めた。アンカー基地のある
ニューギニア島の領有は認めなかったが、実質的に帝国に
支配された。スペースドアも帝国の支配下に落ちた。
連邦は、宇宙への出入りを制限されたのだが、オーストラリ
アやニューギニア島の被災民の救出には成功した。アンカー
基地周辺の空港は被災を免れていた。帝国軍も占領し使用す
る為、むやみに攻撃はしなかった模様だ。佐渡裕次とNKN
のメンバーは、迎えに来たB787で羽田まで帰った。
行政当局は謝罪を繰り返し流している。NKNメンバーも
謝罪情報を見ているが、彼女達は助かったので行政当局に
感謝すべきであるが、行政当局の弱腰に腹を立てていた。
つかの間の平和が訪れたが、紛争の勃発となった季美の
身柄は今だ帝国が抑えている。季美の姿は連邦中に知れ渡っ
ている。天真爛漫に歌い踊る天使過ぎるアイドルの姿に人々
は魅了されている。彼女が奪われたのだ。誰かが言った
『トロイ戦争の再来だ』トロイ戦争はギリシア神話最大の
エピソードだ。スパルタの王妃ヘレネが、トロイの王子パリ
スに奪われた事から始まる物語である。ヘレネは絶世の美女
とされる女神アフロディーテがパリスの審判と呼ばれる
三美女神ヘラ、パラス・アテネ、アフロディーテ三神が、
羊飼いをしていた青年パリスにヘラは『アジアとヨーロッパ
の支配権』、パラス・アテネは『勝利と英雄の身分』、
アフロディーテ『絶世の美女ヘレネの所有権』パリスは、
ヘレネを望んだ。そしてトロイの王子としてスパルタ王から
王妃を奪い、トロイは全ギリシア軍と敵対する事に成った。
今回、天使過ぎるアイドルは、好奇心からザルツブルグを
追い掛け帝国に拉致された。全連邦軍は、彼女を救出しなけ
れば成らない。初戦は帝国の勝ちであるが、連邦の技術力が
上だ。連邦の行政当局は、パワードールに対しては、破壊殺
傷兵器の使用を許可出来ると共に連邦のパワードール作成を
許可する法案を直接議会に俎上に乗せた。何時になく紛糾し
たが、帝国憎しで法案が通った。バトルロイドを巨大化し、
乗員用のコクピットを備えた連邦のパワードールが完成し
た。バトルロイドを単に巨大化したら良いと思われるかも知
れないが、ロボット三原則の『人間に危害を与えては成らな
い』と言う最高規則は守るのだ。
帝国がパワードールと命名したのもロボットが自身の意識で
攻撃を加えるので無く、あくまでも人間の操縦者がパワー
ドールの手足を操って攻撃するのだ。帝国側が、そうしたの
はロボット三原則を守る為では無い、電子頭脳で全てを操作
したらヨハンに操られる恐れが有るからだ。
その為コクピットの通信はアナログFM電波を使用して外部
からデジタル信号を受け付けない様にしている。連邦の
パワードールガルビオンは、パワーアシストスーツを巨大化
し、ミサイルバズーカや粒子加速砲ライフルと言った武器を
使える兵器として誕生し、搭乗者にパワーアシストスーツと
同じ様に人工思考体がアドバイス出来るのだ。
しかしながら、手足を操るのは操縦者である。グレーゾーン
であるが、ロボット三原則の適用外のドール操り人形なの
だ。そしてガルビオンは、当然の様にネットワークに接続し
ている。ザルツブルグ依り上等な兵器だ。
スペースドアは帝国に奪われたが、連邦は監視用センサーを
搭載したヨハン・ゲートウェーを連邦宙域から帝国宙域付近
まで文字通りバラまいた。帝国はネットワーク・デーモン・
ヨハンに侵略されない様、通信にアナログ的な手法を取って
いる。ザルツブルグと彼らの指令官との通信はFM音声であ
る。スペースドアと帝国本国とのやり取りは、ロケットで
飛脚便を飛ばす事で行っていた。ヨハン・ゲートウェーが
全宙域に飛散してから、帝国の飛脚便はことごとく撃墜され
た。全て回収解読された。
ガルビオンの試作機で一編隊が構成出来た。連邦の反攻が始
まった。パワードール同士の戦闘が始まった。
連邦軍は、ジャミング電波妨害を行い帝国のザルツブルグは
司令所からも仲間とも交信が出来ず孤立し、一機ずつ撃破さ
れた。自動小銃等を持った人間の兵士達は、連邦のパワー
スーツ部隊とバトルロイドに依って武装解除させられた。
帝国軍は、スペース・ドアのアンカー基地を爆破した。
連邦の部隊は、それを阻止出来なかった。アンカー基地から
外れた軌道エレベータを構成するワイヤーが暴れ出した。
地上には未曾有の被害が現れた。異変を聞いた連邦のスペー
スコロニーから宇宙戦艦が出撃しスペースドアの静止軌道衛
星に超大型デブリ排出用ロケットを取り付け外軌道へと押し
出した。軌道エレベータ事故は想定外だったが、帝国の勢力
を地上から消し去る事に成功した。
さて、とらわれの身の季美だが、帝国では、お姫様扱いを
受けていた。基本的に保守勢力・絶対的道徳主義者が牛耳る
国家体制である。派手な格好をしているアイドルでも幼い
少女である。兵士に報奨として与えると宣言したが、形だけ
の結婚式を挙げさせ、床入りは禁止とした。結婚したけど
彼女の純潔を守る為、別居なのだ。それでも彼女を手に入れ
ようと若い兵士達は頑張った。第一次地上侵攻作戦はその
典型である。帝国と連邦は経済的に鎖国状態だが、人の行き
来は可能だった。アイドルの公演も普通に行われていた。
ただ、帝国がヨハンの侵入を恐れてネットワークシステムを
遮断している為、帝国住民は連邦域内で行われるアイドルイ
ベントのライブ映像もリアルタイムには見る事が出来無い。
戦争が勃発してからは、連邦側のアイドルは、囚われの身の
佐渡季美だけだ。彼女は要求した。ティーンエイジの小娘で
はあるが、太陽系連邦一のアイドルグループNKN64
エースを務めている。
64グループは連邦各地に姉妹グループを作り総勢一万人を
超える美女達の花園である。
その頂点といえる地位に天使過ぎる天真爛漫なアイドル佐渡
季美が立っている。帝国にも夥しい数のファンが居る。
その彼女の希望である。成果を上げた第一次地上侵攻作戦の
英雄達は、季美を求めた。ハンス・ロドリゲスは、スペース
ドア攻略作戦で多大な戦果を上げた。
季美の結婚相手の候補に挙がった。彼女に面談する時は、
皇帝に謁見する時より上がった。おかしな話である。
彼女は、彼の操るザルツブルグの肩に取り付いた為、帝国に
拉致されたのだから、彼女を拉致したのは彼の筈だったの
に。しかしながら、彼は、自機に取り付いているのが、彼女
だと分かったのが皇帝に謁見した時で会った。彼女が言っ
た。
「ハンス・ロドリゲスさん、貴男なのね。私を誘拐したの
は」
「誘拐だなんて、滅相もありません。熱烈なファンを自認
する私目は、貴女様と分かっていたら丁寧にお返ししたので
すが、ゼブラの勇ましいパワースーツを捕獲する事を優先し
ました。お許し下さい。お許しついでに私が貴女様の夫とし
て一生お仕えしたいと考えています」
「まー、厚かましい。その容姿で私がなびくとお考えか、
・・ま良いでしょう・・条件を出します」
「何なりと」
「木星の核付近に巨大なダイヤモンドで出来た岩が有ると
聞いています。私に相応しい婚約指輪をそれで作って下さ
い。女の子の欲しい物はお判りよね」
ハンスは、連邦の反攻に遭遇しなかった。彼は、木星資源探
査計画に志願し旅だったのだ。勿論、ダイヤモンドの岩を捜
す為である。彼女の口から出任せを真に受けたのか、否、
彼にも勝算が有った。木星の巨大重力で木星大気は高温高圧
でダイヤモンドの原料炭化水素が炭素原子を核にしてダイヤ
モンドに気相成長する事は知っていた。木星探査チームの
一員の幼馴染みがダイヤモンドの岩を見た事があると言って
いたのを思い出したのだ。
ルーク・ザヒ・アムンゼンは、地上侵攻作戦の最前線で決定
的な武功を上げた。彼女が言った。
「ルーク・ザヒ・アムンゼン大佐、貴男、私好みのお顔ね
」
「お褒めに与り光栄です」
「でも貴男と素直に結婚は出来無いは、条件があります」
「何なりと」
「私の母、佐渡丸季はご存知ですね」
「宇宙軍士官学校で習いました。連邦の基礎を作られた
お医者様にして政治家だと習いました」
「その母が言うの初めての男は、選びなさいと・・処女を
奪われる時は痛いのよと母は、痛みが専門の医者で百八叩き
と言う処刑にも関与していました。黒のレザースーツ姿、
格好良かったわ。年配の人は、
『お母さんセックスシンボルだったね君は清純派だけど』と
言われたわ」
「その美しかったご母堂に何を言われたのですか」
「今でも若くて綺麗よ。彼女リペア細胞の所有者よ。その
母が、
『破瓜の痛みを快楽の海に溺れさせるほどの快楽を与えられ
る』男か、よっぽど好きでどんな痛みにも耐えられそうな男
にしなさいと言うの女の子にしか分からない痛みを軽減させ
て欲しいわ・・貴男は少し好みだけど修行して欲しいのよ。
『破瓜の痛みを快楽の海に溺れさせる』テクニックの習得を
命じるわ、習得のエビデンスは示してね」
ルークは、途方に暮れた。でも彼女は、処女喪失を前提にし
ている。僕に抱かれたいと言っていると思って良いだろう。
嬉しい。彼は、地上に降りた。帝国軍の任務として連邦に
潜入するのだが、ルークには別の意図が有った。
「コンピュータ、教えて欲しい事がある」
ヨハンは、考えた。質問者は連邦市民で無い。帝国のスパイ
と考えられる。ヨハンは適当に話を合わせる事にした。
通常市民は『ヨハン』と呼び掛ける。
ヨハンは、顔認証をフル活用したが登録が無い事だけ判っ
た。
「何でしょうか」
「破瓜の痛みを快楽の海に溺れさせるとは、どう言う事か
解る」
「どなた様から、聞かれたのでしょうか」
ヨハンは、この言い回しが極特定の人の間でしか語られて無
い事を記憶している。帝国関係者では、高給で連邦を裏切っ
た栗林久美だけの筈だが、彼女は口が堅い特にセックスに関
する事については貝の様に口を閉ざす性格だ。知っていて何
らかの事情で喋る人物は拉致された佐渡季美だけだと推論し
た。
「いや、それが」
そう言ったきりルークは、口を噤んだ。
「おめでとう御座います。貴男様を受け入れようとした
お嬢様が、性のテクニックを修行して下さいと頼まれたので
すね。色男さん」
ルークは赤面した。ヨハンは確信した。彼は、政策策定人工
思考体ザラに季美救出作戦立てさせている間だ時間潰しを行
う事に成る。
「お美しいお嬢さんですね」
「それが、美しいのだが、なかなか会えなくて」
ルークは意味不明の事を言う。それでもヨハンは分析する。
部屋の空調機から吐息中唾液をDNA解析すると帝国の宇宙
貴族アムンゼン家に繋がる人物と判明していた。アムンゼン
家は、ノルウェーの冒険家として有名なアムンゼンの子孫
一族の一人が宇宙開拓のパイオニアとして乗り込んだ結果
アムンゼン公爵領となるスペースコロニーを建築した事で始
まる。ルークはアムンゼン公爵の長男だが跡取りでは無い、
公爵は浮気相手の子ルークを認知しただけなのだ。
「貴男は童貞ですね」
「エッ」
「大丈夫、機密は守ります。そうですね」
ルークは、戸惑いながら首を立てに振った。ザラは作戦を
ヨハンに指示した。
「では、貴男様の童貞を奪いながら、
『破瓜の痛みを快楽の海に溺れさせる』テクニックの伝授を
受けられると良いと思います。相手は人間が良いですか、
セックスロイドにしますか」
「人間にして下さい」
彼は即答した。
帝国ではパワーアシストスーツ・セックスロイド・オート
パイロット等AJ人工思考体に触れ合う事が無いので人間に
したのだ。部屋のモニタースクリーンに美しい女性の姿が映
された。
「この女性で如何ですか」
「この美女は誰ですか」
「美女と認識されましたね。気に入って頂けた物と理解し
ます。彼女は、佐渡丸季。連邦の医療行政を担う凄腕官僚で
すが、童貞を調教する趣味を持っています。彼女にコンタク
トを取っています」
「一寸、待て。彼女、確かアイドル佐渡季美の母親では、
ないですか」
「そうです・・若い女性では無いと思いましたか、童貞を
『破瓜の痛みを快楽の海に溺れさせる』テクニック習得させ
られる達人ですから経験が必要です。でも映像は最近の映像
ですよ。見掛け通り若い肉体ですよ。お会いしたら判ると思
います」
彼は、佐渡丸季と聞いて驚きと戸惑いの中にいた。季美の
母親だぞ娘を抱く為に母と関係を持つとは思っても無かった
が、別の感情も芽生えた。綺麗な人だ。童貞とオサラバする
のに相応しい女だと。
「光栄です。佐渡丸季様を抱けると思うと下半身がおかし
く成りそうです」
「正確に言うと抱けるではありません。性技の習得に成功
したら、相手をして頂けるが正解です」
美しいスクリーンの映像は娘の季美とまた違った美女が映し
だされている。映像が変わった。恐ろしく色っぽい、肌の
露出の極端に多いコスチュームだ。白い美肌が煌めく黒革
ボディスーツだ。手には鞭を持っている。大佐と言っても
戦功を上げ昇進したばかりの青二才だ。そしてヨハンに指摘
されるまでもなく童貞だ。童貞の目に丸季のS女王様姿は
劇毒だ。ルークは考えた。これは任務でもある。連邦要人と
極めて近づけるチャンスだ。彼は気付いて無いのだ。彼の
正体がバレている事に。
佐渡夫妻にザラから連絡が入った。丸季の方には既に
非公式に伝えている。
「佐渡様、季美様の所在を知る男を特定しました。つきま
しては、協力願います」
「また、無茶な事」
丸季が質問した。夫婦二人は、戦争が始まり通常プロジェク
トが中断したため一緒にいるのだ。
「丸季様に取っては造作無い事です・・童貞様を卒業させ
るだけです・・裕次様は、童貞に道真様の
『破瓜の痛みを快楽の海に溺れさせる』テクニック習得の
手伝いをお願いします」
「まるで道真さんが考えるような作戦ね・・その童貞さん
姿を見せて」
細マッチョの二枚目の姿が、夫婦の寝室にあるスクリーンに
映された。
「ザラ、私は良いはよ。久振りに童貞を味見して見るのも
悪く無いわね・・貴男、貴男は季美が拉致された時、近くに
居たのに愛人の小鳥遊に気を取られ季美に注意して無かった
から、ややこしい事に成ったのよ。どおして呉れるの」
「僕は、ザラの提案に反対しないよ。それに小鳥遊の件で
十分君は僕に折檻したじゃ無いか、君が童貞狩りを楽しんで
下さい」
裕次は反対しなかった、否、出来無かった。小鳥遊夏生ゆう
たんとの関係が丸季にバレたからだ。筆舌に尽くしがたい
折檻を彼は受けたのだ。裕次は、童貞が季美拉致に関わって
居ることを願った。童貞はSの女王様に依ってこの世であり
得ない苦痛を味わうだろう。
「貴男、練習よ・・私を処女と見なして洗いっこから初め
て」
裕次には、願っても無い事だった。夫婦で寝室を共にして居
ながら季美が拉致されてからセックスを控えていたのだ。
二人ともリペア細胞の働きで二十台中頃の青年の情熱的な
セックスを楽しめる身体だ。良い切っ掛けだった。
裕次は丸季をエスコートして浴室に入った。彼は、彼女の
背後に回り胸まで処女の様に洗った。彼女が言った。
「胸の刺激、これで終わりじゃ嫌よ。もっと愛して」
彼は、処女に対してでは無く、快楽を求める彼女が喜ぶよう
に乳首に対して五本の指で小指から順に親指まで弾く愛撫を
敢行した。真白い乳房のピンク乳首が弾かれて小刻みに揺れ
た。
「アッ、ア、ア、ア、アン、良いわ、アッ、ア、ア、ア、
アン、好き、アッ、ア、ア、ア、アン、もっともっとよ
・・・・」
彼は暫く続けながら思った。その童貞君は、何発、暴発する
だろうか、一回目の暴発は慰めて遣ろうそれが礼儀かな。
彼は、彼女の陰毛で泡を細かく泡立てると陰部全体に塗っ
た。
「イャーン、冷たーい」
色っぽい、童貞君は辛いだろうな。裕次は思った。人差し指
と中指で小陰唇を挟み扱いた。
処女の恥垢を落とすイメージだ。
「キャーン、絶妙よ。イーイ、貴男やっぱり上手いわ」
クリトリスも皮を剥き扱くように擦った。
「ヒャーン、童貞が遣ったら拳骨物よ。でも凄く凄く気持
ち良いわ」
勿論、彼は彼女に快感を与えることを優先したのだ。現れた
鮮烈な色の豆を垢が付いているとしてツルンと擦った。
「イャーン強いわ。でもでもイーイ、イーイ、イー・・・
」
彼は、垢を取り終えたと仮定して優しい愛撫に切り替えた。
「もう処女用はいいわ。私を愛して愛しているでしょう」
小鳥遊を愛人にしたのは、お互いに忙しくてすれ違っていた
からだセックスを楽しみたいのは彼女となのだ。リペア細胞
の働きで二人とも出会った時より若返っている。彼の中指が
蜜壺に侵入しGスポットを刺激し親指と人差し指で魅惑の
小豆小さな小さなピンク真珠を抓み優しく圧力を掛け抓ん
だ。
「イーイ、イーイ、貴男最高、イク、イクイク、イクイク
イクイクー」
本当に久振りのオルガスムを味わっている彼女の泡と流れ出
した体液をシャワーで流し、タオルドライし、お姫様抱っこ
でベッドに運んだ。ベッドに寝かせて唇を近づけた。激しく
求め合った。
舌と舌が互いを舐め合うように絡み付いた。彼女の脚を大き
く開くと自慢の巨根を蜜壺に押し当てた。吸い込まれるよう
に長いそれが彼女の体内に吸い込まれた。極上だ俺の女房は
これほど素敵なオンナなんだと再認識した。肉棒に肉襞が絡
み付く熱い熱い彼女の情熱を感じる。彼の感覚ではアッと言
う間に極限に達し液体を放出してしまった。丸季を懐妊させ
た時以上に放出したと感じた。
編末
続きは、「季美救出作戦」に成ります!
目次は、「帰って来た道真ペテルギウスの夜続編」で
小編へのリンクを張っています!