STOP皆川

五人くらいの芸人が周りでワチャワチャしている中、僕は地面に仰向けになり死んだふりをしていた。周りの関心がこちらに移る。僕が動かないことや死んでいることが言及される。茶番はクライマックスへと差し掛かり、「うんちょこちょこちょこぴー」を全員でやるのがオチとなることが流れから分かった。
ここで「うんちょこちょこちょこぴー」に僕も参加すべきなのだろうか。設定に忠実であるならば動かないまま過ごすことになる。それに「うんちょこちょこちょこぴー」をやる柄でもなくて痛々しい。やらないのがベターだ。しかし散々芸人さん達が僕の不動を強調して下さったのだ。最後の最後に僕が「うんちょこちょこちょこぴー」することこそが求めていたオチなのではあるまいか。素人の僕にも分かるようにほのめかして下さったのかもしれない。
「てーてれってってーんてーん♪」

どうする…?

やる…?

やらない…?




「うんちょこちょこちょこぴー!」




やった。



スベった。



それは雪の日の朝のような静けさだった。



「…いや、違うんですごめんなさい。」
まだだ!ここからスベり芸に昇華するのだ!
浜家に縋り付きながら捲したてる。
「いや僕もね思いましたよこれ動いたらダメだよなーって。でもフリか?って思っちゃったんですわ。そんでやって。シーーーンですわ。そんでやってシーーーンですわ。ほえ?…ほんとに…」
ややウケ。
思っていたより挽回できなかった。




という夢を見ました。

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