氷河期世代以降のためのガンダム「ジークアクス」
シャアを知る必要はない。
今までのガンダムを知らなくてもいい。
見ているのが大人でなくても、小さな子供でも良い。
主人公のアマテは難しい事を言わない。難しく考えない。
見ているのが初代からの大人なら、次の顧客世代に、大事な部分を拾い上げて伝えられるように造られた事に涙する人もいるはずだ。
初代から出来る限りで順を追って見てきた自分は泣いた。
「こんなのガンダムじゃない」と言う声も大事かもしれないが、君らも嘗ての青春に今の君らと同じ嘗ての年上達に似たような事を言われてきたのではなかろうか。
まあ、シャアやララァの視点からした意味合いで「こんなのガンダムじゃない(嬉)」と驚嘆している人もいるかもしれないけども。
シャアとララァがスタジオカラーの協力を経てやっと夢見れる未来の「理想に近づく仮想戦記:ジークアクス」を、純粋に受け止めればいい。
エヴァンゲリオンに込められた祝福と願いの内訳は知らなくてもいい。
ジークアクスは、これまでを知る人にも、全く知らない人にも、知る気がない人にも、世代も男女も関係なくそれぞれがそれぞれの視点全てで楽しめるように設計されている。ガンダムは神でも人でも、男性でも女性でもない。
敢えてジークアクスを勧めるにあたって、あの作品に込められている「次の世代に託したいもの」を分解して語るのは今は御法度な気がする。
某艦長の「女の勘よ」に近い何かを拾って一人上映中に良くも悪くもヒヤっとしたが、そこに続く「ヨーソロー!!」が出てこなくて安心したし残念でもあった。
言われた時には上映中に大爆笑を抑え込んでうずくまる覚悟をして初見視聴してた。どこかでみたようなメカニックの脊髄構造が美しくてそのディテールに恋焦がれながらも、ガンダムに移植されたそれらがガンダムならではの輝きになる様を見ていたい。
作中で示唆される「黒潮建設」も、エヴァの世界のそれではなく、それであってもいいけど、きっとパラレル世界の宇宙世紀に続く企業グループだ。
様々な人々の願いが遠い宇宙、遠い未来に届いて綺麗な形に束ねられていく過程はとても素敵だ。
BANDAIとスタジオカラーによって展開されるMAV戦術が如何なるものか、じっくり拝見させて頂こうと思う。
ちなみに僕はガンダムシリーズに於いてユニコーンとMS小隊が一番好きです。(わかりやすいから)
どうでもいい話
この日映画館が設置されている施設に握力測定器があった。
学生時代以来だったが測定をしてみた結果、左手50kg:右24.7kgと酷いチグハグな測定結果が出た。
体からしたら、「そろそろ利き腕を元に戻してくれ(機能設計上限界だ)」って事なんだろうか。(ここ数年、右手に力が入りづらくて左手でアシストしないと絵が描けない事がある)
※全国の親御さん、子供に対する下手な利き腕の矯正はやめておこう。