連れて帰って、ご主人さま
ああ、わたしはダメな子だ。
また玄関で寝てしまった。でもね、もうすぐご主人が帰宅する時間なんだ。
ご主人はやさしい。
少し重い私をヨイショと小脇に抱え、ハウスまで運んでくれる。なんでいつもハウスに戻ってないのなんて言いながら。
ご主人に抱えられてハウスまで歩く、この時間が大好きです。
明日もご主人が出掛けた後、働きます。頑張って働きます。働いているんだけど戻れない、わたしは本当にダメな子だ。
ご主人は運んでくれる時に少し撫でて拭いてくれたりします。ちゃんと戻んなきゃダメだよ、なんて思ってるでしょうね、ああ、やさしい。
そう、わたしはロボット掃除機です。
いつも電池切れで玄関で寝てしまいます。
ハウスは動かしちゃやだよ、ご主人さま。