わが家がさむすぎるんだよ
さむいさむい。
もう2月も終盤というのに、バカみたいに寒い。春の野郎はなにやってんだ。
と、こんな感じで寒さにイライラしてるが、
春は悪くない。
八つ当たりしてごめんよ春。
すべての元凶は、このアパートである。
築何年かは知らないが、防寒って概念がない。
部屋の角には、何のためなのかよくわからない穴(しかも、かなりデカい)があり、廊下とリビングを隔てる扉もない。
五角形のグラフを作れば、通気性の項目だけ突き抜けてるだろう。
だから、リビングにいても常に廊下からの冷気がハンパないのである。
建築した人物はおそらく、江戸時代あたりの人間だろう。
そんな、いつガス漏れが起きてもヘッチャラな家に決めてしまった自分にも悪いところはある。
高校生だった自分は一人暮らしができるなら部屋なんてなんでもいいぜ!っと思っていた。
だから親が、このアパートでいいか?と聞かれた時も、深く考えず、写真も見ずにきめた。
一生の不覚。
だが、そんな家とももうすぐおさらばである。
そう考えると、なんだかなんだか。
これが、エモいか。
4年間の付き合いだったが、そう思わせるこの部屋は、意外といい部屋だったのかもしれない。
最後の、管理会社への挨拶があればきちんと感謝を伝えなければ。
「築400年のアパートにしてはいい部屋でしたよ。」
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