FRBの政策金利(FF金利)

FF金利は市中銀行間のお金の貸し借りに適用される金利ですが、「金融市場全体の基準金利」として機能するため、以下のようにあらゆる金利に波及的な影響を与えます。
FF金利の波及効果
銀行間取引からスタート
FF金利は、銀行同士が短期間でお金を貸し借りする際の金利。
銀行間の資金調達コストが上昇すると、それをカバーするために貸し出す際の金利が上がります。
市中金利(貸出金利や預金金利)の上昇
銀行が企業や個人にお金を貸す際の金利(例:住宅ローン、自動車ローン、クレジットカード金利など)も上昇。
銀行は自分たちの調達コスト(FF金利)に合わせて金利を引き上げるからです。
債券市場への波及(国債や社債の利回り)
FF金利が上がると、短期国債の利回りがすぐに上昇します。
投資家は「短期国債で高い利回りが得られるなら、他の債券も同じくらいの利回りじゃないと買わない」と考えます。
これが原因で、社債や長期国債の利回りも連鎖的に上がります。
全体の金利が連動して上昇
国債や社債の利回りが上がると、民間企業や政府が借金をするコストが上昇。
さらに、投資家のリスク選好も変化し、株式市場にも影響を与えます。
波及効果の例
以下のような金利がFF金利の変動によって連動します:

国債利回り(短期~長期)
社債利回り
住宅ローン金利
自動車ローン金利
学生ローン金利
クレジットカード金利

まとめ
FF金利が上がると、銀行や投資家の資金調達コストが増えるため、波及的に世の中のあらゆる金利が上昇します。これはお金を借りたり運用したりする全てのコストに影響を与えるため、経済全体に大きな影響を及ぼします。

いいなと思ったら応援しよう!