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おばあさんの家

 私、五六歳のとき、親の仕事のため、田舎のおばさんの家に住んていた。

 当時、おじいさんおじいさんは牛、羊若干、馬一匹持っていて、とても忙しいが、私はのんびりとさせてもらった。昼間、家の近く小さな丘によく行く。バッタ捕まえたり、蜂から逃げたりしていた。丘までは、放牧する人たちが乗っている馬で踏み出した道があった。丘の頂に小さなオボがある。毎日毎日周りの石を拾いて、オボに投げ上げていた。「オボには石を積むのよ」とおばあさんの声今でも耳につく。

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大きなオボの一例

 たまにはお二人に手伝っていた。羊って物音に怯える動物だが、だんだん牧草を運んでやると慣れてくるね。おばあさんがよく語る話だが、私の一番大好きな仔羊がオオカミに捕まえられて、私、二日間ぐらい泣いたということだ。

 私の自然に対する感情はこんなところから来たんだろうかなぁ。


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