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合唱指導 子どもを笑わせる方法を考える②

1.はじめに

なぜ合唱指導中に笑いを取り入れる必要があるのかについては、以下の記事をご覧ください。本記事では、夏休み~音楽会本番までの指導を通して、実際に子供たちに有効であった(笑わせることができた)手立てを記していきます。目の前の子供の実態や、先生自身のキャラクターによっても有効かどうかは変わると思いますが、参考にして頂けると嬉しいです!

2.有効だったと感じた手立て

【仁王立ち作戦:声量アップ】
教員が児童の前で仁王立ちする。
②目の前の先生を吹っ飛ばすような、響きのある声で歌おう
③児童の歌声に対して、「それじゃ先生は動かないなぁ」と言ったり、
「みんなの声がよーく響いていて、動いてしまったよ」など声掛けする。

【ミッキー ハンドパペット作成:声量アップ・頭声的な発声に慣れる】

①ミッキーのマネをして声を出す
②ミッキーの声を真似しながら、
「今の五倍声を出してくだ・・さい!」
「まだまだ 声を出せるよね? ハハ!」
と言って子どもたちを挑発する。

【下手な絵作戦:明るい表情で歌う】

左:絶望した顔 右:笑顔

①上の写真のような絵を黒板に書く。
②も人生終わったな・・という顔じゃなくて、笑顔で歌おうと声をかける。

【歌詞を反対の意味にして歌って示す:明るい表情で・声量アップ】
例)「ひろい世界へ」
①「ぼくらの前にはドアがある」という歌詞を、「ぼくらの前にはドアがない・・」と、すごく悲しそうに歌う。こんな歌い方じゃ絶望の歌になっちゃうね笑などと声をかけながら、歌詞の意味が伝わるように歌おうと声をかける。

【両極端をやってみる作戦:歌う姿勢を意識するために】
①「はーあ。もう人生絶望だ・・」と言いながら、猫背の姿勢をしてみる。
②よし!今日もいいことあるぞ!と思いながら、胸を張った姿勢になる。
③どちらの姿勢でも歌ってみて、姿勢による歌声の違いを実感させる。

【上手な児童と先生の悪い見本を比べる作戦:発声指導】
①上手な歌い方の児童を見つける。
②その児童の歌い方を悪くした歌い方を教員が行う。
③児童の歌声と先生の悪い歌い方を比べて、気づいたことを発表させる。

【先生鬼モード作戦:リズムをそろえる】
①先生は今から鬼モードになるよと宣言する。
②子どもたちの合唱を聴いたあと、なんだか角が生えてきたなと言いながら、直してほしいところを伝える。

【友達と顔をチェック作戦:明るい表情で歌う】
①隣の人と顔の表情をチェックしよう!と声をかける。

3.笑いを授業中に意識することで、どんな変化があったか

子どもたちが「つい笑ってしまう」ような指導を心掛けることを通して、自分の発言を受けて子どもたちがどんな反応を示したのかチェックするようになったように感じます。また、同じような言葉がけでも笑いが起きるときもあれば起きない時もあるということを実感することができました。これは、目の前の子供の状態・その言葉を発する私のキャラクターに左右されるものなのだと思います。独りよがりの授業ではなく、子どもと教員の双方向のコミュニケーションが行われるなかで、自然と笑いが起きるような授業を目指したいなと思います。

4.おわりに

合唱指導中に「子どもを笑わせる方法」について考えてきましたが、ただ笑わせるのではなく「合唱指導につながる面白い言葉がけ」ができるようになりたいなと思います。子どもの状態や、教員のキャラクターによって有効であるかが人によって異なるため、本を読むだけでなく実際に試しながら、自分なりの言葉がけを集めていきたいなと思います。この記事を読まれた先生と「合唱指導中に子どもを笑わせる方法」について考えることができたら嬉しいです。


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