音楽会を考える ーシン・音楽会ー
本記事は、↓の記事の続きとなっています。よろしければ、こちらもご覧ください。
1 はじめに
コロナ化で中止されていた音楽会。今年3年ぶりに開催できることとなりました。今まで音楽会に対して否定的な思いややりきれない思いを抱いていました。本記事ではそのことについて詳細は述べませんが、令和の音楽会【シン音楽会】の構想をしていきます。
※上記は音楽会の在り方について考えるために、音楽会における器楽合奏と授業で取り組むグループによる器楽合奏を比較して、それぞれの課題や良さをまとめたものです。よろしければご覧ください。
2 音楽会の在り方を見つめ直す
GIGAスクール構想が進む中で、学校教育は大きく変わろうとしていますよね。私は音楽会の在り方も大きく変わるのではないかと思っています。
GIGA端末によって歌唱授業でできること
GIGA端末を活用することで、できることを整理してみました。(他にもこんなことができる!ということがあれば教えてください・・!!)
上記の図のような学びがGIGA端末が整備されたことで、すでに実現可能になっています。これらを上手に活用することで、より良い音楽会の練習ができるのではないかと考えています。
3 音楽専科・担任・保護者・子どもを ゆるやかに 繋ぐ
音楽会において大切なことは、いかに子供たちが聴衆を意識して練習をすることができるかということですよね。また、担任の先生と連携を密にすることも重要です。
所属校ではGoogleを使用しています。クラスルームを活用し練習後に「音楽会 便り」を配信することで、担任の先生&保護者に練習の様子を伝えていくことができるのではないかと思います。
このように積極的に音楽会の情報を発信していくことで、児童の様子を担任の先生と共有しながら前向きに練習に取り組むことができるようになればよいなと思っています。
4 何をもって音楽会の成功と見なすか
子どもたちと「音楽会」というプロジェクトを行うにあたって、音楽会後にどのような結果が表れたら、「音楽会」が成功したと言えるのでしょうか。私はそもそも、子どもたちと「音楽会」で何を目指すのか共有したことがありませんでした。
中学校の合唱コンクールという行事では、小学校と違い順位がつくことが多いですよね。そのため、目標は「優勝する」ということになると思います。そのような順位がつかない音楽会の目標はなんなのでしょうか。そして、どのような結果が得られたら成功なのでしょうか。
私は、一人一人が自分の歌声に向き合い、自分にできる精一杯のことができるようになってほしいと思っています。ただ、これは客観的に判断できることではないですよね。そのため、音楽会が成功していたと子供たち自身で判断するためには他の物差しも必要です。
5 保護者のアンケート結果を子供と共有できないか
音楽会が成功したかの物差しとして、音楽会に来られた保護者の方々の感想を児童と共有するというのが良いのではないかと考えています。
私たちの歌声に対して、音楽会に来てくれた人々がどのような思いを抱いたのか。「感動した!」「元気が出た!」このような感想が見られたら、音楽会が成功したと実感できるのではないかと思うのです。
このフォームですが、各学年に向けた感想・音楽会全体を通した感想・運営に対する感想などと内容を区別することで、子どもたち・教職員にとっても意味のあるアンケートになるのではないでしょうか。
このアンケートですが、音楽会の座席や諸注意が書かれた用紙にQRコードを載せる・クラスルームで配信することで、簡単に保護者が回答できるようにしました。
6 子ども自身が成長を実感するために
Twitterにて上記のようにつぶやきました。「音楽会が成功した!」と子どもたちが実感できるようになるために、どんな手当てが必要なのか。このことを多くの人と考えたいと思うからです。
フォロワーの方から上記のような意見を頂きました。子どもたちが音楽会をどのように取り組み、どんな手応えを得られたのか。それを子どもたち一人一人が振り返ることで、音楽会を通して成長してきたことを実感できるのではないだろうか。成長を実感できれば、音楽会をして良かった=成功した!に繋がるのではないかという意見だと捉えています。
保護者からのアンケートや担任の先生からの感想は、あくまで自分自身の成長を振り返るための材料の1つなのかもしれないですね。そのように考えていくと、音楽会をよりよいものにしていくために「振り返り」がとても重要なのではないでしょうか。
7 成長を実感できる「振り返り」とは
今年度は上手に活用することができませんでした・・
来年度への課題としたいと思います。。
8 曲目紹介をスライドで
働き方改革を進めるために、紙のプログラムの印刷を廃止しました。その代わりとして、プロジェクターにプログラムを映し出すという方法でプログラムを示しています。
9 音楽会の雰囲気を盛り上げる会場づくり
音楽会の練習風景を撮影し、その様子をスライドショーにして保護者の入場中に流すことにしました。手軽な方法で音楽会の雰囲気を盛り上げることができたのではないかと思います。
10 導入の動画
音楽会に向けて気持ちを盛り上げるために、↑のような導入動画を作成しました。「おお~!」と拍手が起こったクラスもありました。もちろん、全てのクラスでそのような反応が見られたわけではありませんが、先生が音楽会に向けて思いをもって取り組もうとしているという姿勢を見せることができるという効果はあるかなと感じます。(動画はCanvaを使用しました。)
11 終わりに
今年度の音楽会を振り返って、様々な課題が見つかりました。ざっと課題を挙げていくと、
〇保護者の入場・退場について
〇保護者の座席位置について
〇ピアノの伴奏をどうするか
〇授業時数との兼ね合いは
〇クラス単位で取り組むべきか・学年で取り組むべきか
〇選曲は子どもの目線で選ぶか・学ばせたいことで選ぶか
他にも気づいていない課題がたくさんあるはずです。そもそも、音楽会が本当に必要なのかということも考えていかなくてはならないと思います。音楽専科として音楽会を何度も経験することになると思うのですが、より良い音楽会にしていくために、ずっと考え続けていきたいと思います。
ここまで読んでくださった先生方ありがとうございました!より良い音楽会について一緒に考えていきたいです!よろしくお願いいたします!