”共同作業所„ 通所者のエピソード
私が勤務していた(障がい児)通園施設の階下に、(障がい者の)共同作業所がありました。
障がいの種別・軽重とは無関係に、通所者はみんな楽しそうです。
主に通所者のお母さん達が支援されていました。お母さん達とも親しくなり、色々な話をするようになりました。
成人の息子さんや娘さんのお母さんは、子どもの全てをそのまま受け入れてありました。動揺も悩み事も過去に置いてきた…といった感じでした。が、やはり親の死後のことが 一番心配だったのではないでしょうか?
私達2人の指導員は仕事が済み、外に出た時に、共同作業所の通所者も職員も帰り仕度をされていました。
帰り仕度をしない息子さんに、お母さんが、帰り仕度の声かけをされました。
「〇〇をして、〇〇をして、〇〇をして、〇〇をしてきなさい…」と。息子さんは、お母さんの方は全く見ません。声かけが聞こえない或いは、無視しているように見えました。
2人の指導員は、その男性がどうされるのか見ていました。
すると、お母さんの指示通りに、帰り仕度をして、お母さんの車の元に……
表情は無表情で、全く指示が通らない風に見えましたが、お母さんの指示通りに、帰り仕度をして…
その男性は発語がなく、人と対面することは苦手みたいでしたが、無表情ながらも、きちんと自分の為すべきことは分かっているといった感じに見えました。
自閉症の方の症状に、顔を合わせたり、目を合わせたりすことが苦手、聴覚過敏とかの症状がありますが、1人ひとりの症状は異なっています。
感じたことは、幼児の頃は動きが激しかったり、同じ動作を繰り返し繰り返しする等の行動がありますが、成長するに連れて、段々とそんな行動は無くなっていくようです。
【自閉症スペクトラム】とは、こういった行動をするとか決めつけないで、有りのままを受け入れることだと思っています。