黄金の奴隷たる勿れ
若い頃グリコのCMに出た事がある。確かアイスのCMだった。バブル末期だったのでギャラは良かった。麻雀友達でインド人と呼ばれていたテレビ制作会社をやってるオッサンに頼まれて色んなCMに出た。
お金になる仕事がゴロゴロあった時代で刺激があった。
毎日アホほど企業の倒産情報が流れて来る。ボクのいる業界も伸びているはずが倒産する企業はとても多い。
倒産する企業は判断基準が金である。企業というのは利益追求団体ではあるが価値基準が金になった瞬間に面白いように左前となる。
ボクは金が最大の判断基準とならないように気を付けていた。やらなければならない事はお金に結びつかなくてもやる。本当にそれが必要であればいつか報われる事もある。
お金が一番の判断基準になる事はとても危険だ。
お金だけが目的であればくろくまくんの受付を締め切ったりはしない。ボクが何もしなくても勝手に注文が入ってくるからだ。
でも他に重要な仕事が入って来ている。ボクも従業員さんも万全の態勢で取り組む必要があるし社会的意義がある。お金になるかは正直言って分からない。経営者としてはそれをお金にする構想を練るし従業員さんには休みは必要だ。
魔の3期目だ。だいたいの会社はここいらでおかしくなってくる。消費税と法人税が来るのがこの3期目になる。売上が上がって順調になるこの時期に落とし穴が用意されていてどうしても3期目までは辛抱の時期だ。
しかしお金が無いと知恵が出るのは本当で面白い。
今日遊びに来た営業さんがどうやって優秀な人材を見抜くんですかと聞かれた。ボクはどんな人に対しても偏見を持つ事は無いがそんな人はいくらでもいる。ボクの運が良いのは躊躇しない行動力があるからだけでそんな人間に違いなんて無いよなと思っている。
何でもやってみたらいい。結果は後でついて来るし経営者の手腕は結果を出す事だけなんで死ぬほど失敗もする。
黄金の奴隷で無ければ死ぬ事は無い。そもそもそんなものを目的としてないから失敗しようがないからだ。