勇気
古性が失格になり(そりゃそうだ)決勝は犬伏付きの松浦でしょうがないやろなという状況だ。犬伏が躊躇すれば(G1決勝ではそれは命取りや)松浦が迎撃するが犬伏は早目に仕掛けるだろう。問題は単騎を選択した浅井だがよもや脇本に攻め込んだりはしないだろうし菅田もそれは持ち味ではないのでそこまでは無いだろう。松浦に攻め込む事は考えられる。
松浦ー脇本、浅井、犬伏でいいか。大穴は犬伏ー脇本のパターンだ。穴党なので犬伏頭だけ少し買うかも知れない。
東京三菱UFJに勤務していたとしてもアホみたいな犯罪を犯す人間はいる。誰もがなんでまたと思うがやるヤツはやるもんだ。
問題はそれをやらせてしまう仕組みにある。黙っていても高給なのにやってしまうんだ。そういう事が出来ない仕組みを作り出す事が出来なかったってだけだろと思う。
ボクは思考がそっち寄りなので法の抜け穴やシステムの不備を突くのは得意だ。ただ、犯罪のリスクを承知してるのとそんなもんにスリルを求めていないので全く興味がない。
ボクのスリルは犬伏の仕掛けるタイミングだ。寺崎ー脇本の準備が整う前に勇気を持って仕掛けなければならない。恐怖や躊躇を打ち破る事が出来るのは勇気だけだ。どんな負け方をしても(ものには限度がある)勇気を持って仕掛ける事が出来る選手は見所があるしそういう選手でなければ上位で戦う事は出来ない。
ボクが犯罪を犯さなかったのはそういう人間の勇気を見る事が好きだからだ。上手くやるヤツに魅力なんて感じないが競輪も仕事も人間の勇気を見せてくれる人が好きだ。
寺崎ー脇本ー村上
犬伏ー松浦ー荒井
菅田ー松谷
浅井
競輪がよく分からないという人に説明しやすい決勝戦になったので少し説明しておく。
競輪というのは基本的に同地区でラインというものを構成する。これは先頭が一番空気抵抗を受けるからだ。基本的に先頭は若手か化物が引き受ける事になる。脳ミソは多いほど良いがだいたいは半分程しか入っていない。頭脳は2番手の選手が引き受けるがこれまた怪しい。一番重要なのは脚力、瞬発力や持久力なのだがこれまた選手によって特性が異なる。
今回の決勝戦の肝は寺崎が主導権を取れるのかという一点だけだ。番手の脇本は番手の仕事は全く出来ないのだがそもそも脇本がとんでもない先行選手である。寺崎が主導権を取ってしまったら犬伏が仕掛けても準備万端の脇本が2段ロケットのように発進したらそこで勝負ありだ。
この決勝戦は犬伏が脇本を越えられるかだ。
もちろん犬伏が逃げる手もある。番手の松浦の強さは誰もが知っている。しかしそれをやれば脇本がその外を捲って来る可能性がとても高いのと松浦の位置を狙って浅井や菅田、後ろにいるはずの荒井ですら攻め込んで来るので松浦は大忙しだ。
頭の良い(ハズの)犬伏がまさかそんな事をする訳がない。最終コーナーまで犬伏が先頭であれば優勝は松浦だ。犬伏が仕掛けを躊躇すれば脇本が優勝する。その場合松浦は良くて2着。
競輪は上手くやるとかズルイ手が全く通用しない。レースは純粋で手を抜いたり心の弱さが直ぐに分かる。経験上ここは脇本から買うべきだ。しかしボクは選手の勇気にお金をかけたいといつも思っている。