
コロコロ
お客さんから電話でJAの授精が今月末で終了すると教えて貰った。ボクは2月末だ。
授精なんかは年間400頭を切ると赤字になるのでしょうがない。大規模農家は自家授精になり農家数が減少する中で続けられる授精師はそう多くは無い。ボクは趣味みたいになっていたが若手が独立して開業したのでそこに仕事を集約してやるべきだろうと思っている。結婚し、これから家族を養って行くにはある程度の収入が必要でそこは理解してくれと農家さんに伝えている。当然、本人にもある程度の所で後身に道を譲る事は考えておけよと伝えている。
家畜保健所と話したら授精師を沢山作っておくことが産地を支える事なんじゃ無いかと言っていた。それは分かるが現実が全く見えていない。
高齢化、飼料高、子牛価格の低迷のトリプルパンチは世の中の殆どの人や関係機関等が分かっていない程のダメージでボクはこれで崩壊していないのが凄いなと思っていたが実際は風前の灯だろうと見ている。
今後は県を跨いでの市場の合併も難しい状態になるだろう。各市場の上場頭数もかなり減少していくが残った農家達で何とかやっていくしかない。
人口が減少していく中でそれは自然な事なのかも知れないのでそれは受け入れて全国の繁殖農家さんは何とか子牛生産を頑張って欲しいと思う。報われるのはもう少しだと思う。
悪い事ばかりでも無い。農家数の減少は病気のリスクも少なくなってくる。対策も打ちやすい。全ての肥育農家さんが繁殖からの一貫が出来る訳では無いのでやはりどうしても繁殖農家というのは必要だ。
そこいらは情勢を見ながら柔軟に対応していく力が必要になると思うが繁殖というのは人生を賭ける価値があるとボクは思っている。
世の中の企業は10のうち1当たれば良いと考えて事業をしているそうだ。
ボクは3つに1つと思っている。小さい会社なのでそこは慎重にやっているが全てが上手く行く訳では無い。当たった部分を伸ばして枝分れさせて行く作業と新規事業を始めて行く事が大事だ。
伸びて行く事業は放っておいても伸びて行く。問題はダメな事業なんだがボクはわりと長く放置して見ておくようにしている。そんなの切り捨ててさっさと次にって言うのが多いと思うが黙って様子を見ておく。
見ていると問題点が沢山見えてくる。それは解決する事が可能かどうかを考えている。
数字だけ見れば一瞬で切り捨てたいものが多いのだが小さい会社というのは失敗を極力減らして行かなければならない。上手くいかないものをどうやって産まれ変わらせる事が出来るのかをボクはいくつも抱えている。
切り捨てるなんていつでも出来る。抱えておくのは経営者の器量だけだ。
これは相手の規模にかかわらず起こる。要するに仕組みが出来ていないのだ。殆どの企業にはそういう仕組みが無い場合が多い。我々はその仕組み作りをしっかりやらないと会社が崩壊しかねないのでそこを作り込むのが得意だ。そこは多分どんな大企業にも負けていない。いずれはそういう仕組み作りを売ろうかと思っている。
殆どの企業は皆が思っているより詰めが甘い。こんなに抜け穴だらけでよくやっているなと思う事が殆どのだ。キーエンスなんかは激詰めなんだけど仕事を進める上でああいうのは基本的な事でその仕組みをどうやって作って良いのか分からない企業は多い。