
引退
うちの従業員さんが佳子さまという夢を見た53歳です。無数のSPが一緒に出勤してくるので大変でした。
今朝JAのATMに行くと次から次に牛飼いさんがやって来ました。先輩ばかりですがどなたも引退の話をしていました。
年齢的にもそういう時期やなと思いますが我々の地域では大型の廃業が立て続けに続いています。
我が県では企業からの参入が10年ほど前から続いていました。規模的にもそれが実績となる為に行政もそちらに力を注いでいるなと感じていました。
ここに来てバンバン撤退しています。企業的な経営というのは採算が取れなければ撤退します。当たり前でしかありません。
参入はさせるが販売の手助けが無いなとボクは見ていました。そもそも一番難しい販売の部分を手助け出来る人材はあまりいません。
世の中の仕事は作るだけでは駄目で販売がかなり重要なウェイトを締めます。これはどんな仕事でもそうです。世の中には良いものが沢山ありますが良いものだから売れる訳ではありません。ただ、良いものでなければ売れ続ける事は出来ないのも真実です。
うちの従業員さん(佳子さまではない)は0→1が得意です。何も無いところから何かを作り出すのは簡単ではありません。才能と努力が必要です。
ボクは1→10が得意です。このポジションは10→1も得意でなければなりません。10を作り出す為に何の1が必要なのかが分からなければいけません。その1を10にする力も必要です。
うちの課題は10→100でした。最も重要なのはここです。これが無ければ自己満足で終わってしまいます。良いものを作っているだけで終わってはいけません。それを広める努力が必要です。
殆どの会社はこの10→100の部分が甘いのです。
面白く無ければテレビじゃないのフジテレビももの作りの傲慢さを感じます。彼らは1→10で止まっているのです。これでは世の中から必要とされているとは言い難いので世の中から退場させられて然るべきだと思います。今のフジテレビが一番面白いというコメントを見ましたが上手い事言うなと思いました。
我々は傲慢になってはいけません。世の中が分からないのは世の中が間違えているからなどを考える様では存在意義がありません。
どんな仕事もそうですがこの10→100の戦略が必要となりますしここを軽視して繁栄する産業はありません。
0→10までは才能があれば誰でも出来ます。社会は0→100にする努力です。一番難しい部分なので蔑ろにされがちです。
ボクはこの部分をずっと考えていました。様々な偶然もありその可能性がある展開を迎える事が出来ました。
ボクが若い牛飼いさんに期待しているのはこの10→100の部分です。和牛は希少なんだから売れるなんて傲慢な考えは捨てるべきだとボクはハッキリ申し上げておきたいと思います。
売る努力が出来ない産業に未来は無いのです。ボクは若い牛飼いさんの力に期待しています。
笑われるなんて一瞬です。何も気にする必要はありません。傲慢さは一生続きます。ボクはあなた方がそうならないかを見続けていたいと思います。頑張って下さいね。
ボクも将来の引退を考えています。競輪場で1日を潰すのか牛舎で日がな一日牛を眺めて暮らすのか分かりませんがどちらもタワマンで暮らすよりはかなりマシだなと思っています。