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(2024年11月)横浜でみた大道芸

2024年11月の、とある土曜日に見たもの。

秋も深まる11月中旬、時間がとれたので横浜方面へと出かけました。
薄曇りのお天気、横浜スタジアムに隣接する横浜公園を抜けて、日本大通りを歩いてみました。
少しずつ色づき始めた銀杏並木に、神奈川県庁や横浜地方裁判所など西洋風な建物が立ち並び、なんともハイカラでありました。
片田舎出身の飛吉氏は、その景色をキョロキョロと見ているだけで、なんとなくウキウキしてしまいながら歩いていました。

さて、そんな小洒落た通りを歩み進めていくと、とても良くできた二体の石像が立っていました。
「少年と少女」と書かれたプレートのようなものがありました。
少年の方は後ろ手に花束を持っている(もちろん花束も石)。
少女の方はスカート姿で、エプロンをつけているのかな、かわいらしい雰囲気がある(石だけど)。
通りを行く人たちが入れ替わり立ち替わり、常時10人ほど足を止めて二体の像を興味深げに見ていました。
まるで本物の人間のようにリアルな石像です。
今にも動き出しそうです。
もしかして、このあたりにメデゥーサがいたんですか?
こわいわ。
と思っていると、突然その二体の石像が動き出しました。
うごくせきぞう。
台座の上の少年の像は片膝をつくと、石の花束を少女の像へ差し出しました。
恥じらい、戸惑いながらも花束へ手を添える少女の像。
なかなかにしてロマンティックです。
見ていた人たちも、ほぅと関心を引かれていました。
再び動かなくなる二体の石像。
投げ銭が入れられると、感謝の意を表すように動き出す。
台座の上での動作や仕草が、石なのに少女がかわいい。←世間の人々に新しい性癖を誕生させました

二体の石像から数mはなれたところ、横浜開港資料館の入り口付近に、また別の像が立っていました。
風合いからするに、こちらは石像ではなく銅像でしょうか。
脇には「ペリー提督像」との表示がありました。
ペリーといえば、泣く子も黙る黒船艦隊の司令長官です。
威風堂々たる立ち姿でした。
が、油断していたら動き出したw
チビッコがペリー提督像と握手してました。
こちらの像も、足を止めて見る人が常にいて、けっこう写真を撮ったりしていました。
静止している像の細かな表情や衣装のディテールを観察したり、子どもが間近でじっくり見たり、一緒に記念撮影したり。
確かに近くでまじまじと見ると本当によくできていて、銅像のようなのに風でマントがはためいていたりするのもおもしろい。
いつまでも飽きずに見ていられます。
それどころか、本物の銅像だと思って見ていたところへ突然の動きで興奮さえしてしまいそう。
ホント、リアルだしすごい。
これはもう、銅像・オブ・ザ・イヤー受賞ですよ。
飛吉氏、独自の賞の創設に至りました。
興奮しすぎ、少し落ち着こう。
こういう時は「初受賞おめでとうございます」と賛辞の言葉を贈ってもいいかもしれない。
それはさておき、ペリー提督像を見ていた人たちが、微笑んだり驚きの表情を浮かべながら横浜開港資料館へ入っていく光景がまた感慨深い。
概して銅像を見ているお客さんは、好奇心や驚き、楽しさを感じながらその瞬間を共有し、パフォーマンスの一部としてその空間に溶け込んでいるようでした。

像のそばにあったパンフレットによると、「横浜ユーラシア スタチュー・ミュージアム」というイベントだったらしい。
というわけで、少年と少女の像もペリー提督の像も、本物の人間が彫像のように静止することで見ている人を楽しませるパフォーマンスなのでありました。
土日の二日間に渡り実施され、翌日の日曜日の方がもっとたくさんの銅像人間や石像人間が出現して楽しめるようでしたが、飛吉は日曜日は都合が悪く行けませんでした、残念。

「少年と少女」
「ペリー提督像」

おわり

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