自分でもできる?ねずみの駆除の方法
◇記事の信頼性
☆公益社団法人日本ペストコントロール協会会員
☆日本ペストロジー学会会員
☆建築物ねずみ昆虫等防除業登録の有る
”すぐくる”総合リビングサービス株式会社で
防除作業監督者の高橋が筆者です。
目次
1.ねずみ気配を感じたら被害が拡大する前に対策
1-1.ねずみの種類の特定
1-2.ねずみのサインを見逃さない
2.ねずみが棲みつく建物の特徴
2-1.こんな家はねずみに狙われる!
2-2.自分でできる簡単なねずみ対策
2-3.もしねずみが棲みついてしまったら
3.ねずみ駆除の方法
3-1.まずは自分で試せるねずみ駆除の方法
3-2.自力での駆除が難しい場合
3-3.まとめ
1.ねずみ気配を感じたら被害が拡大する前に対策
1-1.ねずみの種類の特定
日本に生息する数種類のネズミを大別すると、「野ねずみ」と「家ねずみ」に分けることができます。
「野ねずみ」は山林や農耕地、雑林に生息するねずみなので外敵も多く、都市部で見られることはまずないでしょう。
対する「家ねずみ」は、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種があり、民家などに住みつくネズミです。
・ドブネズミ
家屋周辺の土中や下水管に営巣する
・クマネズミ
ビルや一般家屋の天井裏などに営巣する
・ハツカネズミ
倉庫や物置に営巣する
都市部で見かけるネズミはこの3種類のいずれかである可能性が高く、それぞれの種類ごとに行動の特性があります。
現代において一般家屋に侵入するネズミはクマネズミが主流となっています。
1-2.ねずみのサインを見逃さない
・天井や壁で音がする
一般家屋において最初にネズミの存在に気付くのは、天井や壁を走り回る音であることが多いと思います。
夜行性であるネズミは人間が寝静まるころに行動を始めるので迷惑な存在です。
建物の外部に侵入する隙間があることが考えられます。
・フン、尿
糞の大きさや形は、ネズミの種類を推定する上で役立ちます。ドブネズミの糞は丸みを帯びており、1~1.5センチメートルほどです。クマネズミの糞は細長く、約1センチメートル、ハツカネズミの糞は0.5センチメートル程度と、それぞれ特徴的な大きさです。
ゴキブリ類の糞は、0.2~0.3センチメートル程度と小さく、表面に縞模様(色または畝状の模様)があるため、ネズミの糞と区別できます。しかし、糞の形態だけでは、必ずしも正確に種類を特定することはできません。糞が発見された場所や、他の痕跡なども合わせて総合的に判断する必要があります。
糞には、ほぼ必ずネズミの毛が含まれています。これは、ネズミが毛づくろいをする際に、毛を誤って飲み込んでしまうためです。食品などの中にネズミの毛が見つかった場合、それがネズミの糞に由来するものであるかどうかを、この毛の有無で判断することができます。
・かじった跡齧り跡はネズミの存在を示す証拠です。ネズミは歯が伸び続けるので、絶えず何かをかじって歯を削っていなければなりません。柱や襖、家具やケーブルなどかじられた跡があればネズミの通っている可能性があります。
齧り跡の特徴(例えば、木材をかじった場合は細かい木屑が出るなど)
・ラットサイン
ネズミは視力があまり良くないため、体を壁にこすりつけながら何度も同じ場所を通ります。
ネズミの身体には油や汚れが付着しているので、通った壁や床の隅などに黒っぽいツヤのある汚れが残ります。
このような跡をラットサインといいます。
2.ねずみが棲みつく建物の特徴
2-1.こんな家はねずみに狙われる!
ねずみは、高温多湿で食品が多く集まるところを好みます。
都市部では主に、食品を扱う工場や雑居ビル、オフィスビルのゴミ集積所、飲食店の厨房など、冬になると寒さを避ける為、建物内に侵入することが多くなります、反対に夏は暑さを避けるために侵入することもあります。
家ネズミは脂肪を蓄える能力が低い為、基本的に寒さに弱いく、冬や夜間になると家屋に侵入しやすくなります。
ネズミはほんのわずかの隙間からでも建物の中に入ってきます。
隙間が8mmあれば侵入可能とも言われています。
建物の老朽化や破損で隙間があれば注意が必要です。
また、家の通気口に格子が無い状態であれば、金網を張るなどの侵入対策が必要となります。
他にも、エアコンの導入口や、換気扇、電線の引き入れ口に8mm以上の隙間があると侵入されやすくなってしまいます。
2-2.自分でできる簡単なねずみ対策
・侵入経路を塞ぐ
台所のパイプ周りの隙間、エアコンの配管周りの隙間、換気扇、床下換気口や家の外周部分に隙間があれば塞ぐのが有効です。
ホームセンターで購入できるシーリング、パテ、モルタルなどで隙間を埋め、埋めることができない場所や広い範囲は金網で塞いでください。
・食べ物を片付ける
ネズミのエサとなるため、室内にある食材や食べ物は放置せず、片付けることが大切です。
特にペットのエサは出しっぱなしにするとおびき寄せることになります
ゴミ箱も蓋つきのものを設置し、むきだしにならないように注意してください。
・家の周りにあるネズミの隠れ場所を減らす
ネズミは物陰に隠れながら行動します
長期間使っていないものなどは住宅に立てかけたりしないでください。
2-3.もしねずみが棲みついてしまったら
ネズミが棲みついてしまうと、屋根裏から音がしたり、ダニなどが発生し噛まれるなど被害が大きくなっていきます。
特に居住空間でネズミを見かけたら危機的な状態です。
速やかに駆除の対策が必要です。
3.ねずみ駆除の方法
3-1.まずは自分で試せるねずみ駆除の方法
ネズミの被害に気が付いた場合の対処としては、まずネズミを追い出すか捕獲する必要があります。
その後、屋外からの進入経路を塞ぎ、再発予防をするのが効果的です。
ホームセンターなどで市販のネズミ駆除グッズも数多く揃っていますので、まずはご自分で試してみるのも良いと思います。
・忌避剤で追い出す
固形剤、液剤、エアゾール剤、ジェル剤、発煙剤など、様々な剤型の忌避剤が存在します。
忌避剤単体でネズミを完全に駆除することは難しいですが、初期の段階でネズミを追い出すための仕上げ剤として効果を発揮することが期待できます。また、齧りによる被害を防ぐために、忌避剤を染み込ませたシートも利用されています。
・粘着シートで捕獲する
粘着シートはネズミ駆除グッズの中でも多く使用されています。
シートの上にネズミが乗ると、身動きができなくなるシンプルな仕組みです。
屋外での使用は基本的に出来ません、錯誤捕獲の可能性が有り違法になります。
・捕獲器で捕獲する
エサを仕掛けてネズミを捕獲器の中に誘導し、閉じ込めて捕獲します。
警戒心を解くまで数日間は同じ場所に設置したままにしておく必要があります。
エサは実際に食害の被害にあった食べ物を設置するするのが効果的です。
・殺鼠剤を使用する
市販の殺鼠剤をネズミに食べさせる方法です。
自分でできる駆除方法では最も簡単で効果的な方法ともいえますが、ネズミがどこで死ぬかわからない為
弊社では基本的に使用をお勧めしていません。
実際に年に数件、屋根裏などで死んだネズミが腐敗し悪臭を放ち相談の電話が入ります。
・侵入経路を塞ぐ
棲みついていたネズミの気配がなくなったら、再度侵入されないように侵入経路となった場所を特定して塞ぐ必要が有ります。
金網、金属板など、塞ぐ場所にあった素材を使用して確実に塞ぎましょう。
閉じ込めてしまわない事が重要です。
3-2.自力での駆除が難しい場合
「市販の駆除グッズを試したが、駆除しきれない…」とお悩みの方もいると思います。
その場合はペストコントロール協会会員の事業者に駆除を依頼するのが一番効果的です。
進入経路の特定や駆除に有効な方法など、経験を重ねているからこそ蓄えられている技術が駆除専門業者にはありますので
ご自身での駆除が難しいと感じる場合は被害化拡大する前に駆除専門業者に相談することをお勧めします。
ペストコントロール協会とは?
公益社団法人日本ペストコントロール協会は
1972年、昭和47年に設立、2024年今年で設立50年になる歴史のある公益社団法人です。
公益社団法人日本ペストコントロール協会は以下のような事業を行っています。
有害生物に関する調査研究
防除技術に関する研修と技術の指導
防除事業の推進に必要な情報の収集と、これらに関する知識の普及と一般への啓発
企業に対する経営・技術等の監修及び 指導
「ペストコントロール技術者」の養成と認証、優良事業所の認証
建築物衛生法の指定団体に基づく各種事業
「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」に基づく、消毒及びねずみ族昆虫駆除業務支援
各種講習会
etc…
公益社団法人日本ペストコントロール協会が直接ネズミを駆除するわけではありません。
公益社団法人日本ペストコントロール協会には傘下には各都道府県ごとにペストコントロール協会の連携会員がおり
その会員事業者がネズミを駆除(防除)します。
埼玉県には、一般社団法人埼玉県ペストコントロール協会があり。
https://www.pestcontrol.or.jp/pcga/kantou_koushinetsu/tabid/144/Default.aspx
弊社、”すぐくる”総合リビングサービス株式会社は一般社団法人埼玉県ペストコントロール協会の会員です。
ネズミ駆除を専門業者に依頼するメリットは以下の3つです。
・駆除までの期間が短い
・ネズミが運んできたダニなどの害虫対策やウイルスなどの消毒も対応してもらえる。
・再発防止処理を行ってくれる
実際に自力で駆除を行うとなると、天井裏をのぞいたり、床下にもぐったり、または屋根に登ったりなど個人だけで行うには難しい作業が伴うこともあります。
また最適な駆除方法を選択するのも難しく時間もかかるため、被害が拡大してしまうことも考えられます。
ネズミの残した排泄物やダニ、死骸も処理しなければなりませんが、専門業者であれば死骸の処理や消毒まで行うので、感染の心配や心理的負担も減らすことができます。
3-3.まとめ
悪徳業者に遭わないために知っておきたいこと
近年、ネズミ駆除やハチ駆除など、害虫・害獣のトラブルが増えており
国民生活センターが消費者に注意喚起を行っております。
独立行政法人 国民生活センター
資料:国民生活センター(2018から2022年度受付、2023年2月28日までのPIO-NET 登録分)
ネットの価格と全然違う!?害虫・害獣駆除のトラブルにご注意 (国民生活センター)
https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20240424_1
最後まで読んでいただきありがとうございます!
この記事が、ネズミのトラブルにあっているあなたに
少しでも役に立てていれば幸いです。