DAY 33〜64
驚くほど何もない。
進展もしているのだろうが、こちらに全く連絡がないため、如何ともし難い。
月命日があったので、兄の会社を訪問し、現場に花を供えてきた。合わせて線香も上げさせてもらったが、業務中のため、短時間で消し、早々に辞去した。
四十九日。
母は被害者様宅へ訪問したい旨、言ってきたが、住所も知らされていない中、何もどうすることもできない。母はこういった行動で自分の気持ちを消化したいようだが、刑事・労災・民事とも何も決まっていない。いかに家族とはいえ、あれこれすべきではないと諌めた。不承不承、なんとか納得した様子だった。
2回目の月命日。
前日に母に連絡したところ「外出したい」などといっていたので買い物かと思っていた。よくよく聞いてみると「月命日なので現場に花を供えに行きたい」とのこと。
流石にそれは会社に迷惑だろうと諌める。
会社としては早く常態に戻したいところへ、アポイントもなく訪問してそっと花を置いてくるにしろ、足がないのでそれは私が運転せざるを得ない。
そうともなれば私もいい加減な格好で訪問するわけにもいかず、行けば会社も応対せざるを得ない。
現場に花があれば、会社側も気にするし、ヤードでの災害なので、当事社以外の会社も使うところだ。うすうすは知っても、花が備えられていたらいい気持ちで仕事するどころではない。(私も経験があるが、深夜の工場、片隅に花束と酒が供えられているのをみるのはいい気持ちではない。)
月命日や四十九日は、会社で献花するなどをしていたようだ。もうそちらにおまかせしてしまったほうがいい、と母には言った。
兄自身の方は変わりはないようだ。
珍しくSNSに近況がUPされていたので「ああ、そういったことも多少できるような精神状態になってきたのだな」と思った。
書いていない間、大型連休や母の日などがあったが、ご遺族の予定があっただろうことを想うといたたまれない気持ちになる。