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臨床工学技士とは?【No2】


臨床工学技士(CE)の業務と今後の可能性 - 学生目線で解説

こんにちは、臨床工学技士養成校に通っているパニッシュです!前回の記事では臨床工学技士(CE)の学校や、なぜ医療現場に欠かせない職業なのかについてお話ししました。もしまだご覧になっていない方は、ぜひ以下のリンクからチェックしてみてください。

臨床工学技士とは? 【No1】|パニュシュ (note.com)

今回は、臨床工学技士(CE)が具体的にどんな業務を行っているのか、そして今後どのように業務が広がっていく可能性があるのかについて解説していきます。


臨床工学技士の主な業務とは?

臨床工学技士の業務は病院や施設によって異なりますが、主な業務は以下の4つに分類されます。

1. 血液浄化業務

腎不全や病気によって腎臓の機能が弱った患者さんに対して行う治療が「血液浄化業務」です。患者さんの腎臓の代わりに人工透析機を使用し、血液を浄化します。この業務は、患者さんと直接関わる数少ない業務の一つでもあります。

2. 医療機器の保守管理業務

病院内で使用される様々な医療機器の保守・点検を行います。これには、ペースメーカーの管理や、機器の修理、消耗品の管理などが含まれます。医療機器が正常に動作し続けることは、患者さんの命に直結するため、非常に重要な役割を担っています。

3. 人工心肺業務

心臓手術を行う際に使用される人工心肺装置を操作する業務です。心臓を停止させて手術を行う間、人工心肺装置が心臓の代わりに血液を循環させる役割を果たします。臨床工学技士は、この高度な機器を操作し、手術の成功に貢献しています。

4. 高気圧酸素療法管理業務

アスリートやケガをした患者さんに利用される「酸素カプセル」のような高気圧酸素療法の管理業務です。この治療法では、高純度の酸素を患者さんに供給することで、怪我の治癒を促進します。高気圧酸素療法は、特に足の怪我の回復を早める効果があり、医療機関で活用されています。


今後、臨床工学技士の業務はどう広がるのか?

現在、働き方改革が進行中で、特に医師の過重労働が問題視されています。これにより、医療業務の効率化と負担の分散が求められており、臨床工学技士の業務が今後さらに広がることが予想されています。

タスク&シフト(業務移管)の重要性

タスク&シフトとは、ある職種の業務を他の職種に移管することです。これにより、業務の負担を分散し、効率的なチーム医療が実現します。臨床工学技士は、このタスク&シフトによって、今後さらに多くの業務を担当することが期待されています。

例えば、以下のような新しい業務が増える可能性があります:

  • 静脈路の確保

  • 人工呼吸器の管理

  • 透析業務のサポート

  • 手術室でのサポート

  • 超音波検査の補助

  • 内視鏡の視界の確保


今後、臨床工学技士が活躍する新しい分野

さらに、今後臨床工学技士は以下の新しい分野でも活躍することが考えられています。

1. 遠隔医療サポート

遠隔医療の普及により、臨床工学技士が遠隔地で医療機器の操作やトラブルシューティングを行う機会が増えると予想されます。特に在宅医療や地域医療において、リモートでのサポートが重要になります。

2. ロボット手術のサポート

ロボット支援手術が進化する中で、臨床工学技士はこれらの高度な医療機器の操作やメンテナンスを担当することになります。手術用ロボットの操作をサポートし、手術の成功に貢献します。

3. AIとビッグデータの活用

AI技術やビッグデータ解析を用いて、医療機器の性能向上や患者データの管理に臨床工学技士が関わることが増えるでしょう。さらに、コンピューター関連の分野でのセキュリティ対策なども担当する可能性があります。

4. 新しい治療法の導入

再生医療や遺伝子治療など、新しい治療法に対応するための機器操作や管理も臨床工学技士の仕事です。新しい治療法に対応した機器を操作・管理するため、臨床工学技士の専門知識は今後ますます重要になるでしょう。


まとめ

臨床工学技士は、現在の医療現場で欠かせない重要な職業です。これからの医療現場では、より多くの業務が臨床工学技士に任され、今後のキャリアパスも多様化していくことが予想されます。働き方改革や医療技術の進歩により、臨床工学技士の役割はますます広がり、魅力的な職業であり続けるでしょう。

進路を考える中高生の皆さん、臨床工学技士としてのキャリアを視野に入れて、今後の活躍を楽しみにしています。少しでも参考になれば幸いです!

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