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【2024J1③vs横浜FMレビュー】あとはゴールだけと言うけれど


はじめに

 2連敗。

 アウェイでマリノスに0−2で敗れ、ガンバは連敗となりました。勝てば単独4位浮上になる状況でしたが、それは実現しませんでした。スタッツをみると、シュート数と枠内シュート数はマリノスの約2倍。ゴール期待値もガンバ1.43、マリノス1.09とガンバが上回っています。

スタッツ
ゴール期待値

 しかし結果は、ガンバノーゴール、マリノス2ゴールです。チャンスは作れど無得点。あとは決めるだけの状態まで仕上がっていると思われそうですが、これ如何に。

クリーンなシュートって

 さて、今回のレビューはガンバがクリーンなシュートを打てているかに焦点をしぼってレビューを書いてみます。クリーンなシュートとはシュートを打つ選手が守備者のプレを受けず、フリーな状況でシュートを打てている、と定義させてもらいます。(あくまでわたくし個人の定義でございます)

 では、レッツスタート。

 ガンバのクリーンなシュートは2本で、マリノスのクリーンなシュートは3本でした。(わたくし調べ)ちなみに、マリノスの2ゴールはマークがつかれている状況でクリーンな状況ではありませんでした。

 ガンバのクリーンなシュートの画像です。 

前半12分宇佐美

 前半12分、カウンターから宇佐美のミドルシュートです。宇佐美はドリブルから時間的余裕をもってPA外からシュート。

 もう1つ。52分、ネタラヴィの横パスをPAアーク付近で受けた宇佐美が左足でミドルシュートもGK正面。このシュートも時間もプレスも余裕のある状況でうてていました。

52分宇佐美

 時間の余裕・プレスの余裕があるクリーンなシュートでも、なかなかゴールを割れないし、相手の守備がタイトでもゴールは割れるのがサッカーってのを改めて確認することができました。

 ほな、どないしよ?ビエルサゾーンがよい??
 うまいこと線が引けませんでしたが、ゴール中央からゴールエリアの角を通ってペナルティエリアの角を結んだ三角形のゾーンです。

ビエルサゾーン

 ガンバの昨シーズンからのクリーンなゴールといえば、サイドを深くえぐってペナルティスポットにマイナスのクロスでした。ダワンがよくここから決めてた印象があります。

ガンバのクロス

 結論。どこでシュートを打つか。

 いくらクリーン状況でもPA外からはゴールの確率は下がるのは当然で、どこで誰がいつシュートを打つのかが、もっともゴールを割る確率が高くなるでしょう。

 では、今シーズンのガンバのフィニッシャーは誰なのか。チームのトップスコアラーは宇佐美です。今シーズンの宇佐美は身体のキレが戻り攻守に躍動しています。特にキックの精度とプレスバックが秀逸です。プレスバックの鬼・岡崎慎司なみです。

 ですので、宇佐美がゴールから遠くなればなるほどガンバのゴールも遠くなるのではないでしょうか。

試合の雑感

 マリノスにボールを持たれながらもガンバペースの試合だったと思います。ガンバの4-2-3-1とマリノスの4-1-2-3がシステム上、がっちり噛み合ってガンバはマリノスのボール前進の出口に蓋をすることができていました。DFラインからの縦パスのインターセプトが多く、ガンバがカウンターをうつ場面が何度もありました。

  4-1-2-3システムを採用する浦和とセレッソにも通用する守備ができていました。守備組織がオーガナイズされることで、ボールを奪うプレーが今シーズンのガンバはできつつあるように思います。インターセプト・セカンドボールの回収がどれくらいできているかが、ガンバの守備がハマっているかどうかのバロメーターになりそうです。

 良かったのは、三浦のボールの出し方です。今までは右SBに「今からパスだしますよー」て体を右SBに向けてパスを出していたのでハマるパスが多かったのです。しかし、この試合からはハマりそうなタイミングでは出さず、一度左前にボールを運んで、相手の矢印を中央に向けてからの右サイドへのパスができるようになっていました。

 伸びしろですね〜

 ヤットコーチのアドバイスのおかげでしょうか。こうやって選手が成長するのを見るのは嬉しい気持ちになります。

 次に良かったのは、ネタラヴィの運動量が増えたことです。失点したシーンは相手を抑える事ができませんでしたが、ここ最近は相手のチャンネルランにもついて行ってるし、マリノス戦では逆にネタラヴィがチャンネルランをしてスペースを作っていました。宇佐美も単発ですがチャンネルランをしていましたよ。

 マリノスはやっぱりポケットを取るのがうまくて、決まったポジションの選手がポケットを取るのではなくて、ローテーション(台風みたいにぐるぐる回って)しながら、パスが出るタイミングで誰かがチャンネルランをします。A・ロペスのゴールの場面では、なんとCBのエドゥアルドがPA内にポジションを取っていました。

 あと良かったのは、食野は相手を背負ってもキープできるのと、マリノスのFK時における高いDFラインの攻略です。高いDFラインの攻略を準備してきたガンバに「お〜」と声が出ましたし、今後どのチームも参考にされる攻略法ではないでしょうか。

おわり

 良い点はたくさんあったのですが、結果は0−2で負け。サッカーは相手より1つでもゴールを奪って勝利をめざすスポーツです。ガンバ春の連戦祭りの第1クール最終戦は中3日での鳥栖戦です。

 けが人が多いガンバですが、うまくチームが回っているので、これ以上の連敗は避けたいところです。負けが続くと自信がなくなり、矢印が監督やコーチ・チームメイトに向いて組織がバラバラになってしまします。キャンプから取り組んできたことを継続し、鳥栖戦での勝利を掴み取りましょう。

 ガンバれ!ガンバ大阪!!

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