【2024J1第35節vs名古屋(H)】パナスタ劇場
パナソニックスタジアム吹田。
愛称はパナスタ。
そう、われらのガンバ大阪のホームスタジアム。
ファン・サポーターや企業等の寄付金で建てられたサッカー専用スタジアム。
わたくしもスタジアム寄付金としてネームプレートがスタジアムのコンコースに掲示される5万円を寄付させていただきました。自分たちがお金を出した分、俺らのスタジアム感が日本で一番あると自負しています。
だから、パナスタ(ホーム)=家なんです。
せやから、絶対に土足で座席を踏まんといてや。ほんまに。
わが家パナスタにガンバは名古屋に対し3−2で逆転勝ち。
札幌戦に続き、ホーム2試合連続劇的逆転勝ち。
名古屋戦から中3日でむかえた、天皇杯準決勝vs横浜Fマリノス戦(@パナスタ)もスーパーマーベラス逆転勝ち。
これでホーム3試合連続逆転勝ち。
まさにパナスタ劇場。
選手・サポーター・ファンが醸し出しているパナスタの雰囲気最高です。
それでは、逆転勝ちした名古屋戦のレビューをしていきます。
1.スタメン
スタメンは4日前のアウェイ川崎戦より3人変更。WGは負傷のウェルトンに代わって食野。ボランチは鈴木から美藤、トップ下は宇佐美から山田に変更。ボランチはネタ・ラヴィが負傷離脱したこともあり、鈴木・ダワン・美藤でローテーションの様相です。一方、GKを含めたDFラインは固定されいる感じです。
名古屋は【3−4−2−1】をベースに守備時には前から同数プレスと、撤退時には【5−4−1】と可変します。
2.名古屋の前進とガンバのプレス
ふわっとした感じ試合に入ったガンバは開始5分早々にCKから失点をします。わたしが、ふわっと感じたのはファーストプレーです。名古屋キックオフのロングボールを福岡がイージーに被ってしましCKを与えてしましました。このプレーがチームに伝染したのかどうか分かりませんが、ガンバはかなギアが上がりません。
失点につながるCKまでの名古屋の前進はプラン通りだったのではないでしょうか。
2−1ガンバのプレス連動ミスから失点
ガンバは名古屋の前進に対して前線からプレスかけます。頂点の選手が背中で相手ボランチを消しながら(カバーシャドウってやつですね)、サイドCBにボールを出させます。サイドCBにボールが出たらWG(この場面では食野)がプレスをかけ、さらにサイドへボールを誘導します。
ここまでの前線からのプレスはプラン通りでしたが、ボール狩り場(名古屋のWB)へ黒川が出るのが遅れたのと、ダワンがSH森島へのマークも遅れたことで名古屋に前進を許し失点につながるCKを与えてしまいました。
今シーズンのガンバは、DFラインの背後へランニングする相手選手をボランチがマークに付くことを原則としてやっています。この場面ではチームの原則が徹底されていませんでした。
2−2ガンバの追い込み狩り
また、名古屋はクリーンにボールを届けるのでなく、ラフなボールを前線に入れてスピードのある選手が収めるといった構造で攻撃を作ってきます。
DFラインから直接的なボールやCB→WB→DFライン裏、CB→WB→ボランチ→DFライン裏といった感じでボールを前線に送ります。
ガンバはそれに対し、ボールの出し手である名古屋DFラインへのプレスを強化し【4−2−4】で守備をする場面もありました。こうなると名古屋は制度の高いボールを前線に送れず、ロングボールをガンバは回収する場面が増えました。
名古屋のCB3人は、ボールの持ち運び(ドライブ)が得意でないので食野・山下のWGが「抜かれない・サイドに追い込む」といったタスクが完全に遂行されました。
これは、天皇杯決勝で対戦する神戸も似たような形(3ー2ビルド・CB持ち運ばない)で前進するので良い予習となったのではと個人的に思っています。ただし、神戸は名古屋よりDFラインから対角にロングボールを蹴ってくるので要注意ですが。
ガンバは試合を通してサイドに追い込むプレスを継続し、名古屋の前進を終始【精度の低いロングパス】を出させることに成功しました。ただ、ラフなボールなだけにゴール前でガチャガチャしてピンチを迎えることもありましたが、そこは一森がシュートストップ。セットプレーから2失点しましたが、名古屋にクリーンな前進はさせませんでした。
3.ガンバの前進と名古屋のプレス
3−1名古屋の同数プレスに苦しむ
名古屋の同数プレスにガンバは苦しめられました。出口を見つけられず、ポヤトス監督の哲学である【前向きの選手にクリーンにボールを届ける】ことがなかなかできません。
名古屋がどの相手に対しても同数プレスの守備をしているか分かりませんが、対ガンバとしては同数プレスを発動すれば苦しむっていうのがJリーグ各チームに知れ渡っているかもしれません。
3−2同数プレスに対する回答
名古屋の同数プレスを回避するといった問いに対してポヤトス監督が出した回答は、福田湧矢です。
福田本人も語っていましたが、相手を背負うプレーは得意だそうです。しかし、ゴールキックのボールを相手を背負って足元できっちりコントロールする技術には脱帽でございます。
74分。一森のゴールキックを福田が相手を背負いながらコントロール。宇佐美とのワンツーで抜け出しPA角からファーサイドへシュート。シュートは枠外でしたが、ワンツーをしたあと宇佐美がポケットへフリーランすることで福田に時間とスペースを与えることができました。
3−3半田の立ち位置とWGの立ち位置
ロングパスのセカンドボールを回収したときや、名古屋が同数プレスをかけなかったときはガンバは相手を押し込むことができました。
押し込んだときの半田とWGの立ち位置が絶妙でした。
名古屋の同数プレスに前半18分までガンバはクリーンに前進できませんでした。しかし前半18分過ぎからボール保持時に、半田がハーフレーンと大外レーンを上手く使い分けること決定機を作ることができました。
半田の立ち位置でスムーズにボールを前進することができたガンバは、前半21分に坂本のゴールで追いつきます。中断期間から取り組んできた、【スペースに走る・人数をかける】タスクが実りました。
前半28分の逆転ゴールはWGの立ち位置がキーになりました。WGがPA角を取ることによりSBの攻撃参加を促します。つまり【人数をかける】タスクです。
今シーズンのバルサを見ていても「WGは常に大外で待機!」ではなく、WGの選手(ヤマルとハフィーニャ)も積極的にPAへ進入しています。ゆえにPA内へのラストパスが多い印象です。
そして、78分には名古屋のクリアボールを半田が頭で鈴木へつなぎ、鈴木→坂本(ポストプレー)→宇佐美(スルーパス)→福田(ゴール)が決勝点を決めました。当てる(鈴木)→落とす(坂本)→スルーパス(宇佐美)の基本のゴールとなりました。
4.おわりに
中断期間に取り組んできた、【スペース(ポケット)に走る】プレーがたくさん見られました。山下・美藤・坂本・宇佐美が積極的にランしました。シーズン序盤は宇佐美がフリーランをよくしていましたが、だんだん無くなっていきました。
原点回帰ではないですが、名古屋戦ではチャンネルランすることで決定機をたくさん作れていたので、リーグ戦残り3試合・天皇杯決勝でも継続してほしいところです。
さて、次はアウェイ磐田です。残り3試合で3位町田とは勝ち点3差。シーズン3位フィニッシュが見えてきました。
天皇杯決勝を最高の雰囲気で迎えるためにも磐田戦は勝利以外ありません。
ガンバれ!ガンバ大阪!!
ではでは~