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【J1㉒vs川崎レビュー】ベテランの意地


はじめに

3週間の中断期間をはさんでJ1リーグが再開されました。
中断期間中にはセルティックとの試合が実施され、その試合を最後に谷晃生がベルギー2部のチームに移籍しました。

中断期間中のポヤトス・ガンバの取り組みは、山本悠樹のコメントによると、次のようなことをトレーニングしていたようです。

「(中断期間中は)どちらかというと、これまで継続してきたことにプラスアルファ、個々のレベルアップ」を図ってきた。

(日刊スポーツ)

これまで継続してきたことは、スペースを見つけてオーガナイズ(立ち位置)をすることです。

個々のレベルアップは、どこにフォーカスを当てたのかわからないので公開練習を見てみたいです。
(鳥栖から中野選手、横浜FCから市川選手が加入とのこで8/9の公開練習を見に行こうと思ってましたが雨のため断念)

藤春へのタスク

さて、川崎戦のスタメンです。

川崎戦スタメン

黒川が累積警告で出場停止。左SBのはレフティファイターの藤春廣輝が起用されました。リーグ戦の先発出場は、なんと約11ヶ月ぶりだそうです。
また、石毛もスタメンに復帰しています。

試合結果は4−3でガンバの勝利!!
3連勝のうえ8戦負けなし、7勝1分けです!!

11ヶ月ぶりにスタメンに起用された藤春がポヤトス監督のタスクを完遂しました。

藤春のタスクは家長昭博を封じること。
ガンバの右サイドから川崎に攻撃されているときに、藤春はタッチライン際で張っている家長昭博を気にしすぎて、左CB福岡との距離が遠いのでもう少し絞ってゴール前を締めた方が良いのではと、わたくしは思っていました。

福岡と藤春の関係

しかし、試合後のコメントでは次のようなことを言っています。

「(守備で味方の)CB2枚に(敵センターFWが)ひとりの時は、あまり中に絞らず、家長君にパスが出てこないぐらいの位置にいようと。簡単に家長君に(パスを)出されてキープさえると、(右SB)の山根選手が絡んでくる。家長君が時間をつくることで、周りが連動してくる。そこさえ出されなかったら、という考えでした。ミーティングで言われたことを全うしただけです」

(スポーツ報知)

多少CBとSBの距離が遠くても良いというコンセプトをチーム全体で共有していたということです。
コンセプトが共有されているので、家長にボールが渡ってもチーム全体で左サイドに素速くスライドすることが可能です。

チーム・ポヤトスの分析・共有・落とし込みは、本当に秀逸ですね。
また、ガンバの選手はタスクをまっとうする能力が高いと思います。
鹿島戦にワントップで出場した宇佐美もそうでした。

ベテランの意地

そして、この試合の最大の見せ場は、3−1から2点差を追いつかれた後半ロスタイムです。
ガンバは攻撃の途中でボールをロストします。こぼれ球を拾った川崎のCBに対して攻撃参加していた藤春がそのままの勢いで猛烈にプレスをかけました。藤春の勢いに押された高井はパスミスをしていしまい、ボールを拾った宇佐美が食野へパス。食野のシュートが相手に当たりCKから、ダワンの劇的決勝ゴールへつながりました。

藤春の猛烈プレスから決勝点

黒川の出場停止により出番が回ってきた藤春。
結果が出ているチーム状況において、自分が出たときに負けたくない。
出た試合は勝ちたい。
チーム、ファン・サポーター、そして自分のためにサッカーをする。
たくさんの意地がつまった藤春の川崎戦でした。

倉田や藤春といったチームの年長組が普段の練習に対する取り組む姿勢、出場した試合でのパフォーマンス。
これがチームの好調を支えているのでしょう。

結果と内容のバランス

さて、破竹の勢いで8戦負けなし(○○○○△○○○)のガンバ。
サッカーの内容はどうなのでしょうか。

結果:100点
内容:50点

わたくしの査定は以上のようになりました。

わたくしは、結果も内容もどちらも求めたい欲張りおじさんです。
後半戦の結果(今節で5試合終了)で1位。
ガンバ:4勝1分=勝ち点13
福岡 :4勝1負=勝ち点12
神戸 :3勝1分1負=勝ち点10
F東京:3勝1分1負=勝ち点10
後半戦で1番勝ち点を稼いでいるので100点としました。

連勝中の内容ですが、1試合を通じて試合を完全に支配しての勝利は鹿島くらいだったと思います。

さらに、ここ4試合の横浜FC・京都・柏・川崎に対しては自分たちで能動的にボールを動かしてスペースを見つける時間が少なく感じます。

とくに、川崎に関してはGKからの長い距離のボールがパスではなく、単なるキックになっているところが気になります。

前までならば、東口からジェバリへのロングパス・ミドルパスを出したときには、両WGがジェバリにスペースを与えるために、裏に抜けたり、大外レーンに張ったり、中盤まで落ちたりしていましたが、川崎戦ではそれが見られませんでした。

つまりは、昨シーズンまでのような、ボール保持が詰んだからGKに戻してたんなる逃げのロングキックになっています。

川崎に関しては、川崎との力量・ポジションのかみ合わせ・ピッチ状況が影響して単なるロングキックになったかもしれません。
実際にデュエル(球際)で川崎に負けているシーンが多く見られました。

ですので、まだまだ改善の余地があるので、内容は50点です。

欲張りおじさんは、こう考えます。
川崎相手にもボールと試合を支配してほしい。

心の声
(ホームでの対戦ではできていた!)
(球際を作らないようなボール保持をしろ!)
(ワイは土のグランドでしかサッカーしたことないぞ!芝生やろ!)
(どんな相手にもボール保持をチャレンジして精度を上げていけ!)
心の声ももれていますが、こんなことを考えています。

しばらくは、ガンバこのような戦い方が続くと思います。そう考える理由は次の3つです。
・好調で結果がでている。
・選手たちが自信を持って戦えている。
・選手たちの目が揃っている。

鹿島戦のようにリトリートし、ミドルプレスをかけるチームならばボールも試合も支配できるでしょう。
さらには、福岡・佐藤のコンビに復活にも期待します。

おわりに

リトリート&ミドルプレスにはもっぱら強いガンバ。
ハイプレス、5バックの相手にはまだまだ改善の余地があるガンバ。
22試合で見えてきたポヤトス・ガンバの現在地です。

さて、次戦は横浜FMです。またまたアウェイ神奈川です。
マリノスの最終ラインはかなり高く設定されています。
そう考えると、コンディション次第ですが福田のスタメンもあるかなと思っています。

王者マリノスにも勝って4連勝や!!

ガンバれ!ガンバ大阪!!
ではでは~

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