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【2024J1第32節vsヴェルディ(H)レビュー】ポジションとユニットの適性化を。


1.はじめに

 うーん。。。
 勝てないガンバ。リーグ戦8戦勝ちなしでございます。
 7月20日の湘南戦から、●△△△△●△△です。約2ヶ月半勝利から遠のいています。

 夏に強いガンバはどこへやら。

 ポヤトス監督就任後夏に強いガンバは蜃気楼になってしまったのか。
 またもや、昨シーズンと同じように夏から新しいことに取り組んで勝てなくなってしまったのか。

 それではヴェルディ戦のレビューをしていきます。

2.人数をかけるリスク

 ガンバはヴェルディ戦にむけてのトレーニングで、ヴェルディDFラインの人数(5人)を上回る人数を掛けて得点を奪いに行くことに重点をおいたようです。

【前日コメント】
「出場したら守備でも貢献するのが一番だし、攻撃でもどんどん背後を狙ってゴール前で良い仕事ができれば良い」(半田 陸)


「相手が守っている枚数を上回るような人数、枚数を掛けていく必要がある。カウンターの恐れとかもありますけど、攻撃的にボール保持を志向しているチームは、そのリスクと常に隣り合わせの中でやっている。リスクの犯し方を大胆にしていくことが必要」(宇佐美 貴史)

スポニチアネックスより

2−1 スタメン

スタメン

 ガンバは前節の京都戦からスタメンを1人変更。出場停止のダワンが復帰です。そして、すねの骨折から復帰した半田陸がベンチ入りです。

2−2 前半は前進がうまくいかず

 【5−4−1】のヴェルディに対し前半のガンバは、左WGにウェルトン・右WGに山下が大外レーンからハーフレーンに相手WBを引き連れて移動します。スペースを作った大外レーンにSBが高い位置を取りクリーンなボールを届けました。

SBを出口に前進

 ただ、ヴェルディが素早くコンパクトなラインを形成するので、ガンバはミドルサードまでボールを運べますが、ファイナルサードで決定的なシーンはほぼありませんでした。

 ヴェルディのプレスは下図のような感じです。SHの染野・山田楓がガンバのビルドアップ隊のサイドに対しプレスを掛け、追い続けます。背中でパスを出した選手を消しながら中央のCBへプレスをかけます。いわゆるカバーシャドウってやつですね。染野選手はこれが上手でした。

ヴェルディのプレス

 SHのプレスに連動してWBの選手も対面のガンバ選手を捕まえに行きます。このときFWの木村はボランチを消しています。

 ヴェルディのプレスに対してガンバは山田康太の質と、SBのポジションの取り直しで出口を作っていました。

プレスの出口

 上記しましたが、出口をうまく作って前進できましたが最終ラインへのアクションがないため、ただボールを保持するだけで決定機はほぼなし。

 なんともまぁ見どころのない前半でした。
 宇佐美が裏抜けをすることで相手のボランチ・CB間にスペースを作ってダワンや山田康太にボールを届けたかったですね。

2−3 交代選手で立ち位置の適性化

 ハームタイムにポヤトス監督は、ナナメのパスを出すように修正しました。前半はCBから直線的な縦パスでロストが見られたのでそこを修正しました。大外レーンの黒川からハーフレーンのウェルトンや宇佐美へナナメのパスといった具合です。

 そして、岸本→半田、山田→坂本、山下→アラーノが交代で出場してから立ち位置とユニットが適正化されました。WGは左にアラーノ、右にウェルトンです。

 左サイドのユニットがアラーノ(内)・黒川(外)、右サイドのユニットがウェルトン(外)・半田(内)。

 58分の場面です。アラーノが入る前ですが、半田がスペースを見つけてISH化。ここが空くことは分かっていたそうです。

半田で前進

 そして74分にガンバが先制点。試合後の福岡のコメントからも練習でとりくんできたオーガナイズだったようです。

ガンバ先制点

 ウェルトンと黒川が対面のWBをピン留めすることでCB2人対坂本・宇佐美・ダワン3人。立ち位置で数的優位を取れました。ボランチダワンにISH化で前に人数を掛けるオーガナイズでした。

 ゴールは、当てる→落とす→スルーパスの崩しの基本。ヴェルディDFラインへのアクションもあり完全に崩した待望の先制点。

2−4 夏以降の課題

 ガンバは夏以降、WGを中に入れてSBが外に立つことで攻撃の厚みと人数をかけることで得点力不足解消に取り組んでいます。

 が、これがどうも上手くいきません。

 選手の適性にあっていないように自分は感じます。ウェルトン・山下はサイドラインを踏んで活躍選手ですし、黒川の推進力も大外レーンです。
 前節の京都戦では、相手の守備の仕方に合わせて両WGが大外に張っていたので、それぞれの選手が持ち味を出してガンバの試合ができあました。

 一方で今節のヴェルディ戦は消化不良の試合でしたね。ロスタイムに追いつかれたからではなく、決定機(ゴール期待値)やシュート数があまりにも少なかったからです。

2−5 曖昧プレス

 あと気になったのが、前2枚(宇佐美・山田)のプレスの掛け方です。宇佐美がプレスのスイッチ役を今節は担っていましたが、相手CBに対して真正面からプレスに行ってました。どちらに追い込む(ワンサイドカット)のかが不明瞭で、どこでボールを奪うのかも分かりませんでした。

 真正面から行くので中央CBから簡単にサイドCBへボールを動かされます。サイドCBにボールがでたらWG山下が遅れてプレスに行くので、芋づる式に崩されるところでした。ヴェルディがビルドアップのオーガナイズができていなくて助かった感じです。(湘南には芋づる式でチンチンにされました)

 ポジティブに考えるてヴェルディがダイレクトにDFラインから前線にボールを蹴り込むってので、この守備タスクだったとしておきましょう。

3.おわりに

 勝ててないガンバは中3日で大阪ダービー。
 お隣さんも前節湘南に久しぶりにかったようですが、今節は引き分け。システムも3バックを採用しているようで、小菊監督の迷走が見えます。

 3バックが苦手と言われているガンバ。ヴェルディのWBをフリーにする場面が多発していので少々心配。

 けど、天皇杯で3バックの湘南と広島に勝ってるんですよね。
 やればできるんです。

 ダービーは勝つか勝つか。

 ガンバれ!ガンバ大阪!!
 ではでは~

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