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【2024J1第25節vsFC東京レビュー】オーガナイズで圧倒したけれど、「マジでもったいない」


1. はじめに

 待ちに待ったJリーグが再開されました。ガンバのない週末はめちゃくちゃ長かったです。インターバル17日間のおもな出来事は次のような感じでした。

  • 7月25日PSMでレアル・ソシエダと対戦(0−1)【満足】

  • レアル・ソシエダ戦で久しぶりに中村仁郎のプレーを見れた【歓喜】

  • 半田陸、すねの骨折でオリンピック代表から離脱【悲劇】

  • パリ五輪、準々決勝敗退【不満】

  • 8月7日中村仁郎、松本山雅へ育成型レンタル【衝撃】←🆕

 中村仁郎を推しに推しまくっているおじさんとしては、FC東京戦当日のリリースにショック万吉でした。ポジティブに考えると試合に出ることで成長できる!ととらえて、半年後には「スーパー仁郎」になってガンバに帰ってきてもらいましょう。もちろん松本山雅の試合もチェックしますよ!
(※ショック万吉とは、漫才コンビ「まるむし商店」のネタである。)

 それでは、気を取り直してFC東京との試合を振りかえっていきましょう。

2.オーガナイズで圧倒するガンバ

2−1 スタメン

FC東京戦のスタメン

 キャプテン宇佐美が累積警告のため出場停止。前節湘南戦より前線のユニットが宇佐美・アラーノ→ジェバリ・坂本に変更し、WGは倉田→山下となりました。またサブに怪我から復帰した山田康太が入りました。

 一方のFC東京はディエゴ・オリベイラが行方不明。ガンバにとっては相手のストロング&フィニッシャーがいないのは朗報。FC東京は前線の出口とフィニッシャーがいないのが、この試合を難しくしていた思います。

2−2 オーガナイズで圧倒

 サッカーは4つの局面(「攻撃」「攻撃→守備」「守備」「守備→攻撃」)と言われていましたが、今はこの4つの局面がバラバラではなくシームレスな状態で試合が進んでいると捉えるのが主流だそうです。たぶん。

 まあ、サッカーは野球やアメフトと違って、「さあ、今から攻撃しますよー!」、「オッケー!ほな俺ら守備しまっせー」とはなりません。極端に言うとサッカーは攻撃しながら守備をしているし、守備をしながら攻撃をしています。これほんと。

 で、このFC東京戦でシームレスなフットボールを見せてくれたのが、われれらのガンバ大阪なんです。

 ポヤトス監督就任前なんかは、守って守って、時にはサンドバックになりながら相手の攻撃を耐える。必死で奪ったボールは秒で相手にコートに蹴り返す。パトちゃんキープできへんかったら、地獄のサンドバックリターンズ。てな感じでした。

 では、ガンバはどんなオーガナイズだったのかというとこんな具合でした。ボール保持時スタートではSBが大外レーンに立ち、WGのウェルトンと山下がハーフレーンに立ちます。FC東京がミドルプレス&ゾーンディフェンスで中央を締めてくるので大外レーンに立つ選手がほぼほぼフリー。そのため、ガンバはサイドから前進。

サイドから前進

 中断期間を経て変わったなと思うところは3つありました。

  • ビルドアップ初期段階のSBとWGの立ち位置

  • CBがドリブルで運んで相手を引き出す

  • DFラインをブレイクするオーガナイズ

 で、わたくしが考えたのがポヤトス監督が言う「スペースを取る」です。大外にはるWGが相手チームに対策されつつあるガンバ。スペースを取るために改善したのが上の3つかなと。

スペース取りたい!

 要は、「別に最初からWGが大外に張って前進せんでもええんちゃう」て発想です。あくまで個人的なもうそうですよ。さらに、ガンバは良いのはWGとSBがレーン移動して立ち位置を固定していない点です。味方の状況を見てSBとWGのユニットが立ち位置を変えています。これは現地観戦していて、ウェルトンと黒川がアイコンタクトやジェスチャーでコミュニケーションを取って立ち位置を変えているのを何度も見ています。

 そして、ミドルプレス&ゾーンディフェンスのFC東京に対してガンバは難なく、深い位置までボールを運ぶことができていました。残念ながらFC東京がどこでボールを奪いたいのかが終始見えない試合となりました。FC東京はいつもこんな感じなんでしょうか?前線に強力な個(パワーとスピード)を持つ選手がいるので、自陣深くでボールを奪って相手陣地のスペースへボールを送るサッカーなのかなーって思いました。FC東京サポのみなさん違っていたらすみません。

守備の立ち位置

 ガンバはCBが相手陣地に入れるくらいFC東京を押し込みました。高い位置まで前進すると、バイタルエリア付近でのコンビネーションでシュートまで持ち込むガンバ。人数をかけてショートパスで崩そうとします。たとえ失っても即時奪回しますし、立ち位置が良いのでセカンドボールの回収率もかなり高いです。FC東京は息ができない状況だったと思います。

 FC東京がボールを保持しても、ガンバのボール奪取の場所を設定したゾーンディフェンス&プレスで前進を許しません。FC東京はビルドアップ時にボランチの1人がDFラインに落ちてビルドアップ隊に加勢します。ジェバリがFC東京のCB→ボランチと順にプレスをかけ、FC東京のボランチからのパスをWG・SBの位置でボールを奪うことができました。

ボールの奪いどころ

 湘南戦では、3CBに対しガンバも3人でプレスを発動し空転。ここは改善の余地ありとポヤトス監督は修正してきたのでしょう。天皇杯で湘南と再戦します。この守備を継続していくべきではないでしょうか。

 ボール保持・ボール非保持で適正なオーガナイズ(立ち位置)がなされることで、4つの局面がシームレスに潤滑にサイクルしていたFC東京との試合でした。

3.今節のええやんか〜

 では、恒例(?)の「今節のええやんか〜」です。「今節のええやんか〜」は67分のビルドアップです。

GKビルドアップ

 ゴールキックを福岡からスタートした場面です。相手プレスを誘導し、長友に対し松田陸と山下が絶妙な立ち位置で守備をさせない前進ができました。FC東京の守備をすべての場面で後手を踏ませることができたのが、ええやんか〜!

4.おわりに

 前半も後半もボールを保持率が高く、シュート数でFC東京を圧倒する今季のベストゲームかと。しかし、FC東京の最後の砦・野澤大志ブランドンを打ち破ることができませんでした。

 野澤大志ブランドンの日でしたね。

 ジェバリは体のキレが出てきたようで、ポストプレーやシュートで違いを見せましたが、得点までとはいきませんでした。坂本とのユニットもうまく機能していたと思います。

 今後、勝ち切るためにトップ・トップ下のユニットがキーになりそうです。宇佐美&坂本、ジェバリ&山田、ジェバリ&宇佐美、宇佐美&山田、林大地・宇佐美などなど。楽しみではあります。

 しかし、試合後のコメントで中谷が発した「マジでもったいない」が、この試合を表しています。町田が引き分けただけに、マジでもったいない。

 それでも試合は続きます。中3日でアウェイ柏。わたくしも現地観戦してまいります。タイトルを取るためには、8月の5試合で勝ち点10を積み上げたいのでアウェイでも勝ち点3をめざしましょう。

 ガンバれ!ガンバ大阪!!
 ではでは~



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