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一人で勝手に看護研究~安全を求めて~


#オールカテゴリ部門
 はじめに
日本では寝たきりの老人が300万人以上いると推測されます。
2020年の介護保険事業状況報告(厚生労働省)では、施設に入所している寝たきり老人だけで300万人以上おり、自宅などで寝たきりになっている人も含めれば更にその数は増えると考えています。
日本は寝たきり大国になっています。

寝たきりの原因
1 身体的要因
脳卒中、認知症、がん、高血圧といった病気があります。
特に脳卒中などの場合は麻痺が残ることもあり、思うように体が動けなくなり、ベッドにいる時間が長くなります。
2 精神的要因
高齢になると活動の機会が減り、コミュニケーションをとる機会が減ります。
脳への刺激も減り、認知機能が衰えやすくなります。
しかし、病気の進行や年齢により疲労しやすい人もあり、リハビリ時間も限られています(国で決められています)
拘縮も起きやすく、手足が内側に縮んで固くなります。
患者が患者自身の体を傷つけることもあり、それを予防し、尚且つ安楽になる姿勢をしていただくことが大事と考えました。

そこで私は、拘縮の進行を最小限にとどめる働きをすると思われるグッズを作成し実際に患者様に使って頂いたのでここに報告します。

事例1
手の拘縮を起こしている患者様
ぎゅっと1日グーの手の形で握ったまま、過ごすため手の平が蒸れて水虫になりやすなります。
また、指と指の間もくっつくので水虫になりやすくなります。
そこで作成したのが、手の形をした握るグッズでした。
外れやすい方は、アームバンドをつなげて靴下をはくように装着しました。

★結果
良い点
・手の平に爪がつかず、傷つきにくくなった。
・爪が切りやすい
・指の間に出来やすかった水虫が改善した
問題点
・体位交換の時にずれる、もしくは外れるので都度直す必要がある
・握ろうとする力が強くなり、拘縮が悪化することがある

気管カニューレ挿入中の患者の拘縮
★気管カニューレとは
外科的気道確保として、外科的気管切開を行ったら、患者の気管に気管切開孔を介して留置する管を(カニューレ)を言います。

★気管切開の適応患者
1長期人口呼吸管理が必要
脳卒中など中枢神経障害の難病の神経変性疾患以外に、どうしても抜管出来ないくらい呼吸状態が悪いとき
2気道の分泌物が多い
分泌物が非常に多い基礎疾患があるか、自分で痰をだせない場合
3上気道の閉塞
口や鼻から咽頭、声帯に何らかの異物や腫瘍、構造的な異常があり、空気の通貨障害がある場合

事例2
気管カニューレ挿入中の患者で腕の拘縮があり、手が胸の前まできて、気管カニューレに手がぶつかる患者様
気管カニューレに手がぶつかると、気管カニューレがのどの中でぶつかるのでのどが傷つきます。
傷がつくと、傷から細菌が入り感染する恐れと、腫れると気道がふさがる危険もあります。

★対策
①両脇に枕を入れる
100円ショップで、400円で購入したビーズが入ったドーナツ型の枕を両脇に挿入した。
結果→ビーズ枕は薄くて、直ぐに気管カニューレに手が届いてしまう。
②両脇に枕を入れる
100円ショップで購入した低反発のドーナツ型の枕を入れる
結果→常時脇をしめ、力も強いので、低反発が押しつぶされ、元の膨らみに戻るまで時間がかかり気管カニューレに手が届いてしまう。
③両脇にバスタオルをロール状に巻いたものを縦に入れる
結果→気管カニューレに手が届きそうになるが、タオルもへたらず、現状で様子見ている。

事例3
精神科薬内服中で筋力低下で足元がふらつく、しばらく付き添いで歩行が必要だが静止がきかず立ち上がり1人で歩き出し、転倒し骨折を起こす可能性が高い患者様に対して作成したグッズ。

★立っている状態から転倒し、骨折しやすい部位
・大腿骨(太もも)特に老人が骨折しやすい
・膝がい骨 (膝の骨)睡眠薬を飲んでいると、筋弛緩作用があり急に力が抜けて膝から床につき骨折する可能性がある。

★対策
スパッツに太ももの横と膝を守るために、100円ショップでカメラなどの精密機械を守る固めのスポンジをつけた。
実際に患者に提供する前に自分が履いて、廊下で転んで試したがかなり衝撃が少なく済んだ。

結果→患者が下着感覚で拒否なく履いてくれた。
手作りなので、洗濯の耐久性が不明
何回の衝撃に耐えてくれるか不明で、時々メンテナンスが必要。

★★終わりに
寝たきりの予防
1継続して運動する
散歩やウォーキングを週に2~3時間ほど、やるといいそうです。
筋力低下予防になるし、心療内科の先生がおっしゃっていますが、運動により脳に新しい血管が出来て新しい考えができるそうです。
認知症の予防や、うつ病の予防になるそうです。
2野菜や果物など食事はバランスよくとる
3夜は6~7時間とまとまった睡眠をとりましょう。
脳のごみといわれるベーターアミロイドタンパクは、認知症の原因になるそうです。
寝ている間に排泄されるそうなので、睡眠は大事です。

ご清聴ありがとうございました。



 

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