古いものから学ぶ意味
来月から気学講座を開催することにした。コンテンツを整備しながら、改めて気学と向き合っている。気学は四千年以上前から始まったとされる古い学びだが、なぜあえてそんな古いことを私は学び、人に伝えたいと思っているのかと考えていた。
私の個人的な体感だが、自分自身が生まれた時以上に、世界の変化は速くなっていると思う。その気になればほぼリアルタイムで、今地球の裏側で何が起こっているのかを知ることができる。かつての海外との連絡手段は手紙かEメールだった。Eメールアドレスを持たない友人も多かったから、エアメールを送りあっていた。時々投函される海外からの手紙を開封して、ちょっとクセのある文字を解読するわくわく感。返事を書いて、それが現地に届いたかどうか、相手がその返事にどう思ったかは、相手からの返信を受け取るまで分からない。次第にEメールでのやり取りが主流になっていったが、それでもやり取りのスピードは劇的には変わらなかった気がする。
しかし、今やSNSでのやり取りが当たり前になり、送ったメッセージに瞬時に返信が来るようになっている。1ヶ月に1回くらいだったやり取りが、毎日何往復もできるまでにスピードアップした。とはいえ、この変化が起こったのは、ここ20年やそこらの間である。でも私が友人に伝えたいメッセージの内容は、相手を気遣う気持ちだったり、また会いたいね、だったり、手段が変わっても、相手に届くまでの時間が変わっても、変わることがない。遠く離れた友人や大切な人を思うことって、エアメールすらなかったずっとずっと昔から、変わっていないんじゃないだろうか。それこそ気学が生まれた四千年前から、人の変わらないあり方なんじゃないか、とふと思った。私が気学を通して伝えたいことも「本当に大切なことは、ずっと昔から変わっていない」ということなのだ、と思っている。普遍的な人の変わらぬあり方が、時代時代の目まぐるしい変化と折り合いをつけながら、今に至っている。私が気学という古い学びから伝えたいことは、そんな世界の流れに気付き、どのようにより自分らしく生きるヒントを見出すか、ということなのだと思った。
今、自分自身が始めた活動について、これまでご縁をいただいた人たちに少しずつお知らせし始めている。あの人に、あの人に、と顔を思い出しながら、自分のタイミングでメッセージを送っている。細く長く付き合える友人はそれほどいないと思っていたけれど、連絡をとって近況を伝えれば、多くの人が応援のメッセージをくれる。もしかすると、これまでの人生で今一番「私は一人なんかじゃない」と実感できているかもしれない。今こうして、これまでのご縁に支えてもらっている分、もし今一歩前に進めない人がいるならば、私にできるサポートをしよう。そう改めて思っている。
※気学講座、個人セッションの詳細はこちらのHPからどうぞ。→ https://rain-sound.jimdosite.com/