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「星は微かに光り」 第4話

最初に言っておきます。
本作は異能系というやつです。
かつ、駄作かもとも思ってるので、打ち切りにする可能性もあります。
その辺了承いただける方はお読みくださいませ。
いいねや感想がもらえれば続ける、かも…?

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入学して数日にして突如クラスSの魔法使いである山下美月と勝負することになった○○。美月の
目的は○○の実力を測ることだったが、その過程で○○は死にかけの重傷を負ってしまう。そしてそんな2人の対戦を止めたのは、もう1人のクラスSの魔法使い、久保史緒里だった。

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保健室に着いた途端、気絶してしまった○○。

史緒里「樋口せんせーい!お願いしまーす!」

日奈「はーい!」



養護教諭・樋口日奈。治癒魔法のスペシャリスト。

日奈「うわぁ!すっごい怪我!いったい誰にやられたの!?」

史緒里「ん。👉」

美月「…。✋」

樋口「いや何してんのよ!?💦」

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○○はベッドに横たわり、日奈は手から光のようなものを出していた。治癒魔法である。

日奈「はい、これで処置完了。このまま安静にしてれば来週には完治するわ。全く…新人いびりもほどほどにしなくちゃダメよ?美月ちゃん。」

美月「別にそんなんじゃ…。」

史緒里「白石さんには○○君の護衛と学生生活のサポートを頼まれたはずなのに、まさかこんなボロボロにさせちゃうなんて、呆れるわ~…。」

日奈「え、てことは、この子がまいやんが言ってた○○くん!?へぇ~!」

美月「まい…やん!?」

日奈「あれ、知らないの?この学園にいる教師は半数がまいやんとの学生時代からの仲なのよ?」

美月「えーーっ!?」

史緒里「知りませんでした…。」

日奈「だからこの子の話は知ってる教師が多いの!まいやんとご飯食べにいくと絶対この子の話をいやというほど聞かせてくるんだもん~!
アッハッハッハッ!」

美月と史緒里はポカンとした様子。

○○「う…うぅ…。」

史緒里「あ、目覚ました?大丈夫?」

○○「あなたは、たしか…。」

史緒里「初めまして。私は久保史緒里。三年生よ。」

○○「あ、よろしくお願いします…。それでここは…?」

美月「保健室よ。私との戦いの後ここに運び込まれたの。」

○○「や、山下美月…!!」

ガバッ!

○○「あぁっ…!」

山下の顔を見て焦って起き上がった○○だが、すぐに肩を押さえてベッドに再度倒れ込んでしまう。

日奈「あ~あ~!まだ寝てなきゃダメよ!」

史緒里「ほら~○○君怯えちゃってるよ?どうすんのよ?」

美月「○○君、ごめんね?別に君を殺めるつもりはなかったんだけど…。」

○○「…?」

史緒里「私達はね?あなたと奈央ちゃんに起きた事象とここに入学した経緯を全部知った上で、あなた達のサポートと護衛を白石さんから依頼されたのよ。」

○○「麻衣さんから…。」

美月「特にこないだ○○君と奈央ちゃん、それからお友達の…桜ちゃん?と白石さんの関係がバレちゃったから、護衛は尚更必要になっちゃったし。」

○○「あの、護衛っていうのは…?」

○○は美月と史緒里から教えてもらった。

自分と奈央は大魔導世界に大きな影響を及ぼす存在であるということ。

故に、闇魔導組織が2人を狙ってくる可能性があるということ。

美月「それと、週刊誌に貴方達が白石さんと家族関係にある事がバレたあの件によって、あなた達2人、そして桜ちゃんは『あの白石麻衣をどうこうできる絶好の交渉材料になる』とも思われてるでしょうね。尚更狙われる可能性が高まったわ。」

史緒里「美月はそんな○○君が自分の身をどこまで自分で守れるのか試そうと、実力を確かめるために貴方に勝負を挑んだの。」

美月「やり過ぎちゃったのは本当にごめんなさい…。」

○○「あぁ、いえいえ!全然!俺は平気なんで!」

史緒里「あ、それともう一つ。」

○○「?」

史緒里「○○君と奈央ちゃんと、『友達』になって欲しいって…。」

○○「…へ?」

史緒里は数日前、麻衣と話した内容を語り始める。

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史緒里「はい?お友達、ですか?」

麻衣「そうなのよ!ほら、あの子達、まだこの世界に来て2年しか経ってないでしょ?こっち(大魔導世界)のお友達全然いないのよ〜!💦もし学校で孤立なんかしちゃったらと思うと心配で心配で…!💦だから美月と史緒里にはあの子の友達になって欲しいのよ!ね?いいでしょ!?史緒里!?」


史緒里(親バカめ…💧)

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史緒里「てなわけで…。」

○○「なんか、すいません…💧」

美月「それで、あんな事があったあとだけど、私たちとお友達、なってくれるかな…?」

それを聞いた○○は俯いて話し始める。

○○「…俺、普通世界にいた頃、いじめ受けてて…孤立には人一倍トラウマがあるんです。」

美月「…。」

史緒里「…。」

そして、顔を上げてニッコリと微笑んだ。

○○「だから、2人が友達になってくれるなんてすごく嬉しいです!よろしくお願いします、久保さん!山下さん!」

史緒里「○○君…。」


美月「ていうか、ウチらずっと冨里君じゃなくて○○君って呼んじゃってたけど、大丈夫だった?」

史緒里「冨里君だと奈央ちゃんと呼び方被っちゃってたから…。」

○○「あ、全然気にしてませんでした…。」


史緒里「でも、怪我が大した事なくてよかった。来週って事は、『バイオレットグランプリ』には間に合いそうだね?」

○○「『バイオレットグランプリ』…?何ですかそれ?」

史緒里「あれ?知らないの?」

美月「ウチ(バイオレット魔法学園)の学校行事の一つ。高等部全生徒が個人参加の大会。何段階かに分けて競技を行って生徒を絞り、最終的に優勝を決めるの。毎年競技はバラバラで、各々が予想を立てたりしながら対策を練る。毎年超盛り上がる一大イベントなんだから!」

○○「ほぇ〜、そんな行事が…。それで、そのバイオレットグランプリはいつあるんですか?」

史緒里「え、再来週だけど…。」

○○「…はぁ!?」

史緒里の回答に思わず○○は大声をあげて驚いてしまった。

○○「ちょちょちょ、俺たちまだ入学して数日しか経ってないんですよ!?そんなの、一年生が勝てる確率なんて皆無じゃないですか!」

美月「そりゃまぁ、これは実質歓迎会みたいなものだし。毎年このイベントは2、3年生が優勝してるよね。」

○○「マジか…。」

日奈「3人とも。そろそろ下校時刻だからぼちぼち帰り支度をしなさ〜い。○○君も、今日は家に帰って安静にね?」

○○「え、もうそんな時間ですか…。」

3人は帰り支度をしながら話を続ける。

美月「○○君が勝ち上がってくれば、また私たちとぶつかることになるかもね。その時は本気で行くから!」

史緒里「今は怪我の治療に専念してね。じゃあね○○君!お大事に!」

○○「はい、ありがとうございました。」

○○は頭を下げ、2人は背を向けて去っていった。

○○「え、ちょっと待って…。」

○○「山下さん、あれで本気じゃなかったの…?殺されかけたのに…?」



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○○が保健室を出ると、桜と奈央、そして咲月がバタバタと駆け寄ってきた。

奈央「お兄ちゃん!」

桜「○○!大丈夫なの!?」

○○「あれ、3人ともいたの?」

咲月「そりゃそうだよ!心配だもん!」

奈央「それと、3人じゃないよ、ほら、あそこにもう1人!」

奈央が指した方を見ると、そこには和の姿があった。

○○「あ、井上さん…。」

和「私もあの試合見てたんだ。だから心配になっちゃって…。」

○○「そっか、ありがとう。俺はこの通り平気だよ。」

和「フッ、包帯ぐるぐる巻きで言われても…。」

○○「説得力ないか〜…。」

桜「あー!入学式で壇上に上がってた人!」

2人で話していると、桜が割り込んできた。

和「えっと、○○君の彼女さん…?」

桜「そうです!」

咲月「えっ!?」

○○「あぁ、違う違う!紹介するね、俺の親戚で幼馴染の、川﨑桜。」

桜「ぶぅ…。」

咲月「ほっ…。」

和「え、あなたが川﨑桜?」

○○「あれ?井上さん桜のこと知ってるの?」

和「うん、裏サイトに載ってるから…。」

○○「裏サイト?」

和「うん、バイオレット魔法学園の裏サイト。そこでは誰がリークしてくれるのか、毎年入学試験の上位者がランキング形式で掲載されるの。」

和はスマホを使ってその画面を見せてくれた。

『バイオレット魔法学園 掲示板』

『4/8 XX年度 入学試験上位10名!』

和「そして、毎年ここに掲載されたトップ4人がその年の『四天王』の名前を冠するの。非公式とはいえ、もはや風潮みたいな感じ。」

和が画面を見せながら説明してくれる。

○○「へぇ〜…どれどれ…。」

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1位 井上和
2位 中西アルノ
3位 川﨑桜
4位 五百城茉央

今年の四天王はこの4人!!!!

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○○「うわぁ、女子ばっか…。」

○○「…ってか!桜!何でお前しれっと四天王にいるんだよ!?」

桜「○○が試験手抜くからでしょっ!?桜は本気でやったもん!!」

咲月「え、○○君、入試手抜いたの!?」

○○「え、いや、まぁ…うん…。」

和「あーやっぱり…。」

○○「え、井上さん気づいてたの?」

和「何となくだけどね。こないだの土竜くんとの試合の時も本気出してなかったでしょ?白石校長の息子さんにしては…って思った。」

○○「あちゃ〜…。」

和「ねぇ、何で本気を出さないの?」

○○「…。」

○○は気まずそうに奈央の顔を見るが、奈央もバツが悪そうに顔を曇らせるばかりだった。

和「言いづらいなら…いいや。無理に聞くことじゃないし。」

○○「ごめん、ありがとう。」

和「ううん、謝らないで。それより、バイオレットグランプリには参加できそうなの?」

○○「うん、安静にしてれば当日には治るって。」

和「そっか、お互いできうる限り、精一杯頑張ろうね!」

桜「ちょっと〜、私たちもいるんですけど〜?」

咲月「私なんてずっと置いてけぼり…。」

〇〇「あぁ、ごめんごめん…。」

奈央「私は中等部だから、当日応援してるね!お兄ちゃん!」

〇〇「おう、兄ちゃん頑張るからな〜?」

桜「やっぱりシスコン…。」

咲月「妹に甘々な〇〇君、いいかも…!」

桜「え、本気…?💧」

和「ふふっ、なんか良いなぁ、こういうの。」

「こらー!何やっとるかー!!もう下校時刻だぞ!帰りなさーい!!」

桜「げっ、先生だ…!」

咲月「うわわっ、ホントだ、もう下校時刻だ〜!」

和「みんな帰ろ帰ろ!」

奈央「お兄ちゃん、平気?歩ける?」

〇〇「あぁ、俺は平気だから、みんなで帰ろう?」

奈央「さんせーい!!」


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その日の夜。白石邸。食卓。

〇〇「ったく…そういうことは早く言ってよ麻衣さん…。えらい目にあったんだから…。」

奈央「私も久保さんから話聞いた!しかもなお達とお友達になってあげてって、小学一年生じゃあるまいし!」

麻衣「ごめんってば〜…。まさか美月がそんな行動に出ると思わなかったし、私も2人が心配だったのよ〜…。」

〇〇「ほんっとに親バカなんだから…。」

麻衣「でも2人の魔力が存在として大きいのは本当のことだから、その辺は美月と史緒里と協力して、ね?」

○○「うん、わかった。」

奈央「は〜い。」

麻衣「桜ちゃんも2人をサポートしてあげてね。それに、場合によっては桜ちゃんも狙われることがあるかもしれないから、桜ちゃんも最低限の警戒はしといてね?」

桜「わかりました。」

ピロン

桜「あ、例の裏サイトが新しく更新されたみたい。」

〇〇「今度は何て?」

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入学試験
冨里〇〇 クラスB

<本当に白石麻衣の息子?

<デマかもね

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桜「…。」

奈央「…。」

〇〇「…💢」



「星は微かに光り」

第4話 終

続く

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