「目が覚めたら乃木坂4期生の○○でした」 第33話
ある朝、目が覚めると女の体、しかも乃木坂46の4期生になっていた✕✕。(現世名:○○)。
ライブを終えた翌日の休日、さくらと買い物に出かけていた○○だったが、その時さくらに「好きだ」と言われてしまって…?
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買い物の後、○○とさくらはそのまま横浜アリーナに向かった。
もちろん、先輩たちのライブを見るためである。
○○「…。」
さくら「…。」
✕✕(落ち着け落ち着け…女子の『好き』なんてよくあることじゃねぇか…!(@_@))
○○はだんまりだったが、内心は大騒ぎだった。
✕✕(正体がばれたわけでも、ましてやあの遠藤さくらに告白されたわけでもない…そう、ありえないありえない。)
○○はちらっとさくらの方を見る。
さくら「…。///」
✕✕(めっっっっっちゃ見てきてるーーー!!?)
さくら「ねぇ、〇ちゃん?」
○○「ひゃい!?」
さくら「手…つなぎたい。」
○○「ふえっ!?」
さくら「ダメかな…。」
✕✕(くぅ…断れねぇってそんな顔で言われたら…。)
○○「い、いいよ…!」
ギュッ
さくら「えへへ…。」
✕✕(めっちゃ嬉しそうだし…ま、いっか。)
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横浜アリーナに到着。
関係者証を見せ、関係者席にたどり着く。
美緒「あ~!さくちゃんに○ちゃん!お疲れ~!」
○○「お疲れ~!」
さくら「お疲れ美緒ちゃん。」
最終的に、関係者席には4期生が全員そろっていた。
そして、23枚目シングル発売記念選抜ライブが始まった。
「LA LA LA LA LA LA...♪Happy!Happy!If you wanna bring big smiles, sing out!」
さくら「先輩たちすっごくきれい…!」
真佑「『Sing Out!』の曲もすごい良いよね!私もいつか歌いたいなぁ~!」
レイ「インフルエンサーだ!すごい!キレが全然違う!」
柚菜「浴衣だ~!みんな可愛すぎる!」
○○「私、この曲好きなんだよね。『平行線』。」
紗耶「さやも好き!」
美緒「わー!松村さーん!!」
遥香「わ。ぼっち党の三人めっちゃ歌うまい…。私もあんな風になれるかなぁ…。」
✕✕(なれるよ。かっきーは久保史緒里と生田絵梨花と歌うまユニットをくむんだから…。)
飛鳥「皆さんぜひ一緒にクラップお願いします!」
👏👏👏
桜井「本日は本当に!ありがとうございました!!」
「「ありがとうございました!!」」
おおおおおお!!
フーーーーー!!
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聖来「すごかったなぁ、先輩たちのライブ。流石やわ…。」
美緒「やっぱ乃木坂のライブ最高~!」
あやめ「いつか先輩たちと同じ曲を一緒に踊れるように頑張る!」
4期生たちはその日の選抜ライブを大いに楽しみ、その興奮もそのままに、4期生としての活動のモチベーションを上げたのだった。
○○も例外ではなかった。
○○「こんなに一期生が残ってるライブは久しぶりだったな…めちゃくちゃ楽しかった…!」
遥香「一期生さんたちがなんだって?」
○○「!?」ビクッ
急な声に振り向くと、眼前に遥香がいた。
遥香「今何か言ってなかった?」
○○「う、ううん!一期生さんたち流石だなって!かっこよかったな~って!」
✕✕(若干正体がばれそうになっている賀喜にこれ以上探られるのはまずい…!)
遥香「二期生さんや三期生さんたちも十分かっこよかったでしょ~!」
○○「ま、まぁね!全員よかった!」
○○はすたすたと歩いていく。
遥香「…。」
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その後、帰宅路。
○○は近所であるさくらと一緒に帰っていた。
さくらの家の前。
さくら「ごめんね、家まで送ってもらっちゃって。」
○○「全然。一人で帰るのって大変だし怖いでしょ?」
さくら「でも、〇ちゃんも女の子だし、ここから〇ちゃんが歩いて帰ることになるんじゃ…。」
○○「私は平気平気!また変な奴が出たらドン!ってやっちゃうんだから!」
〇〇は蹴りを入れるフリをする。
さくら「そう…。気をつけてね?」
〇〇「うん、じゃあまた仕事でね!おやすみ!」
さくら「うん!おやすみ!」
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チャプン…。
○○「この風は~♪どこから~きた~のと~♪問いかけても…」
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さくら(私、〇ちゃんのこと好きだから。)
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○○「あーもう!あれが頭から離れねぇーー!!」
ザブン!…ブクブク….。o○
風呂場の空間に○○の声がこだました後、○○は何を思ってか湯船に身を沈めた。
ザバッ!!
○○「プハッ…!上がるか…。」
○○はそのまま眠りについた。
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そこから数日後。
今日は「Sing Out!発売記念全国握手会」で乃木坂46は愛知に来ていた。
握手会は、人気なメンバーを除いては2人から3人の組を組んでレーンを作る。
もちろん、入りたての4期生は全員この組を作る側である。
そして、ファンには推しのいるレーンに並んでもらうというシステムである。
が、しかし、その前に乃木坂はミニライブを行うことになっている。
午前はミニライブ、午後が握手会なのだ。
ミニライブのセトリは毎回決まっている。
ミニライブでは、そのシングルに収録された全ての曲を、披露することになっている。
4期生は今回、「4番目の光」でシングルに参加しているわけなので、このミニライブにも当然参加する。
メンバーは朝早くに集合し、軽くではあるがミニライブのリハーサルを行った。
そして、朝9時、いよいよ開場の時間になり、場内にファンが流れ込んでくる。
その間、メンバーたちは楽屋でつかの間の休憩をしていた。
柚菜「こういう本格的な握手会は初めてだね!」
真佑「うんうん、お見立て会の日にちょっと握手会あったけど、あれとは規模が全然違うもんね!」
柚菜と真佑が興奮したように話す。
レイ「ミニライブってどんな感じなんだろう!ファンの人たちと距離近いのかな!」
レイはミカンを食べながら言う。
○○「どうだろうね~…。」
などと言いながら○○も軽食であるサラダを口に入れる。
この仕事は何かと朝が早いことが多いので、朝食代わりに
遥香「〇ちゃん、それどこのサラダ?なんかおいしそう。」
○○「すぐそこのコンビニだよ。まぁおいしいかな~。」
遥香「自分で作ったりはしないの?」
〇〇「ま、まぁね…。どうして?」
遥香「いや、別に…。」
聖来「そういえばあやめんはそれは手作り?」
と、聖来はあやめの飲んでいるスープを指して言う。
あやめ「うん、家にあったものを詰め込んだだけだけどね。」
聖来「へぇ~!中学生なのに自炊かぁ!偉いなぁ~!」
聖来はあやめをわしゃわしゃと撫でまわす。
あやめ「ん~!やめて~!///」
そんな他愛もない会話だった。
そして、11時、ミニライブが始まった。
4期生は「4番目の光」の披露にて登壇。
これも順調に終えた。
もう何回も披露しているので、4期生たちの中にも落ち着きのようなものが見えていた。
しいて言うなら今回はフルバージョンでの披露だったので、覚えることや動きがやや多かったというぐらいだ。
ファンの人たちも立ち見のような自由な形で、みな大いに盛り上がっていた。
規模は小さくともやはりライブだった。
そして、午後。握手会のパートが始まった。
○○はこの時、金川紗耶、清宮レイとレーンを組むことになっていた。
定位置につくが、中はすでに大賑わいとなっている。
パーテーションで見えにくいが、もうこの向こうが行列になっているのがよくわかる。
そして、握手会開始。
〇〇は、清宮、金川と来て、3番目。
レイ「こんにちは〜!」
紗耶「さやのファンなんですか〜!ありがとうございます〜!」
〇〇「え〜!そんなこと言ってもらえるなんて嬉しい!」
各々しっかりとファンの手を握りながら、ファンが投げかけてくれるメッセージについて真摯に返答する。
勿論、笑顔も忘れない。
「お、おれ!〇ちゃん推しなんです!」
〇〇「そうなんだ!ありがとう!嬉しい!これからも応援してね!」
「すいません、ズッキュンしてくれませんか?」
〇〇「うっ…。いきますよ…あなたのハートに…ズッキュン❤️」
××(来ると思ってたけど、きついよこれぇ…!)
「おふっ、ありがとうございます!!」
「私ちょっと興味があってこの3人のレーン来てみたんです!〇〇ちゃんめっちゃ可愛くてビックリしました!また来てもいいですか?」
〇〇「ホントに!?ありがとう!お名前なんて言うの?」
「〜っていいます!」
〇〇「〜ちゃん!覚えておくね!また来るの待ってるよ〜!!」
そして第一部が終了。
メンバー、ファンともども休憩に入った。
メンバーは特定の集合休憩所みたいなものがあるので、そこに引っ込んで休憩をする。
○○はと言えば、飲み物を飲みながらレイ、紗耶と話をしていた。
○○「みんないろんな言葉をかけてくれるね!」ゴクッ
紗耶「うんうん!ただ応援しているってだけじゃなくていろんなメッセージをくれるよね!」
レイ「レイ、好き好き言われて嬉しくなっちゃった!」
紗耶「さやも!」
○○「私たちに覚えてほしいのか、すごい目立つ格好で来る人もいるよね!一部の人のがすごすぎて笑っちゃったよ!」
紗耶「そいえばコスプレみたいなすごい格好の人いなかった?レイちゃん推しの!」
レイ「うんー!いたいた!絶対忘れないあれ!」
○○「なんか楽しいよね!握手会って!」
そして、また第二部が開始された。
またその後もいろんなファンの人たちが来てくれた。
「〇ちゃん、また来るね~!」
○○「うん!待ってるね~!ばいばーい!」
そして次の人がやってくる。男の人だった。
○○「こんにちは~!」
ファン「どうも。ねぇ、〇ちゃんてさ…」
ファン「ぜんっぜん、魅力ないよね!」
○○「……え?」
「目が覚めたら乃木坂4期生の○○でした」 第33話 終
続く。
p.s.
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私としても感想が全然ないと、読んでくださってる人たちに私の作品がどんなふうに受けてるのかわからないので…。