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#全ジョーカーズ語れる説 Extra GP 現代ジョーカーズ構築基礎論

どうもShinです!
今回はデュエル・マスターズGP2024-2ndに参加し、自身が完走、他にも入賞報告も多数上がるジョーカーズの構築について解説していきます!


1.ジョーカーズとはそもそも環境においてどのようなデッキか

1-1.現環境はどのようなゲームを展開しているか

現代のジョーカーズを環境で使用するメリットについて述べる前に、環境の概観について述べて行きます。

<参考文献>

最大母数は【デイガ(白黒赤)ファイア・バード】。続くデッキは【アナカラー(青黒緑)マルル】、【青黒COMPLEX】、【青白天門】、【ラッカ(白青赤)ゴスペル】に、同型【ジョーカーズ】デッキ、という予想でデッキを組み立てていました。

環境全体の目線からこれらのデッキがどのような特徴を持っているかを示して行きます。

【デイガファイアーバード】
<強み>
・《ハッター・ルピア》《ハンプティ・ルピア》《ポッピ・冠・ラッキー》による3ターン目の安定した対応力のあるメタカードによる妨害
・《龍后凰翔クイーン・ルピア》《雷炎翔鎧バルピアレスク》による圧倒的な展開力とエクストラターンによる高いフィニッシュ力
・《アリスの突撃インタビュー》によるメタカードの突破性能
<弱み>
・【COMPLEX】のような除去トリガーの質の高いデッキにより、盤面を処理されること
・低コストクリーチャーを処理されること
・【マルル】などで展開された早期の大型制圧クリーチャーを突破できないこと

【アナカラーマルル】
<強み>
・圧倒的な安定したマナ加速と《流星のガイアッシュ・カイザー》による対応力。
・大型制圧クリーチャーによる相手のデッキの機能停止
・《深淵の逆転撃》による相手への過剰打点の要求。
<弱み>
・《深淵の逆転撃》のみの受け札
・メタカードによって大型制圧クリーチャーが展開できないこと
・《ガイアッシュ・カイザー》の無効化

【青黒COMPLEX】
<強み>
・トリガー+《DARK MATERIAL COMPLEX》のパッケージで相手の攻撃を受け流しながら打点を揃えられる
・《アーテル・ゴルギーニ》での対応力の高さ
・《飛翔龍5000VT》と《ブルー・インパルス/「真実を見極めよ、ジョニー!」》による盤面展開への牽制
<弱み>
・トリガーメタ及びエクストラターンでの容易な貫通
・パワーや展開などの相手のプレイ依存による妨害精度の低下
・《COMPLEX》以外のフィニッシュ力の低さ

【青白天門】
<強み>
・《理想と平和の決断》による除去・手札補充・シールド追加と安定したアドバンテージ確保能力
・《星門の精霊アケルナル/スターゲイズ・ゲート》でのアクティブターンでの展開力
・《光開の精霊サイフォゲート》からの非アクティブターンでの展開
<弱み>
・トリガーへのメタへの弱さ
・《♾️龍ゲンムエンペラー》以外の相手クリーチャーへの対応力の低さ
・踏み倒しメタへの弱さ

【ラッカゴスペル】
<強み>
・《最期の龍炎》によるメタカードへの対応力
・《キリモミ・ヤマアラシ》+《水晶の王ゴスペル》+《月下卍壊ガ・リュミーズ卍》&革命チェンジドラゴンによる安定したエクストラターンとメタの重ねがけによるフィニッシュ
・《ブルー・インパルス/「真実を見極めよ、ジョニー!」》による展開への牽制
<弱み>
・呪文メタへの弱さ
・墓地リセットへの弱さ
・踏み倒しメタによる《ゴスペル》展開の阻害に対する弱さ

これを踏まえてジョーカーズの利点を述べるなら

  • 《ベイビーポンの助》による踏み倒しメタ

  • 《王道の弾丸ジョリー・ザ・ジョニー》によるフィニッシュ時の呪文トリガーメタ

  • 《夢の弾丸ジョリー・ザ・ジョニー》によるフィニッシュ時のクリーチャートリガーメタ

という3種類のメタを擁立できる点にあります。
そうしたメタを持つだけであれば他のデッキでも成し得るところ、《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》、《ジョジョジョ・ジョーカーズ》、《ヘルトッQ》による手札の再現性の高さがこのデッキを環境デッキまで押し上げています。

ただし、このデッキは構造上の弱点も多く抱えており、プレイ>構築といった比重を占めるデッキであると言えます。
しかし、今回はジョーカーズにおける構築を3つのパートに分けて順を追いながら説明し、プレイ指針や今後のデッキ構築の助けとなるように執筆していきます。

1-2.《ジョニー》はどの引き金を引く?

《ジョリー・ザ・ジョニー》とその派生カードは王道編に入って3種類追加され、そのどれもが新機軸のジョーカーズのデッキのコンセプト足り得るカードパワーを持っている1枚です。


それぞれのメリットを示すと、

  • ハイパーエナジーによる軽減、アンブロッカブル+マスター・ブレイカーによる除去を持つ《ハイパー・ザ・ジョニー》

  • ハイパーエナジー以上の軽減を持ち、呪文トリガー及び逆転撃を封じる《王道の弾丸ジョリー・ザ・ジョニー》

  • G・ゼロにより展開次第で過剰打点を生成しながらクリーチャートリガーを封じる《夢の弾丸ジョリー・ザ・ジョニー》

という様に、3種類それぞれにメリットがあります。
これは環境の相対的な基準によって採用を判断されているカードであり、

①展開を段階的に行うことができるかつ、クリーチャートリガーの質が低く、呪文メタ+過剰打点で勝ち切れるのであれば《ハイパー・ザ・ジョニー》+呪文メタ

②展開を1ターンの内に終え、フィニッシャー+展開による過剰打点と呪文メタによるフィニッシュで勝ち切れるのであれば《王道の弾丸ジョリー・ザ・ジョニー》

③こちらの展開を制限する様な環境でなく、クリーチャートリガーの方が重いかつデッキに対応するコストを搭載できる余力があれば《夢の弾丸ジョリー・ザ・ジョニー》

というように選択していきます。
現環境は②と③の中間に位置するために《ハイパー・ザ・ジョニー》が採用しづらいのであって、今後変わる可能性はあります。

今環境では《5000VT》と《ブルー・インパルス》の突破が責務であり、展開を1ターンのうちに終えるか、除去を被弾しないようなプレイが求められているため、《王道の弾丸》と《夢の弾丸》をどちらも採用する必要があるのです。

1-3.確定枠36枚はどの様に決定されているのか

ここで、《王道の弾丸》と《夢の弾丸》の特性の微妙な差と、それによって確定枠についての話ができるので、述べていきます。

《王道の弾丸ジョリー・ザ・ジョニー》
・クリーチャーの数をとにかく優先。展開に応じて出てくる《5000VT》をケアするべく、1ターン中に小型+自身という盤面を作りたい。

《夢の弾丸ジョリー・ザ・ジョニー》
・クリーチャーのコストを意識。「G・ゼロ条件のための展開のクリーチャー」と「トリガークリーチャーケアの為のコストを持つクリーチャー」を盤面に両立する必要があり、プレイ上、《王道》よりプレイの優先度を下げざるを得ない。

この為、基本的に《王道》を優先する関係上、コストの散らばり以上に低コストジョーカーズを展開することを優先したプレイと構築が求められます。

その結果、確定したのが以下の36枚です。

1枚ずつ解説していきます。

《ジョジョジョ・ジョーカーズ》


後述するプレイ指針の記事でも触れられている通り、《ヘルトッQ》と組み合わせることでデッキを1周し、山札の中身を把握してプレイすることができます。
 《王道》をプレイする場合、マナゾーンには《ニヤリー・ゲット》よりこちらが置かれた方が都合が良いので、《ヤッタレマン》《パーリ騎士》それぞれが1枚確保できていることを前提に《王道》の必要数まで展開するためのサーチカード。
基本的に3ターン目以降《ヤッタレマン》が維持できている状況では、デッキの4割がそのままプレイできるクリーチャーである、ということは念頭に置いてプレイします。《ヘルトッQ》で掘りに行くのではなく、狙ったカードを抜き取る動きができるのでゲーム全体を通して欲しい場面が多いので最大枚数。

《ベイビーポンの助》


《アリスの突撃インタビュー》以外は、単体のカードで踏み越えることのできないメタカード。6000のパワーラインは多くのマッハファイターや赤の火力除去などで飛ぶことがなく、《ガイアッシュ》からの10コスト以上の軽減召喚を咎められます。
また《5000VT》を1体につき一度であれば無効化できる点も強力です。この時複数体用意できていれば《ヘルトッQ》のドロー枚数にも絡み、アドバンテージを損なうことなくプレイし続けられます。
全ての対面で複数体プレイすることが理想となるので最大枚数。

《ネフェルカーネン/タイム・ストップン》


現環境において、マナカーブ通りに《ヤッタレマン》をプレイすると除去の裏目が極めて多く、場合によっては1枚以上の手札を失うことになります。それは《ニヤリー・ゲット》で得られる手札の枚数を超過してしまうので、確実に動くにはこの《ネフェルカーネン》からのスタートが欠かせません。
呪文面のトリガー《タイム・ストップン》は、《アリス・ルピア》の絡まない《バルピアレスク》+4体の攻撃をいかなる状況で踏んでも返せる力があるため、こちらも極めて重要。
《ハンプティ・ルピア》を回避するべく、基本的に手札に《ネフェル》《ヤッタレ》をキープしてターンを返すことはしないので、マナに埋めても良いようにプレイ分も含めて最大枚数。

《ヤッタレマン》


このデッキにおける展開の要。扱いとしては、後半に2コスト以下で使えるマナ加速呪文というところでしょうか。
《ネフェル》以上に除去が重いので、《王道の弾丸》プレイ圏内までは手札に温存しておきたい1枚。しかし、《ハンプティ》を躱すべく、マナに逃がしたりあえてコストを散らして手札に抱えておく必要があります。
手札の損がない対面は、有利になるばかりなので積極的に展開したいところ。《ベイビー》+《ヤッタレマン》×2をフィニッシュターンまで維持することが求められます。それを超えると《ブルー・インパルス》や《5000VT》の直撃に遭うので、ケアしていきたいところ。
このように盤面に2枚は欲しいですが、道中で失う可能性が大きいので必ず揃えられるように最大枚数。

《パーリ騎士》


《ヤッタレマン》を絡めない展開の場合、フィニッシュターンまでにマナを伸ばして一斉展開に備える必要があります。《ニヤリー・ゲット》《勝熱と弾丸と自由の決断》《ジョジョジョ・ジョーカーズ》をマナに置きながら、コスト被りがなく盤面に比較的維持しやすい1枚。
後半《ヤッタレマン》とこのカードを各2枚、《ジョジョジョ》1枚を持っており、墓地にジョーカーズが1枚あると《王道の弾丸》がプレイできることは覚えておく必要があります。
使い倒す前提でとにかくプレイの優先度が高い1枚なので最大枚数。

《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》


このカードが4枚使えることで、【ジョーカーズ】は成立していると言えるでしょう。
周りのデッキは3ターン目に確実な3枚以上のアドバンテージを取る手段があるので、このカードでの最大3ドローによってリソース面で追いつくことができます。
《ヘルトッQ》から引き込んできたこのカードを使い、より多い手札を獲得することもできます。
《パーリ騎士》で墓地からマナに置く、という動きは《王道の弾丸》をプレイしたい都合上基本的には行いません。 
《ハンプティ》効果の最大値を受けやすくなる裏目はありますが、それを踏まえてもリソース基盤として最大枚数。

《勝熱と弾丸と自由の決断》


このカードを使いこなせた時、【ジョーカーズ】デッキは、その真価を発揮すると言えるでしょう。
自他ともに盤面を潰すことで相手の展開や妨害を事前に打ち消し、能力無視とプレイヤー攻撃付与で過剰打点を生成します。
対面によって異なってきますが、自分にも相手にも絶対にどのゲーム中でも1度は使う1枚。G・ゼロでなくとも唱えることがある、と言えばその使用頻度が伺えるでしょうか。
あらゆる局面を解決するので最大枚数。

《ヘルトッQ》


盤面を手札リソースに変換できる、【ジョーカーズ】の特権その2。このカードによって《ニヤリー・ゲット》で追いついたリソースから相手を追い抜くリソースを得ることができます。
出たターンプレイヤーを攻撃できることは、何よりも意識してプレイするべき事項。《王道の弾丸》2体+このカードに《勝熱と弾丸と自由の決断》プレイヤー攻撃モードで最大ジャスキル+3の盤面を作れることは基本的なプレイに関わります。
《ジョジョジョ・ジョーカーズ》の項でも触れましたが、この2枚の組み合わせで山札を1周できることはゲームプランを組み立てる上で最も重要です。そのためボトム固定と《勝熱と弾丸と自由の決断》自分撃ちでの山札調整が必要な為、最大枚数採用でデッキを回します。

《王道の弾丸ジョリー・ザ・ジョニー》


現環境の8割の対面の受け札を貫通する1枚。その分メタカードには弱いので、このカード2枚をプレイし、2文明の呪文を止めた上でジャスキルに到達することを基本的なゲームプランとします。
基本的にマナに置くことを想定せず、常にフィニッシュまで2枚キープして一気にプレイする為に最大枚数採用。ただし、《5000VT》を状況的にケアできる際と《ハンプティ》被弾によって1枚やむを得ず消費するので、先の《ジョジョジョ》+《ヘルトッQ》で回しながら確実にハンドキープすることが求められます。
各項でも述べましたが、マナのジョーカーズ5枚分の軽減+《ヤッタレマン》2枚分の4軽減+《パーリ騎士》自身とマナから置くジョーカーズでの2軽減によって、5ターン目には2体安定して建てることができる、ということは忘れないでプレイします。


2.メタゲームとカードパワーの選択

36枚の確定枠がある中で、残りの4枚の枠は環境に応じて変化する自由枠と言えます。

ここで抑えたい役割は《王道の弾丸》でケアできないクリーチャートリガーであり、現状最適解となっているのは《夢の弾丸》、次点で《消王ケシカス》でしょう。

《消王ケシカス》はトリガークリーチャー2体以上への対応力が低いため、ここでは《夢の弾丸》を選択。

現状のリストでは1、2、3、5、11とコストの散らばりに関しては《夢の弾丸》を呼び出せるだけあるのですが、ケアしたいトリガーやその他のメタを踏まえて以下の3枚を検討することとしました。

2-1.《万能バンノー》

4コストでキャントリップ持ち。相手の登場時の攻撃を止めます。
正直、デッキとして絶対的なパワーを高められるのはこの1枚です。1枚のドローから《ニヤリー・ゲット》に繋げる可能性や攻撃を止めている間に整えた手札での反撃が十分に狙えます。
しかし、《アリスの突撃インタビュー》《5000VT》のような除去を一切躱せないため、腐る局面が多いこと、【アナカラーマルル】に対して無力なことから採用を見送りました。

2-2.《RinRin Kids》

4コストS・トリガープラスによるターンの確定敗北回避とcipエレメント除去によって、ジョーカーズの最強クラスのトリガーである1枚。《ハッター・ルピア》などが手打ちでも除去の対象に取れるのは大きな点ですね。
《COMPLEX》には効かない、【マルル】にはトリガーすら有効にならない、そもそも役割対象のビートデッキが少ないことなどから今回は不採用。

2-3.《シャダンQ》

結果、採用に至ったのは《シャダンQ》なのですが、消去法という訳ではなく明確なメリットがあります。

  • 《ヘルトッQ》の山札アクセスの過程で引くことができ、ラグなくプレイできる

  • 《夢の弾丸》でケアしたいコスト6のトリガー《サイフォゲート》《忍蛇の聖沌c0br4》をケアすることができる

  • 攻撃中止効果により、キルターンをずらせる

 以上から《夢の弾丸》2枚 +《シャダンQ》2枚の40枚でゲームを展開しました。



3.プレイ指針(参考文献)と戦績

こちらは今回の大会においてプレイ方面で全面的にお世話になった記事です!!!
基本的な方針は全てここに従いつつ、個々の対応をしていったのが今回のGPでした。

詳細な対戦記録は取り損ねてしまったのですが、明確なミスのあった対面は5戦目と9戦目のみです。

1 先 4Cマルル 〇
2 先 デスパペットハンデス 〇
3 先 天門〇
4 後 ファイアーバード ×
5 後 アナカラーマルル ×
6 先 ゴスペル 〇
7 先 ジョーカーズミラー 〇
8 先 リースドラゴン 〇
9 先 天門 ×


4.終わりに

いかがだったでしょうか。
今回はGPで使用した構築についてということで、環境におけるジョーカーズについて丁寧に解説してきましたが、普段はカード1枚について深堀りする#全ジョーカーズ語れる説 を連載しております!

そんなシリーズの今週のテーマとなるカード達はこちら!

月曜日:《おいも三兄弟》
水曜日:《燃えるデット・ソード》
金曜日:《ちょっと♡きゃわ♡じょらごん》
の3枚です!
是非とも今後ともよろしくお願いします!


〜これまでのジョーカーズ〜

〜感想・要望用質問箱〜


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