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じつはおもしろいコンテナ

ひろゆきも絶賛
「コンテナ物語」
コンテナ輸送は世界を変えた


コンテナで運ぶもの

1位:電子機器

スマートフォン、テレビ、家電製品、コンピュータ部品
電子機器は軽量ながら高価で
輸出入の需要が非常に高い
とくに
中国やアジア諸国から欧米が多い


2位:衣料品・繊維製品

衣服、靴、布地など
ファストファッションは
大量衣料品がアジアから欧米へ出荷


3位:化学製品・プラスチック製品

プラスチック部品、樹脂、塗料
化学原料も。
リサイクルプラスチックもたくさん


4位:食品・飲料

冷凍食品、果物、コーヒー豆
ワイン、ビール 果物や肉類も
食品用の冷凍コンテナ
(リーファーコンテナ)が普及
鮮度を保ちながら長距離輸送が可能



5位:自動車部品

エンジン、タイヤ
車両用アクセサリー
自動車産業がグローバル化

部品輸送が重要な役割
完成車両も
「ロールオン・ロールオフ船」で輸送



ほかに
意外に運ばれているもの

1. 動物
生きた動物も専用コンテナで運ぶ
競走馬や高価なペット


2.超高額品
美術品や高級車も専用耐震コンテナ
美術館間の貸し出し作品


3.建築物のパーツ
プレハブ式の建築物や橋のパーツ
輸送コンテナそのものが
建築資材として利用される


4.廃棄物
使用済みの電子機器、
金属スクラップ、古紙など
リサイクル資源が国際的に輸送

ただし、
規制の強化により一部の国では
廃棄物輸入が禁止されてる


5.映画のセットや機材
映画撮影で使うセットやカメラ機材
衣装などが世界中に輸送


学校に必ずあった
日本製の石油ストーブも
中国に運ばれてる


コンテナが歴史を変えた理由

1.物流コストの削減
従来の「ばら積み」方式では
貨物を手作業で
船からトラックや列車に
積み替える必要があり
時間とコストが非常にかかる

コンテナの導入により
積み替え作業が機械化され
効率的で低コストな輸送が可能に


2.輸送時間の短縮
コンテナ化された貨物は
迅速に積み下ろしできるため
港湾での滞留時間が大幅に短縮
この結果、
商品が市場に届くまでの時間が
劇的に短縮された


3.国際貿易の拡大
低コストで効率的な輸送は
多くの企業が海外市場を開拓
グローバルサプライチェーンの発展


4.物流標準化によるイノベーション
コンテナの標準化
20フィートまたは40フィート
輸送に必要な車両、船舶、クレーンなどが効率的に設計
全世界の物流インフラが一体化



コンテナといえば
マルコム・マクリーン
「コンテナ船の発明」

アメリカの実業家
マルコム・マクリーンは
1956年に世界初のコンテナ船「Ideal-X」を運航した


この船はコンテナを20個積載して
ニュージャージーから
ヒューストンまで航行
輸送コストを大幅に削減

これが
「コンテナ革命」の始まり


以降は

ベトナム戦争とコンテナ輸送
ベトナム戦争中
アメリカ軍は大量の物資を
効率的に供給する必要があった

コンテナを活用した結果
迅速かつ正確に物資を前線に届けた


アジア経済の台頭
コンテナ輸送の普及は
製造業の拠点を労働力の安い
アジア諸国に移すことを可能に

とくに
中国は世界の「工場」として成長
港湾都市である上海やシンガポール世界最大のコンテナ港となり
アジアの経済成長を支えている


ロサンゼルス港のコンテナ革命
1960年代以降
ロサンゼルス港はコンテナ輸送導入アジアとアメリカ間の物流拠点
として発展、
カリフォルニア州を中心とした
経済の発展が急加速した



物流と貿易に欠かせない
コンテナにも課題

1.港湾インフラの混雑
世界の主要な港湾では
コンテナの取扱量が急増し
混雑や遅延が問題

とくに
パンデミック以降は
港湾の労働力不足や
サプライチェーンの混乱が顕著に。


2.環境への影響
貨物船は大量のCO₂を排出
古いコンテナの廃棄も環境問題

3.セキュリティの問題
コンテナは密閉されているため
密輸や違法取引、場合によっては
テロ行為の手段として悪用される

港湾での検査は時間がかかり
完全なチェックが難しいのが現状


4.物流の非効率性
一部のコンテナは積荷を運んだ後
空のまま戻されることが多く
輸送コストが無駄になっている

この「空コンテナ問題」は
貿易不均衡のある国で深刻


5.地政学的リスク
国際紛争や貿易摩擦が
コンテナ輸送に影響を与える
スエズ運河やマラッカ海峡が
封鎖されると、物流が大幅に停滞



これからの変化と展望は?

1.環境負荷の低減
脱炭素技術の導入
燃料を化石燃料から代替エネルギー(LNG、アンモニア、グリーン水素)
に切り替えた貨物船が増える

また、
電動トラックや鉄道を活用した
陸上輸送も注目されてる

効率的なルート設計
AIを活用して最適な輸送ルート設計
燃料消費を削減する動きが進む


2.スマートコンテナの普及
IoT技術を活用「スマートコンテナ」コンテナ内部の温度、湿度、
位置情報などをリアルタイムで監視

食品や医薬品などデリケートな
貨物の輸送が向上


3.自動化とロボット技術
自動運転トラックや無人貨物船が
導入されれば、
人手不足やコスト増大の課題が解消

また、
自動化された港湾クレーンや
ロボットが積み下ろし作業を効率化

4.循環型経済へのシフト
廃棄されるコンテナの
リサイクルや再利用がさらに進む

既存のコンテナを
建築材料や店舗、住宅として利用


5.地域的な分散化
一極集中型の物流システムから
より地域分散型のサプライチェーン
への移行が進む


6.ブロックチェーンによる透明性向上
コンテナ輸送にブロックチェーン
技術を導入すると貨物の追跡がより透明で安全になる
不正取引や紛失のリスクが低減


7.地政学的安定化の対応
代替ルートの開発(北極海ルート)
地域的な生産拠点の多様化が進む



日本では
貨物列車で運ぶ姿が有名

じつは
世界に欠かせない
経済成長に密に関わったコンテナ


コンテナを開けてみると
なにが入ってる?

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