「せいをおかげに」M-1決勝!おいでやすこが
M-1グランプリ2020開催!
今年ももう12月。年末になってしまいました。
年末を彩る一つのイベントが、「M-1グランプリ」ですね。
今年は、12月20日(日)に開催されます。
昨年は、「ミルクボーイ」が、かまいたち、ぺこぱ、和牛を抑え、史上最高得点で優勝をしました。サンドイッチマン以来の、M-1ドリームを果たしたと言えるのではないでしょうか。
2020年のお笑い界
M-1以来、ミルクボーイはテレビでもよく観るようになり、CMにも出演したりと、大活躍の一年だったのではないでしょうか。トークは大丈夫か?と心配していましたが、苦労が実って活躍していることは、とても嬉しいものがありますね。
今年は、新型コロナの影響で、世の中が大きく変わり、それはメディアも同じく、ソーシャルディスタンスやリモート収録が主となりました。それでも、M-1チャンピオンとして、活躍した一年だったのではないかと思います。ミルクボーイの呼吸「漫才の型」みたいな感じで(笑)、他の芸人やタレントが、ネタを披露するなんてこともありました。
また、ミルクボーイに敗れたかまいたちは、Youtubeチャンネルを開設し、当初は、松っちゃんが命名した「ねおミルクボーイ」というチャンネル名になりました。ちなみに、「ねおミルクボーイ」は、流行語大賞にも選ばれたそうです。
2019年のM-1は、過去最高の大会と呼ばれていますが、優勝したミルクボーイはもちろん、準優勝だったかまいたちも、実力を存分に発揮し、テレビもYoutubeも大活躍です。3位だったぺこぱは、一気にブレイクして、第7世代の一員としてメディアにもよく出ています。「しゅうぺいポーズ」なんかは、子供達も大好きなようで、私がお世話になっている保育園でも流行っています。想定外の人気に、ぺこぱも驚いているのではないでしょうか?(笑)
今年のM-1は、コロナ禍の影響もあって、劇場でネタ見せをする機会が減っていたり、ネタ合わせするのも一苦労だったでしょう。しかも、かまいたちは昨年が最後の挑戦で、和牛は今年がラストですが、昨年が最後と公言しており、今回はエントリーしていません。ぺこぱは、準決勝で敗退したので、敗者復活に賭けています。
初出場のコンビも多く、面々は一新しているので、昨年よりは期待値は低いかもしれません。
栄冠は誰の手に!?
さて、そんな大会において、優勝最有力候補が、キングオブコントで準優勝したニューヨークです。昨年は一番手で出場し、まっちゃんに「ツッコミが好きじゃない」と言われてしまいましたが、大会を盛り上げるきっかけになって、大会成功の陰の立役者と言われています。ニューヨークは、漫才とコントどちらもレベルが高く、期待値も高いので、ミスがなければ順当に優勝かもしれません。
ただ、優勝候補が順当に優勝することはなかなかないので、どのような結果になるかもきになるところです。
新星・おいでやすこが
そこで私が注目しているのが、「おいでやすこが」です。
「おいでやすこが」は、元々コンビではなく、「R-1ぐらんぷり」ではおなじみの、「おいでやす小田」さんと、『細かすぎて伝わらないモノマネ』にもよく出ていた「こがけん」さんという、ピン芸人のユニットです。
おいでやす小田さんは、激しいツッコミが売りで、R-1決勝の常連です。個人的にも好きなこともあり、コラムに取り上げたこともあります。
特にこのネタは、笑いはもちろん、深みのある素晴らしいネタだなぁと感じています。
こがけんさんは、歌ネタが得意で、洋楽や洋画をモチーフにしているネタがウリです。『細かすぎて』でも、ハリウッド映画にありそうなシーンのネタをしていて、大好きになりました。
「オーマイガー」
そんな「おいでやすこが」ですが、昨年の大会にもエントリーしており、3回戦まで進出していたんです。そして、今大会では決勝進出。準決勝でも爆笑をかっさらったそうで、ダークホースとして注目されています。
私も最近知りましたが、実は「おいでやすこがチャンネル」というYoutubeチャンネルを、今年の2月から配信していました。コントの動画が多いですが、個人的に好きな二人なのでオススメです。
M-1大会前の不運
「おいでやすこが」がこれだけ注目を浴びているには、理由があります。
それは、「R-1ぐらんぷりのルール変更」によって、二人ともR-1に出場できなくなったということです。
芸歴10年以下までしか出られなくなり、特にR-1決勝常連だったおいでやす小田さんは、突然目標を失いました。ルール変更は、突然決まったことだそうで、せめて、今大会までは従来通り開催して、「次回からは10年以下」と発表していれば受け入れられたかもしれません。
しかし、不運にも、突然一番の目標が断たれてしまったわけです。
確かに、M-1があるとはいえ、ピン芸人として、一番目指すべき目標はR-1だったと思います。
R-1に出場できなくなったことが決まったのは、準決勝の結果が出る前でした。結果的に、M-1決勝進出が決まったから良かったものの、準決勝の結果を待つ前に、R-1に出場ができなくなったのは、途轍もないショックと不安があったのではないでしょうか。
しかし、そんなR-1から見放された二人には、もうM-1しかなくなりました。(厳密にいえば、キングオブコントもチャンスがあるかもしれませんが)
そして、見事にM-1決勝が決定しました。まさに、道が閉ざされたと思いきや、新たな道が開かれたというわけです。
これはまさに、「せいをおかげに」したM-1決勝進出だと感じました。
R-1しか道がなく、唯一の道が閉ざされてしまったら、「せい」にしたくなるものです。ルール変更した運営を恨んだり、ここまで進んできた道を、これ以上進めないことに、絶望もするかもしれません。
コンコルド効果を飛び越えろ(コンコルドだけに)
今までやってきて、もう引き返せないことを、「コンコルド効果」といいますが、ギャンブルなどで負けを取り戻そうとしたり、やめられない状態なんだそうです。
それは、人生にも同じことが言えるのではないかと思います。
私は、今まで何度かゼロからスタートしていて、私の人生は、一本道では全くありません(笑)
イベント会社に勤め、次に営業、次に飲食店。ちなみに、飲食店は一番長く、お店をやろうとも思いました。次は、現場調査、そして映像制作(保育カメラマン)という今に至ります。全く別の業種なので、親からしたら「なんでそんな人生に?」と思われたことでしょう。父からは、最終的には「元気でちゃんと仕事してればそれでいい」と諦められていました(笑)
まぁ、育児に対してもコンコルド効果はあると思うんですよ。「子供にこれだけお金をかけてきたのに」というような思いは、全くないとは言い切れないと思います。ただ、親子であっても一人の人間なので、いくらお金と時間をかけたとしても、親だからといって、子供を思い通りにすることはできません。
親離れ、子離れじゃないですが、どこかで手放すことが必要になるのでしょうね。
人生においても、今までやってきたことを手放すということは、簡単ではありません。おそらく、手放さざるを得ない状況にならなければできないでしょう。
大事なのは、それを受け入れられるかということです。
私自身、飲食業を手放すということは、惜しいとは思いましたが、それ以上にやりたいことが見つかったので、そちらに道を切り替えました。だからと言って、今ままで経験したことが無駄だとは全く思いません。今はカメラマンをやっていますが、仮に、もっと早く映像関係の仕事についていれば、もっとできることがあったかもしれません。しかし、こういう道のりを歩んで来なければ、ここには辿り着かなかったと確信しているので、もっと早くやっていれば、とは全く思いません。
そういう意味では、私自身は「コンコルド効果」を飛び越えたと言えます。まぁ、小さいコンコルド効果は色々ありますけどね(^^;
せいをおかげにできるか!?
話をM-1に戻しますが、M-1には、皆さん人生をかけて参加していると思うので、頑張ってほしいと思います。ただ、「不運のR-1」を経験することになった「おいでやすこが」には、特に頑張ってほしいなぁと思います。
というのも、やはり「せいがおかげに」なるようなチャンスだと思うので、R-1に出場していたよりも、M-1に出場して良かったと思えるように、悔しさを発奮して欲しいものです。
M-1の結果次第では、今回の続きになるコラムを配信するかもしれません。
とりあえず、M-1を純粋に楽しみたいですね!
(追記)
M-1決勝進出を記念した動画が配信される模様です!