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地域に溶け込む川崎フロンターレ110

 リスペクトコラムです。(元記事:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20230411
 川崎は今までずっとポジティブな事例ばかりで長年続いていました。今回初めてややネガティブな事例を紹介します。27年も歴史があれば、途中道を間違える経営者も出てくるでしょう。でも、そこですぐに軌道修正できるところが川崎さんのスゴいところ。サポーターからの意見具申を受けて、社長が自ら陳謝したのも早かったですね。
 こういうクラブとサポーターの支え合う関係はうらやましいですね。しかも、抗議の内容が成績ではなく、地域貢献活動の手を抜くなというもの。川崎さんらしい素晴らしい事例だと思います。

【川崎サポーター抗議の横断幕が反響、「地域密着」軽視論にSNS共感の声 「距離感じるなと」】
「4月5日に等々力競技場で行われたルヴァンカップの川崎フロンターレ対浦和レッズ戦後、川崎サポーターが掲げた抗議の横断幕が話題に。クラブ応援団がその経緯を明かすと、SNS上では『私も感じていた』などといった共感の声が上がるなど、反響を呼んでいる。
 浦和戦後、川崎サポーターが陣取るスタンドの一角から抗議の横断幕が掲げられた。『地域密着は後回し。功労者は次々と辞めていく 吉田、富士通体制の事業方針はこのままでいいのか?』。内容はクラブの事業方針に向けられたもので、その経緯について、応援団『川崎華族』は公式サイト上でこう説明している。
『横断幕を掲げるに至った最大の理由は、フロンターレが現在の吉田社長の体制になってからというもの、これまで先人たちが大切にしてきた『地域密着』というクラブの基本理念が軽んじられていると強く感じているからです」
 創設当初から地域密着の理念を第一に掲げ、地域に愛されるクラブ作りを進めてきた川崎。地元を巻き込みながらサポートの輪を広げてきたなか、今やJリーグ随一の強豪クラブへ成長した。地道な歩みが功を奏して今に至った一方、サポーター側はここに来てある危機感を抱いているという。
『今のフロンターレは1年前に親会社の富士通から来た吉田明宏社長の下、これまで皆で育んできた地域との絆を軽んじ、今までとは異なる価値観の下で危うい方向へ進みつつあると感じています。私たちは、様々な局面でクラブと向き合い共に活動を重ねる中、吉田社長の優先する事柄や既存スタッフの処遇からこの変化を肌で感じ、今のクラブの状況に極めて強い危機感を抱いています』
 地域密着に貢献してきたクラブスタッフたちが次々と去るとともに、商店街、地域団体との関係性が希薄に。そうした状況を黙って見ていられなかったことが、今回の横断幕掲出につながったという。クラブとの根強い絆を見せてきた川崎サポーター側からこうした抗議の横断幕が掲げられたのは、極めて異例と言えるだろう。」
「一方、『地域密着』の軽視に共感する反応もあり、『川崎フロンターレをスポンサードして6年目になる。優勝し始めてからだろうか。フロンターレの営業さんは来なくなり、メールのみでの更新依頼』『私も感じていた。タペストリーを外してしまった商店街も見かけます』『近所の川崎市北部の商店街役員さんが何か距離感感じるなと言ってました』との声も。クラブへ向けられたサポーターの“抗議”が好転へ向かうことが望まれる。」

 確か川崎サポさんはブーイングをしないと聞いています。「これまで皆で育んできた地域との絆を軽んじ、今までとは異なる価値観の下で危うい方向へ進みつつあると感じています」「地域密着に貢献してきたクラブスタッフたちが次々と去るとともに、商店街、地域団体との関係性が希薄に。そうした状況を黙って見ていられなかった」か、ストレートですね。でもはっきりした主張でいいと思います。営業さんは来なくなり、メールのみでの更新依頼という部分ですが、川崎さんは対応が薄くなったという事か。最初から薄く、地域密着できていない状況が最初から続いているところがあれば、何なんだと思わずつぶやいてしまいました。そういうところがあれば、これがスタンダードなんだと錯覚してしまうでしょうから、ある意味可哀そうです。よその多くをリスペクトしている当ブログとしてはため息しか出ません。そしてフロントの反応です。

【J1川崎、サポーター抗議の横断幕へ声明 吉田社長が陳謝「慢心や甘えがあった」】
「J1川崎フロンターレは4月8日、ルヴァンカップの浦和戦後、サポーター団体から抗議の横断幕が掲げられた一件に対し声明を発表した。代表取締役社長・吉田明宏氏の署名入りで『これまで以上に川崎の街に寄り添ったクラブであり続けられるよう活動してまいります』としている。」
「クラブ応援団『川崎華族』は公式サイト上で経緯を報告。吉田社長体制後、クラブの発展へ寄与してきたスタッフの相次ぐ退任、商店街、地域団体との関係性が希薄になっている現状へ危機感を抱いたことから、抗議の横断幕掲出に至ったと明かしていた。
 これを受け、クラブは公式サイト上で声明文を発表。吉田社長の署名文として『ここ数年、新型コロナウイルスの影響で、地域の皆さんとの交流が希薄になっていたことは否めません』『どこかで慢心やコロナ禍だからという甘えがあったかもしれません。改めて振り返ってみると、ここ数年の活動には反省すべきがあると考えています』と陳謝した。」

 ぼやかす事なく、すぐに社長が謝罪し、両者の関係は修復されました。ここでも「商店街、地域団体との関係性が希薄になっている現状へ危機感を抱いた」という部分に目が留まる。希薄になっているのではなく、最初から希薄で、「やっていただいている」だけで最初からずっと希薄なところがあれば、それはどうなんだと思わずつぶやいてしまう。
 川崎さんのように三位一体で肩を寄せ合いながら苦労して一緒に歩んできたからこそ、今の栄光があるのでしょう。最初から希薄でこれが普通なんだろという価値感が浸透しているところがあれば、いつまでも栄光は来ないんじゃないかとも個人的に思い描いてしまいました。
 全国60クラブがフロンターレ化すれば、世界最良のプロリーグになると思うし、「今俺達がやっている事が地域貢献」だと自ら思い込んでも、他と比べて全然至っていないところがあれば、それは地域にとって不幸かもしれません。とにかく、今回の川崎さんの事例は「気づき」を与えてくれました。川崎さんも、これでまた一回り進化される事でしょう。成績も現在13位と低迷していますが、今回の軌道修正で再び優勝争いに食い込んでこられる事でしょう。また地域からパワーをもらって強くなる事でしょう。
J1川崎関連:11811711611511411311211111010910810710610510410310210110099989796959493929190898887868584838281807978777675747372717069686766656463626160595857565554535251
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