一つで完結できる表現はない
表現とは、心が捉えたものを外界に出すことをいうが、
心や精神で認識する無形な世界を ただの一つの表現で全て表す事はできない。
もし、言葉で説明しようとするものなら 膨大な量となってしまうだろう。
それほど、心や精神は抽象的で一瞬で全体的な世界を捉えることが出来る(直感という)。
しかし、表現という論理的な行為は その全てを捉える事はできない。
論理という事は、具体的でありピンポイントということでもあるからだ。
それ故に、心が捉えた全体的で抽象的な対象を私たちが表現しようとすれば
その全体のうちの、ほんの一部しか表現することができない。
しかし、一つ一つの表現が合わさって一つの作品となれば、
心や精神が捉えた美しいものを複数の表現の集まりとして、
この世に表出させられるかもしれない。