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トラブルの多いトラベラー、温泉に浸かれない体質だが別府へ行く

なぜかトラブルに巻き込まれることの多い限界旅行の民が九州へ遊びに行った旅行記その2。前回は飛行機に乗り遅れそうになりながらもなんとか宮崎空港に降り立ち、宮崎市内を観光した後に特急にちりんで日豊本線を北上、大分駅に到着したところまで書いた。

今回はその続きで、大分駅からスタート。

大分観光

というわけでさっそく街歩き開始。大分駅の北側が街の中心部らしく、商業施設やオフィスがごちゃごちゃと密集しており人も多かった。一方で南側は近年になってから整備された新市街となっているようだ。

北側の繁華街をぶらぶら歩いていると、やがて大分城に行き着く。せっかくなので入城してみる。

……が、中は駐車場になっているという。申し訳程度に資料館があるものの、完全にプレハブ小屋

一応、部分的に復元されている建物もあった。

廊下橋屋根のついた立派な木造橋というのはなかなか趣がある。

橋の内部はこんな感じ。

天守閣は復元されていないものの、天守台に登ることはできる。展望はこんな感じで、周りに高い建物が多いこともあって景色はあまり良くない。左側に屋根瓦が見えている建物が江戸時代から現存する人質櫓らしいが、天守台からだと木に阻まれてよく見えなかった。

廊下橋を上から見るとこんな感じ。右側の神社から人質櫓を撮ると映える写真になるらしいが、途中で猫を見かけて追いかけていたらすっかり撮り忘れてしまった。

ビルの隙間から謎の巨大建造物がチラ見え。調べてみると製鉄所の煙突らしい。こういう建物はわくわくするな。

そんなこんなで大分城の観光は終わり。もう少し本格的に整備して観光地化しても良いのでは……と思ったがどうなんだろう。大分市内に観光資源あまりないし。

ぶらぶら街歩き

その後は西に向かって路地を散策。道中、またしても謎の巨大建造物を発見。オアシスタワーという建物で、中にはホテルが入っているらしい。

で、しばらく歩き続けると西大分港に到着。ここから神戸までをフェリーが結んでいる。

西大分港からすぐアクセスできるのが西大分駅。ジャンクションである大分駅と比べるとローカル臭がぷんぷん漂っており、当然のごとく無人駅だ。

特急が全速力で通過していくため、駅撮りはなかなか楽しい。小倉を経由して博多まで向かう特急ソニック

こちらは熊本までを豊肥本線で結ぶ九州横断特急。熊本~大分間は1日2往復で、その内の1便のみ別府まで運行する。すなわち西大分で撮影できるのは1日1往復のみというレア列車だ。

別府到着

駅撮りで鉄分補給を済ませた後、普通列車で別府へ。

駅前にはやたら愉快なおじさんの像が。別府を一大観光地として開発した油屋熊八だ。別府は古くから栄えていた温泉街かと思っていたが、20 世紀に入ってから観光地化されたというのは驚きである。

すぐ横には手湯。足湯はよく見かけるけど、手湯って初めて見たかも。

この日は別府に宿泊。宿は油屋熊八が観光地化の最初の一手として開業した亀の井旅館を祖とする、亀の井ホテル別府。部屋からの展望はなかなか良く、別府駅を発着する列車を拝むことができた。

別府観光

別府観光と言えば温泉!地獄めぐり!……といきたいところだが、私はお風呂に入ると体がおやすみモードに突入するため、寝る直前以外では温泉に浸かることができない体質である。そのため、温泉には目もくれずいつも通り普通の街歩き。まあ年寄りになったら温泉好きになるかもだし、その時また来れば良いだろう。

温泉街らしく、排水溝から湯気が出ていた。写真に撮ったがこれだと全然わからんな……。

西側は山が迫っており一気に標高が高くなっていく一方、東側は平たくしばらく歩くと別府湾に出る。土地の余裕があまりないため、わりと坂がきついエリアでも住宅地になっているようだ。

別府湾の素晴らしい景色……が見えるはずだったのだが、見事な曇り空。学部の頃に別府出身の同期から「温泉はよくわかんないけど海はマジできれいだからオススメ」と言われて期待していたのだが、残念無念。まあまたリベンジすれば良いだろう。

別府タワー。この天気で展望するのもどうかと思ったため、今回は下から眺めるだけでスルー。

夜のライトアップはなかなかキレイだ。このあたりは観光客も多く、日本語以外の言語も耳に入ってくる……が、ほとんどが韓国語だった。距離が近いこともあって韓国人観光客が多いのだろう。

夜になると雨が降ったり止んだり微妙な天気になってきた。こういう時アーケードのついた商店街はありがたい。

しかし、しばらく歩くと真っ暗なエリアになってしまった

元々は港から近い商店街として観光客で溢れていたらしいが、港が北へ移設され地獄めぐりの観光地も北側にあることから衰退し、アーケードもじきに撤去されるとのことだ。

別府駅に近い方は問題なく営業を続けている。先程入ったソルパセオ商店街と並行するやよい商店街。なんかやたらでかい天狗がいた。

別府駅付近の高架下商店街。駅チカとはいえ、観光客の流れが駅から真南に向かわないため寂れていた。

風情のある建物を発見。別府八湯の1つである竹瓦温泉らしい。

ちなみに、竹瓦温泉の周辺は特殊なお風呂屋さんがたくさん並ぶエリアとなっている。先程のアーケード商店街から1本裏に入るだけであやしい雰囲気がばりばり漂うのはなかなか面白い。

宮崎でも感じたが、他の地域に比べて色街が市街の中心地に位置している印象を受けた(もちろんメインストリートからは隠れているが)。九州の土地柄なのだろうか。

街歩きを終えてからは宿に戻り、ようやく温泉に入ってから爆睡した。韓国人観光客のご家族で入浴マナーが悪い方々がいて気になったが、まあ文化も違うだろうから仕方ない部分か。私も海外で知らないうちにマナー違反を犯していかもしれないし。とはいえ、なるべく人様に迷惑をかけぬよう心がけて旅行したいものである。

翌日

そんなわけで翌日。宿をチェックアウトし別府から大分駅に戻る。ちょうど朝ラッシュの時間だったためぎゅう詰めだったが、東京の満員電車に比べれば大したことなし

大分駅で一度改札を出て、切符で再入場。豊肥本線の列車に乗る。実は切符を宮崎空港~大分~豊肥本線のルートで発券していたため、別府~大分の移動は IC で別切りとしたわけだ。前日の西大分~別府も同様である。

朝ラッシュ帯とはいえ田舎へ向かう列車のため、車内はスカスカ。終点に着く直前は私と地元民のおばあちゃん1人だけになってしまった。

で、終点の三重町に到着。隣の赤い列車に乗り継ぎ……かと思っていたら別の列車が来るらしい。

そんなわけでしばらく待っていると1両編成の列車が入場してきた。

こちらも完全に空気輸送。途中からは貸し切り状態となり、私1人を乗せて山奥へと進んでいく。大分と熊本の県境付近では雪も積もっており、だいぶ標高の高い所に来たことを感じた。

熊本県に入ってしばらくすると終点の宮地に到着。ここでの乗り換え時間を利用してお昼ご飯を補給してきた。途中下車は鈍行旅の醍醐味

正直なところ鈍行を乗り継ぐ旅は 18 きっぷを使う方がオトクなため、課金すれば特急も利用できる学割乗車券で特急の走る区間を鈍行利用するのはもったいない気持ちもある。ただ、鈍行旅でしか摂取できない栄養素というのもあるのだ。

宮地を出た時点では乗客もまばらだったが、2駅先の阿蘇でそこそこ乗り込んできた。観光の中心地は阿蘇駅なのだろう。

ここからは阿蘇山の雄大な景色が見える……はずなのだが、前日に続き天気が悪い。

とはいえ、雲で覆われているというのもなかなか雰囲気があって良いかも。

しばらくすると立野駅付近でスイッチバックを行う。バックしながら車窓を見るとかなりの崖を下っていることがわかる。


崖の下との高低差がなくなったあたりで1本線路が伸びてくる。


立野駅に到着。ここでさらに進路を変え、先程合流してきた線路へと転線していく。この Z 字になった2回のスイッチバックが豊肥本線の名物である。

その後、終点の肥後大津駅に到着。ここでようやく熊本行きの列車に乗り継げる。それにしても前面のライト光り過ぎじゃあないか?

久しぶりのロングシートに居心地の悪さを感じながら、あっという間に熊本駅に到着。

……といったところでだいぶ分量が膨らんできたため、今回はここで終わりとしたい。次回は熊本観光を取り扱う。

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