「日本人が間違えやすい単語」を勉強しても全く意味がない理由と間違いの解消法。
皆さんこんにちは。言語習得Laboの石井です。
YouTubeなどで英語の勉強をしていると、「日本人が間違えやすい単語」、例えば"by"と"until”の違いなどを説明している動画などをよく見かけますよね。
今回のトピックは、「そのような動画を見ても意味がありません」という内容です。
以下に、その理由を3点にまとめます。
まず一つ目、例えば日本語Aとそれに対する英単語Aがあったときに、
『①日単語Aと英単語Aの意味が実際には違うから』
です。日本語と英語は、それぞれ全く別の国と地域で形成されたものです。ある日本語の単語Aに対して、それにぴったりあてはまる英単語Aがあると考える方が不自然です。似ている単語でも、微妙に違います。違うということは、訳しながらその単語を使ったら、微妙にズレがでて、時には「伝わらない」または「間違った」使い方になります。これによって、「間違いやすい単語」の完成です。
次に行きます。次の理由は、
『②日単語Aに対し当てはまる英単語が2つ(例えば英単語AとB)あり、Aの場合は意味が通じることが多いけど、Bの場合は意味が違ってしまう』
場合です。例えば、一つの日本語の単語を辞書で調べたときに、それに当てはまる複数の英単語が出てくることがあると思います。その中の単語の一つは今調べている日本語の単語に近いけど、他の単語はズレが大きくなってしまう場合です(なお、「日本語の単語に近い」場合でも、厳密には微妙に違います。)。
これも①と関連していますが、辞書である日本語の単語の英訳を調べた際に出てきた単語を、そのまま訳として使っていいかというと、かなり微妙です。
「面白い」という単語一つをとっても、「笑える」という意味で使うこともあれば、「興味深い」という意味で使うことがあります。しかし、「『面白い』に当てはまる英単語は『英単語A』だ」と思っている人は、これらの意味の違いを考慮せずにその『英単語A』を使ってしまいます。それにより、時に使い方がズレてしまい、『日本人が間違えやすい単語』となるわけです。
最後は
「③日単語Aに当てはまる英単語に対し、複数の定義があり(例:定義Aと定義B)、定義Aは合っているけど定義Bを使うと意味がズレてしまう」
場合です。
ある日本語の単語に対し、有名な訳があるとして、その英単語には定義がいくつかあるとします。その中の定義の一つは合っているけど、他の単語はズレてしまう場合です(なお、改めてですが、「一つの定義は合っている」場合でも、厳密には微妙に違います。)。
ここまでの3つの例を見てわかるように、根本的な原因は、「日本語の単語の英単語がそもそも根本的には違うから」です。
では、どうすればこの問題が解決できるのか。
それは簡単です。訳したときに生じる、日本語の単語と英単語の”ズレ”によってこれらの現象は起きているわけですから、「訳さなければいい」のです。訳さなければ、そもそも日本語の単語Aと英単語Aは関連しませんから、このような問題は起きません。
英語を勉強するときに「訳さなければ」、「日本人が間違えやすい単語」など気にしなくていいのです。
なお、これらの説明を読んで、「わかりづらいから例を出してくれ」と思っている方もいるかもしれませんが、それはあえてしていません。それによって、日本語の単語と英単語を関連させてしまい、弊害があるからです(つまり、「訳すな!」と言っている私が訳しながら説明をしてしまうのを避けるためです)。
日本語の単語と英単語を関連付ける、訳すのをやめましょう。それにより、あなたの英語はレベルアップします。自然になります。伝わりやすくなります。理想に近づきます。
もっと詳しく勉強したい方は、先日YouTubeにあげたこちらの動画をご覧ください。
言語習得Labo
HP:https://sites.google.com/view/glabo
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCka5rmRsQTCnMQZJA01KGoA