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Vtuber底辺論~バーチャルキャバクラではない私たちはいったいナニモノなのか~

はじめに

「Vチューバー、雑談で1億円 投げ銭世界トップ3独占」
アニメ調のキャラクター姿で動画配信するバーチャルユーチューバー(Vチューバー)が経済圏を広げている。ファンがお金を払って応援コメントを送る「投げ銭」で1億円を稼ぐ配信者も現れ、獲得額で世界トップ3を独占。企業とのコラボや海外進出も相次ぎ、日本発の新たなエンターテインメントに育とうとしている。(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66281130W0A111C2TJ1000/) 日経新聞2020/11/17より

1、「バーチャルキャバクラ」とかいう上手いこと言ってる風で馬鹿丸出しの名称を語るな

キャバクラ。行ったことありますか?私はないんですけど。

なんかさぁ、怖いんですよね。キャバクラって。いや、ホストクラブもフツーに怖いけど。多分『新宿スワン』読んだからだと思うんですけど。『新宿スワン』と言えばさ、何巻か忘れたけど、主人公グループが敵対するキャバクラ乗り込んで大立ち回りした上に893召喚してそのキャバクラのオーナー拉致ってもらった話あったけど、あれ、一般人がフツーに警察に通報するよね。意味不明過ぎて笑っちゃったんだけど。

閑話休題(オタク使いがちだよね。閑話休題。使ってもカッコよくないし頭よくも見えないよ?)

で、だ。やっぱりVtuberの蔑称といったら「バーチャルキャバクラ」だよね。まとめサイトからTwitterから衛門?よくわかんないけどゲーム実況者の腰巾着連中とかもよく言いますよね。

でもさ、思ったんだけど、Vtuberって全然キャバクラじゃなくないですかね?

いや、行ったことないからわからんのだけど、キャバクラって、「おにいさんたちがお金払ってお姉さんたちに自慢話とかどうでもいい話を聞いてもらって相槌してもらって「すご~い」とか言ってもらって自己顕示欲をそこそこ満たす場所」ってイメージなんですけど。

少しだけ真面目な表現を使うとすると、客は「居心地のいい空間/会話+飲食物を提供される対価として金銭を支払う」、ということになるよね。だから、それ以上を求める勘違いオヂサンたちは怖いおにいさんに身ぐるみはがされてシバかれるわけだし。

でさ、そう考えるとさ、Vtuberってやっぱりキャバクラじゃないよね。だってよく考えてもみてくれよ。Vtuberに対してスパチャする=お金払う人達はいるけど(そしてスパチャ貰えるVtuberはめちゃ少数)、Vtuberが話を聞いてるんじゃなくて、Vtuberが話をする側だよね。

つまり、キャバクラは「お金を払って話を聞いてもらう」場だとするなら、Vtuberの場合は「お金を払って話を聞かせてもらう」ものじゃないですか。こう考えると、全然キャバクラじゃないよね。

ついでにいうと、飲食代にそういったサービス料が加わってるから野菜スティックが3000円みたいな世界なんだと思うんだけど(繰り返すがキャバクラエアプなので印象だけ)、これも価格が決まってるわけじゃん。でもスパチャは支払う側が支払う金額を設定できるじゃん?ということは性質はチップに近くなるわけだけど、チップは「サービス料」だから、Vtuberの何かを「サービス」と判断しないとおかしいのだ。

じゃあVtuberへのスパチャって何を表しているんだろうか?何の対価として我々は(私もスパチャをよくする)金銭を支払っているのだろうか?皆さんも是非考えてみてコメントに書いてみてくださいね(露骨なコメ稼ぎ)

2、Vtuberは「パフォーマー」である

もう答えでてるじゃん。節タイトルでネタバレ乙であります。

結論からいうけど、Vtuberへのスパチャは、Vtuberの行う「パフォーマンス」に対する対価である。支払う金額が可変なのは、あるパフォーマンスがリスナー=観客にとってどれだけの価値があるかを定量的に判断できないからである。

こう考えると、Vtuberと例えば大道芸人との大枠での近さが判断できると思う。大道芸人の場合、見るのは大抵無料だ。そして、最後の挨拶のあと、帽子なんかひっくり返してそこにお金を入れて貰っている。勿論、最初から最後まで通してみてもお金を払わない人もいるし、ちょっとしかみてなくてもお金を払う人もいる。Youtubeも見るのは無料で、スパチャしたい人がしたい金額だけを払っている。

いやまぁ、ガチで経済学的に考えると違うのかもしれないけど、とりあえずはこの考え方の方が「キャバクラ」よりは近いんじゃないだろうか。

こういうとこんな反論があるかもしれない。「確かにFPSストリーマーなどはその技量によってパフォーマンスを披露し、対価を得ているかもしれない。しかし、日経新聞に取り上げられたように「雑談で1億円」という例がある。雑談のような気ままなダベりに対して金銭を支払っているのはパフォーマンスに対する対価とはいえず、やはりキャバクラのようにその「居心地のいい空間/会話」に対して対価を払っているのではないか」と。

そこで私はこう反論しよう(なんでさっきから仰々しい文体なんだ?)。

「雑談とはパフォーマンスである」

と。これが!アカき真実だ!!!!!

そもそも「喋る」ってことは大分技量がいることなのだ。いや、別に私みたいな陰キャコミュ障が「あ、アッ、えっと…あ、アノ…イエ、ナンデモナイデス」みたいにヒトに話しかけられないみたいな意味ではない。

相手に聞いてもらうだけの話をする、それだけの価値のある話をする、ということは非常に難しいのだ。簡単だ!と豪語するヒトはじゃあはいせーので今から15分トークしてみろ。できないだろうから。出来たなら才能あるから早くV化しろ。

深夜ラジオあるでしょ?聞いたことありますか?ない?いやいや実はあるでしょ?大体こんなnote見に来てるヤツらはもれなく社会不適合者で土曜日にたまり場にやってきた同じ周波数のムジナだろ?(偏見)深夜の芸人のラジオなんて、週1でフリートーク30分でさえ結構大変と聞きますよ。芸人という面白いことをするプロでさえ、週1回30分の話をするのはかなり厳しいことなのだ。

ひるがえってVtuber。雑談配信で2~3時間やる怪物もいれば週5で配信してるヤツだっている。魔物か?それだけ話せるってことはもう既に一つの才能でありパフォーマンスなんだよ。

というか、話がパフォーマンスでなければ「漫談」というジャンルの芸は存在し得ないだろ。

もう了解してくれましたよね?だからVtuberへのスパチャはパフォーマンスに対する対価で、そのパフォーマンスとは必ずしもゲームのベストプレイのようなものだけではなく、雑談でさえもパフォーマンスの1つなのだ。

3、パフォーマンスの基礎である「個性」の見つけ方講座

さて、もう長年の読者諸兄なら「このあとまた底辺個人Vへの色々が続いて、お説教モードだろ~な~」って思ってるだろう。

確かにそうしようと思った。だが私は深刻な逆張り病なのだ。だから今から私は

「自分のnoteの定型に逆張りをする―――ッ!!!」

もしかしたら偶然このnoteを読みにきた底辺個人Vが参考にしてくれるような、少しはマジメなことを言おうではないか。そこで、「雑談から始める「個性」探し」という話をしてみたいと思う。

上で述べたように「雑談」とはパフォーマンスの1つであるが、実はそのVtuberの個性が滲むのが「雑談」なのだ。ある出来事をどのように切っていくのか、ある出来事を立方体だとして、その立方体を「個性」というナイフで切り刻み、新たに芸術的な形を創り出し、リスナーに提出する行為が「雑談」なのだと私は考えている。

しかし現在多くの底辺個人Vは「個性」がない。他を圧倒するようなレベルでなくともよい。しかしそれでも「雑談」を上手くできるくらいの「個性」は欲しいところだ。とはいえ、「個性」を見つけろ!ということは難しい。まさかバックパックしょってインドにいって自分探しをして帰ってくれば見つかるモノでもあるまい。

先ほど述べたように、「個性」とはある出来事をどのような見方から見て切り出すか、というその視角、見方そのものなのだ。もっと簡単に言えば、「物事をどうとらえるか?」が「個性」なのだと思う。ということは、本来的には「個性」は既に備わっていて、それが自分の中で正しく認識されていないことが「個性」の無さということができるだろう。

じゃあどうやって引き出すか。具体的なメゾットは…

いやいや、ちゃんと書きますよ。どっかの大した事言ってないクセにすぐ有料noteにしようとする連中とは違うっての。

引き出すために私がやった練習方法は

朝起きて家を出て帰るまでにあったこと1つについて15分間喋る

というものだ。

わかりにくいかな?この場合はできるだけどうでもいいことをピックアップして喋る方がいい。最近はこの練習もしていないが、覚えている限り最近のでは「女性の夏服」でこれをやった。

全部書くと長いから話の展開だけまとめると

「最近夏服の出番だよね→女性の夏服で肩出してる服装あるじゃん。あれあんま好きじゃない。筋トレしてる身からすると常に三角筋を意識させられてる気になるから→とおもったときに、その服装の名前を知らないことに気が付いた→というかファッションに全く疎いことを改めて思い返した→VRCやVtuberの新衣装とかで褒めたり言及することがあるから、流行のスタイルくらいは抑えて置いたほうがいいかなと思った→だから大きい街の大きいビルにいって婦人服のフロアを回って吊り下げてる服をみて回った→全部同じに見えてきて自分のファッションセンスの無さに絶望した」

みたいな感じで15分、虚空に向かって話し続けてみたのである。

これのどこが「個性」?と当然思うだろう。確かにこれ1回だと全然個性じゃなくてただのどうでもいい話なんだけど、これを1週間、7本くらいやると、話のパターンというのが自分で見えてくると思う。話を展開するときにどのようなワードを使いがちか、どのような感情から話が進んでいくか、といったように。

私の場合、ワードはネガティブ、感情は喜怒哀楽でいうとこの「怒」か「哀」だった。ということは私の個性は「ネガティブで「怒」か「哀」の領域にあること」がわかった。さっきのたとえを用いるなら、出来事という立方体を「ネガティブ」「怒」「哀」のナイフで切り出して造形しているということなのだ。

なんか書いてて絶望的な気持ちになってくるよね(「哀」)

そんなことしか言えない自分が情けねぇよ(「怒」)

これは一例だが、例えばこんな練習方法でもいいから「個性」をちゃんと見つけて、磨いてくれ。それがあらゆるパフォーマンスの源泉になるだろう。そして、それこそが私が繰り返し主張する「己の成したいことを成せ。迎合するな。そして生み出すコンテンツだけじゃなくて「あなた自身」のファンを獲得しろ」ということに繋がるはずなのだ。

そこに金銭が介在しなくたって、リスナーが例え1人しかいなくたって、バーチャル上での「自分」がいた痕跡を永遠に留めておくために、代替不可能な「個」を残すために、活動すべきじゃないか?底辺個人Vなんてものはよ。

おわりに

「バーチャルキャバクラ」ってフレーズからはじめて、色々と書いてきたけれども、結局この言い回しってのは適度にバカにした感じに聞こえるし、一生使われることになるでしょうね。

っていうか3長すぎない?バーチャルキャバクラの話どっか行ってるじゃん。いやいや違うんスよ。なんかこう筆が勝手に進んだっていうかその…

ま、念のため整理すると

1でVtuberは「バーチャルキャバクラ」ではないと説明し、2で「パフォーマー」であるということを示した。そして3で「パフォーマー」として必要不可欠な「個性」の見つけ方を考察した

という形になるわけだね。

リスナー諸兄も、まぁこのnote読んでる人にはそうそういないと思うけど、スパチャの額でマウント取るムシキングになるのではなく、ちゃんとパフォーマンスに対して適切な対価を支払う、という意識でスパチャしような。私もそうするからよ。


あ💛リスナーさん今日も来てくれたんですか~💛ありがと💛💛💛じゃあリスナーさん私のためにぃ~ドンペリ奢って💛💛💛

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