LIFE GOES ON

『スパークス・ブラザーズ』

「ラストナイト・イン・ソーホー」「ベイビー・ドライバー」で知られるエドガー・ライト監督の映画『スパークスブラザーズ』を観了。活動50年以上にもなるアメリカのメイル兄弟によるバンドの紆余曲折を追った音楽ドキュメンタリー映画なんですが、スパークスのファンでなくとも、何ならスパークスのことを存在を1ミリも知らない人でも飽きることのない仕掛けたっぷりの140分で観終わったあとにはスパークスの歩んできた軌跡に敬意を表し、彼らに興味を持つことでしょう。

音楽や創作活動をしてる人じゃなくても、同じ仕事や稼業やライフワークを続けていたら行き詰まったりルーティンに新鮮味が感じられなくなってきたり妥協したり欲をかいて失敗することはあります。 そんな体験したことある人ならこの映画はきっとグッと感じるものがあるはず。人気が落ちても世間から無視されても不遇な時代が続いても見合う評価が得られなくとも次が最高傑作の精神。自分達がやっていることは間違っていないと信じ続ける強さ、ユーモアを忘れず常に明日のほうが良いと思うこと、それができるなら歳を取るのも楽しくなります。だって昨日より経験を積んでるから。おこがましいですが自分も20年お店やっているので続けることへの刺激を受けました。 　

BTSのラスベガスコンサートの配信を見ていたらラストにリーダーのRMが大観衆のARMY(ファン)に対して「この状況が当たり前と思わないようにします」と謙虚なMCをしていました。この映画でも活動50年で70歳を超えるで大御所であるスパークス兄(ヒゲの方)ロン・メイルが大観衆を前に全く同じことをMCで伝えていました。実るほど頭を垂れる稲穂かな。

人生は続く。

※このnote【石引OUR FAVORITE CINEMA(アワー・フェイバリット・シネマ)】は香林坊東急スクウェア4階にある石川県唯一のミニシアター『シネモンド』が毎月無料配布している上映スケジュール誌「シネマガイド」の協賛広告掲載スペースを石引商店街界隈で付き合いのある店舗・事業主12名(石引パブリック、Pistrina EighSky、山岸薬局ビルヂング、ウミネコパーラー、ぱんやむぎこ、シェアハウスゑん、Chomsky Coffee & Library、肉と魚とワイン石引Veeda、しみず花店スタジオ・ムー、#SPATIAL#空間、こどものアトリエ・イロニワ、JO-HOUSE石引)で購入して「映画のことを書く」というテーマでリレー連載しつつお店の宣伝を入れ込むという方式で2020年から継続しております。シネマガイドの広告枠には当noteのQRコードを貼ってあり新しい月のシネマガイドが配布される頃に連載を更新していますので手に取った所でバスや料理を待つ間、コーヒーを飲んでる間などに読み流してもらえたら私たちの目標は達成です。よろしくお願いします。