眞深ちゃん観察記 -Ex. Stage-

 皆さんこんにちは。シスプリ歴236日 (2020年10月17日現在) の新人あんちゃんです。

 やけに早い再会だと思われるかも知れませんが、実は前回の記事に

面白く拝読させて頂きました。

 と言うコメントが付いていました。マジか。あんな読みやすさとか面白さとかロクに考えてない妄想垂れ流し記事を全部読んだのか。書いた本人が言うのもなんですが、私は絵を描くときはみんなに見てもらいたくて描いているのですが、文に関してはとりあえず書きたいこと書いてあとは野となれ山となれという姿勢なので、まともに全部読む人がいるというのを想定していないんですよね。私が描く同人誌もあとがきが妙に長いことで一部に知られているし、遡ると高校生の頃の日直日誌なんかは担任の先生に「虫眼鏡をくれ」と言われたほど細かくびっしりと書いていました。でも両方ともちゃんと読んだというコメントを貰っているので、もしかしたら私が思う以上に文を読みたいという人はいるのかもしれない。

 それにしても「あとがきを読むのを楽しみにしている」って言われると、もっと本文を面白くしなきゃならないなぁ……なんて思ったりしますが。

 さて、別段コメントが付いたことを記事にしたいわけではありません。コメントによれば「12人の妹たちは島に来る前に顔合わせが済んでいるので、眞深ちゃんが偽妹だということは最初からわかっている」と言う情報と「5話でメール攻勢に参加しなかった眞深ちゃんについて航が言及しない理由はなにか」という疑問が呈されていたのです。本来ならこういうコメントについて特に反応はしないんですが、聞かれたからには応えねばなりますまい。今回はこの2点についての考察をしていきます。

13人目がやって来るヤァ! ヤァ! ヤァ!

 島に来る前に顔合わせが済んでいたというのはCDドラマの前日譚で語られたものらしいのですが、実のところ2話時点で既に荷物が運び込まれている鈴凛ちゃんの部屋を見て「事前にどこかで顔合わせをして、その時に荷物を運び込んだんだろうなぁ」ということは考えていました。しかしそうなると衛ちゃんたちを見たときの可憐ちゃんたちの反応がおかしなことになります。仮に咲耶ちゃん提案の「初対面の演出」の一環で全員初対面だということにする計画があったとしても、1話時点で勝手に航の後をつけて店に来た雛子ちゃんや、4話で何も聞かれていないのに「花穂ぜったい喋らないもん!」と自爆していた花穂ちゃんあたりはそこまで丁寧に隠し通せるとは思えません。なので私としては「とりあえず荷物だけは運び込んでおいたけど、この時点では全員が全員お互いを知っているわけではない」状態であると考えていたのです。CDドラマの前日譚は後付設定だったんじゃないかな。そういうのって矛盾が発生しやすいし。となると眞深ちゃんはわざわざ荷物の運び込まれていない空き部屋に侵入したということですね。荷物があるということは人の出入りがあるということ。

 ですが、そう簡単に後付設定だからと切り捨ててしまってはわざわざ情報を提供してくれた人に申し訳が立たない。なんとかして「12人全員の顔合わせが済んだ状態で、突如現れた13人目を受け入れる」という状況が起きる可能性を探ってみると「12人も妹がいるんだから、何らかの事情で顔合わせができなかった妹がもう1人くらいいてもおかしくない」と、眞深ちゃん以外の妹たちが考えたのではないかという説に行き当たります。そりゃ12人も妹がいれば、当初リストから漏れていて、後から存在が発覚する妹がいてもそこまで不自然ではないでしょう。そう考えると刃物をぶん回しながら空中移動する春歌ちゃんや、突然机の上から出てくる千影ちゃんにも驚かなかった雛子ちゃんと花穂ちゃんが、正体不明の叫び声 (うめきながら助けを求める四葉ちゃんを見た眞深ちゃんの悲鳴) を聞いて恐怖し、航にしがみついていたのも説明が付きます。この時点では誰も眞深ちゃんの存在を知らないわけですからね。多分これが一番自然だと思います。

電子信妹

 5話では妹たちのメールボムにより航が辟易し、その後妹たちから送られてきたメールを読んで考えを改めるという共同生活の危機とその回避、関係の修復が描かれていました。このとき航が眞深ちゃんに言及しなかったのはなぜかという話なんですが、それは当然眞深ちゃんが航にメールを送らなかったからでしょう。12人も妹がいて、それぞれのメールを読むのに頭を使っていたら、1人くらいメールを送らなかった妹がいても……いや気にするかもしれないなコレ。とはいえこの頃の航は妹を十把一絡げに見ていたでしょうし、実際に1人くらいメールを送らなくても気づかれなかったのかも。航はそういうとこ鈍いからな (燦緒談)

 あるいは航も「眞深ちゃんはよく気がつく子だから、僕の負担が増えることを予想してあえてメールを送らなかったのかもな」と裏でいい感じに解釈していたのかも知れません。5話のテーマは航のプライベートであるメールでのやり取りに突如やってきた妹たちとその対処なので、テーマ外にあることはあえて描かれなかったのかも知れません。

 ところでメールボムに参加したのは眞深ちゃん以外の12人。航をうんざりさせて島から追い出したがっていた眞深ちゃんが、メールボムに参加しなかったのはなぜか。それはおそらく、下手にメールを送って正体が露見するとまずいからでしょう。日々の言動で不信感を持たれても、そのとき誤魔化せば違和感は日を追うにつれ薄れていきますが、メールは受信箱に残り続けるのです。何から疑念を抱かれるかわかったものではないので、証拠を残すような真似は極力避けるほうがよいはず。

 そうなると今度は一緒にメールを送らなかったことを他の妹たちに怪しまれるでしょう。なんと言ってもみんな一緒になってメールをリビングで待っていたのですから、そこにいないのはそりゃー目立ちます。しかしその場にいなかったのは何も眞深ちゃんだけじゃありません。部屋でメールを待っていた千影ちゃんもリビングにはいなかったのです。眞深ちゃんもきっと何らかの理由をつけて部屋でメールを待っているふりをしつつ、リビングで妹たちの様子を観察していたのでしょう。階段の手摺を滑り降りてきている事からわかるように、様子を見に行く直前までは3階の部屋にいたっぽいですし。

 まぁメタ的な視点から「原作にも出てきた妹12人がメール送ってりゃ十分だろ、アニオリが堂々と妹ヅラしていたら反感買うし」とかいう事情が推測されるという話で片付けるのが一番ラクなんですが、それは味気ないのでちょっと真剣に考えてみた次第で。

最後に

 私なりに眞深ちゃんの行動原理から「こういう場合にこういう行動をとった理由」というものを考えてみたのですが、これが合っているかどうかなんていうのは脚本家にしかわからないので「ここにこう書いてあったからこうに違いない」とか考えるのはよしてくださいね。これはあくまで個人の意見・感想です。参考程度にとどめてください。

 とまぁコメントにあった疑問点には全て答えたつもりですが、これコメントに返信する機能があればわざわざ記事にするほどのことでもないような気がするのです。ところでこの記事、3097文字もあるそうですよ。やっぱりコメントの返信として書くにはちょっと字数が多すぎるなぁ。私が文を書くとどうしても長くなりがち。

 あと今後コメントで「これはどうよ」と言われても、それについて書くかどうかというのは完全に気分次第ですのであしからず。

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