CERNのガイドツアーに行ってみた(2024年2月版)
はじめに
CERN、欧州原子核研究機構のガイドツアーに参加してきました。色々と変わっており、現在の情報があんまりなさそうなのでここにまとめておこうかと思います。
これからも色々と変化するかと思います。本記事は2024年2月現在のものです。
CERN?
CERNは欧州原子核研究機構、European Organization for Nuclear Research、Conseil Européen pour la Recherche Nucléaireです。
スイスのジュネーブに存在し、加速器やWWWが有名です。
行き方
ジュネーブのコルナバン駅から18番のトラムに乗ります。終点がCERNなので、CERN行きの方向に乗って終点です。
ジュネーブのホテルに滞在すると、期間中は公共交通機関乗り放題のパスが入手できます。CERN行きは無料の範囲内なのでこの辺りジュネーブは観光地だなと思うところです。
コルナバン駅からは20分か30分かからないくらいの時間です。
街のエリアはそこそこ混んでいますが、終点に近づくにつれてだんだん田園風景っぽくなり人も減っていきます。
CERN Science Gateway
終点で到着したら、茶色い大きい球体の建物が有る方に道を渡ります。球体の建物の向かい側に新しいビルがあります。それが受付になるCERN Science Gatewayという建物です。
CERN Science Gatewayという建物は1年前は建築中だったんですが、今回は完成して見学できるようになっていました。無料の見学ゾーンもかなり大きくなり、地下にカフェも併設されています。カフェの隣にコインロッカーもあります。
コインロッカーは無料で自分で番号を設定する方式です。見学とかで荷物が大きい場合はコインロッカーに預けておくことができます。
地下のカフェはそこそこ大きいのですが、来場者と比べると席数は足りないので、お昼くらいは席が足りなくてウロウロしたりすることになります。席を確保してから注文が必要です。
建物は午前8時から午後6時まで開いていますが、見学の受付は午後4時半までです。
前からあった茶色い球体の建物は無料の見学ゾーンだったんですが、新しい建物ができたので中のものは新しい方に移されて、建物自体は閉鎖されています。
見学の受付
その日によりできることは異なりますが、おそらく参加するのは無料で見られるDiscover CERN, Our Univerce, Quantum World, Filmsと、目玉のガイドツアーです。
受付方法ですが、入ってすぐにQRコードを読め、という掲示板が立っています。CERN-Visitという無料Wi-Fiにまず接続します。無料Wi-Fiに接続できたら、QRコードを読んで予約サイトで登録することになります。
ということはスマホがあることが見学に必要です。
無料のWi-Fiの接続時にSMSとかメールで認証コードを飛ばすとか出てきました。自分が使っているSIMがデータSIMだったのでSMSが受け取れずどうしたものかなと思いましたが、そこまでやらなくても予約サイトは表示されたので問題はなかったです。
QRコードを読むと、今日見られるツアーとかの一覧がWebサイトで表示されます。そこから選んで登録することになります。
ガイドツアーについては、Guided tours for individualです。英語の開始時間は、10:30, 13:30, 14:00, 15:00, 15:30です。フランス語は12:00です。
Webで事前予約することはできなくなり、現地に行って無料Wi-Fiに接続して、そこでQRコードのサイトから登録しないといけないやり方になっています。
ガイドツアーは開始時間の2時間前に受付開始です。なので10:30の回に確実に参加したいなら、8:30に現地にいて、予約クリック大会に勝つ必要があります。予約には名前やメールアドレスの登録、生年月日とか個人情報をいくつか登録しないといけません。なのでそこそこ急ぎつつもあれこれ入力する必要があります。
1回で24人までの参加なので、早く予約登録した方が良いです。
予約が完了すると予約完了の画面が表示され、メールにも予約完了のお知らせがきます。画面を10分前に受付に見せてバッチをもらうことになります。
待ち時間の過ごし方
予約開始が2時間前なので、予約ができたら2時間待つ必要があります。
Discover CERN, Our Universe, Quantum World, Filmsあたりは上の階にあり無料で見られるので今度はそれを見ながら時間を待つことがおすすめです。
自分は何も知らずに10時過ぎに行ったのですでに10:30の回は締め切られていて、11:30から予約、13:30まで待つという状況になってしまいました。
先にガイドツアーを予約して、2時間待つ間に他の無料の展示をゆっくり見る方が時間が有効に使えます。
無料の見学ゾーン
Science Gatewayの1階は受付だけで、2階に色々な展示があります。長い筒状の展示エリアやシアターなどあります。色々体験できる体験型の展示なので楽しめます。
1階の受付の前で、QRコードの予約サイトから、Discover CERN, Our Universe, Quantum World, Filmsあたりを選択してまとめて登録します。
登録が完了すると受付終了画面が出るので、その画面を受付にみせるとPassと書かれた紙が渡されます。
といってもそのPassという紙をどうすることもないです。
受付左手のゲートがあるのですが開きっぱなしで自由に2階に上がれましたし戻ってくることもできました。
2階に上がると渡り廊下で各エリアと繋がっています。ゆっくり見ましょう。
以前茶色の球体に展示してあった世界で最初のWWWサーバーもこちらに移されていました。Next STEPのアレです。
カフェで休憩
地下にはカフェがあるので休憩できます。カフェのテーブルにはQRコードで注文して支払いをしてとか書いてありますが、普通にレジもあるのでそこで注文しても問題はありません。
ジュネーブ値段なので感覚的に日本の3倍くらいの値段ですね。円安も地味に効いてきます。
席の数は来場者に比べて足りないので先に席を確保するのをお勧めします。
カフェテリア方式なので料理ができたら呼ばれるので取りにいきます。食べ終わったらトレーを自分で返却場所に下げるのを忘れずに。
椅子が足りなかったら他のテーブルで使っていない椅子を持ってきて使いましょう。そんな感じなので椅子がないテーブルとかができたりしてカオスです。
いざ、見学へ
10分前に受付に行ってガイドツアーの予約完了の画面を見せます。名前を聞かれるので名前を答えると、ストラップと名前が書かれたカードを渡されます。ストラップにカードをつけて首から下げます。
受付のあるところの入り口を出たところが集合場所です。時間になるとガイドが来てつれて行ってくれます。
見学できる場所は2ヶ所、一番最初の加速器とATLASコントロールセンターです。90分ほどのツアーですが、1か所45分くらいで色々説明を受けながら回ります。
加速器の展示は道を渡って反対側、ゲートから敷地内に入った建物にあります。
加速器の展示はプロジェクションマッピングが使われており、なかなか見応えがあります。ガイドさんに質問もできるので、参加者の方も色々と聞かれていました。
一旦建物を出てまた道を渡って戻り、今度は茶色い球体の向こうに壁に絵が描かれているATLASコントロールセンターにいきます。
コントロールセンターに入ってすぐのところに大きな画面があり、そこで動画を見て説明を受けます。
説明を受けている反対側のエリアにガラス張りの部屋があり、そこがコントロールセンターです。見学するときだけガラスが透明になって見えるようになります。
ここでも質問されている方も多かったです。
加速器もコントロールセンターも写真撮り放題です。せっかくの機会です、いっぱい撮りましょう。
おみやげショップ
見学が終わって建物に戻ってきたら、受付の後ろのおみやげコーナーを見ておきましょう。CERN大好きな皆さん向けのおみやげが色々あります。
衝撃だったのが10CHFでデータテープカートリッジが売っていたことです。実際に使われていたデータテープカートリッジでIBM社製のもので1.6TBらしいです。30分のデータが記録できたそうです。実際サンプルデータが入っているそうです。が、買って帰ったとして読み込めるのだろうか。
おわりに
せっかくジュネーブにいるのだからCERNを見学しよう!と思い立ったものの現在の情報というものがあんまりなく、行ってみてわかることだったり色々ありました。
それでも無料で行ってほぼ1日色々見学できて良い経験になりました。
これから行ってみようという方の参考になれば幸いです。良い旅を!
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