ジョンホンの身辺雑記_19_『ラインゴールド』
今朝、歯磨きをしたあとフロスで歯間を掃除していると「銀歯」が取れた。
唯一の左奥歯の「銀歯」が取れるのは、これで4回目かな。
韓国に住んでいた際に取れたときは焦ったなぁ。
韓国には「金歯」はあるけど「銀歯」というものが無いのをご存知でした?
「金歯」で思い出したが、
『ラインゴールド』(2022)という映画で、極悪な警官やギャングスタが囚人や死人の「金歯」をペンチで抜き取り、大量のそれらを溶接して「金塊」を製造していたっけ。
ちなみに『ラインゴールド』のファティ・アキン監督は、『愛より強く』(2004)や『女は二度決断する』(2017)の映画監督だ。
トルコ系ドイツ人の彼は、クルド系マイノリティを描き続けている。
新作が公開されたら、必ず観ようと思える監督の一人です。
話は回り回るが……これを書き記すか迷ったが……実は昨日、母が「胃ろう」をしたいと初めて弱音を吐いた。
なんでそれが弱音なのかと唾が飛んできそうだが、誰よりも一番に「胃ろう」を拒んでいたのは母だったのだ。
「胃ろう」は腹に穴を開け、管を通して胃に栄養剤を流し込むいわば「延命措置」だと理解している。
人にとってモノを噛んで咀嚼する運動は、脳に刺激を与えるという意味においても非常に重要なことだ。
認知症予防においても……。
東京の治療院での(西洋医学ではない)セラピストには、「胃ろう」は絶対ダメだと言われている。
母も、病院の医師や訪問看護師・介護士らが「胃ろう」をしないと餓死してしまうと言っても「プイッ」と無視して頑なに拒んできた。
その母が昨日、初めて「胃ろう」をしたいと、歩くのもしんどくて手にも全く力が入らないと死物狂いで訴えた。
俺は明日一旦東京へ戻り、05/25(土)にまた札幌に帰ってくる。
自分が約13年通院している病院へ行って薬を処方してもらったり(先代の医院長は、薬を2ヶ月分出してくれたり送薬をしてくれたりと柔軟に対応してくれたが、二代目は法で定められている1ヶ月分より多くは絶対に薬を処方してくれないし送薬もしない)、歯医者に行ったり、他にもいくつか外せない用事がある。
兄は先週から東京で、明日から台湾へ行くらしい。
俺と兄が居ない状況下で、母は明日にでも病院へ行って場合によっては「胃ろう」を即座にしたいと言う。
一週間で戻るから05/25(土)まで待てないかと聞くも、「自信がない」と……。
俺も明日の東京行きをキャンセルして母に付き添って病院へ行きたいのは山々なのだが、俺自身も障害者で、『ソラナックス』という強い頓服を東京から持ってくるのを忘れ、ここ数日間四肢が痺れて動けなくなる禁断症状を初めて経験している。首も折れそうに痛い。
結果、『医療コンサルタント』なる方も母を診てくれていることが判明し、明日その方が訪問して母をケアしてくれるということに。
彼女いわく、「胃ろう」手術をするにしても事前に入院したりと色々やることがあり、05/25(土)の前(家族誰ひとり不在の間)に母の胃に人工管が貫通することはないとのこと。
ほんの少しだけ安心した。
母が5分で良いから散歩したいというので、さっき一緒に実家の近所を歩いた。
小学生の頃仲間で鬼ごっこをしていたノスタルジーに浸りながらも、一日数本しかバスも来なくなってしまった「限界集落」のようなこの丘では、車がないと生活できないなとため息をついた。
母の車は先日の交通事故で大破し、廃車になった。
「車社会」の地方の高齢者問題かぁ。
俺、もっと強くなります。
感情をなるべくコントロールして、母の前で泣くのは止めようと思います。
自分が餓死しそうで苦しいのに、一番に俺のことを心配してくれるようなオモニ、本当にごめんね。
オモニが希望を捨てない限り、絶対に絶対に俺もオモニを諦めないよ。
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