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「A.B.C-Z 10th Anniversary Tour 2022 ABCXYZ」in ぴあアリーナMM

個人的な業界関係者の方からのありがたいご招待で、A.B.C-Zの10周年コンサートを観戦してきた。
「俺たち応援屋」や「ジャニーズ伝説」などの舞台は毎年拝見させて頂いているが、意外にもA.B.C-Z単体のコンサートを生で見るのは今回が初めてだった。彼らのパフォーマンス力の高さは既に知っていたが、今回のコンサートを通して改めてレベルかつクオリティーの高さを痛感した。

以前から、個人的にA.B.C-Zはもっと売れてもいいと考えている。それは、「ダンススキル」「身体能力」という単独のスキルで言えば、ジャニーズの中で彼らが群を抜いていると考えているからである。しかし、ファンクラブ会員数やCD売上枚数などのグループ人気を図る数字ベースで見ると、今をときめくKing & PrinceやSnow Manと比べるとやや負けている事実は否定できない。この事実に、少なくともこの日本では「実力=人気」という比例の図式が成立しない事を改めて実感した気がする。
それは、AKBや乃木坂に見られるように、「未完成、未熟さ」というコンテンツに日本人は夢中になる傾向があると考えるからだ。完璧すぎるパフォーマンスよりもどこかに未完成さや隙があった方が「私が育ててあげたい」「私が応援してあげなきゃ」という、「参加性」の欲求を刺激するケースが多いと考えている。これを考えると、A.B.C-Zや少年隊などはレベルが高すぎて既に完成されたコンテンツなので、ファンが介入する余地がない傾向があるのではないかと思う。逆に言えば、アメリカなど完全実力主義で、日本に比べて完璧さを求める海外ではかなり評価される傾向にあるとも言えると考えている。

生前、ジャニーさんは少年隊を「最高傑作のグループ」、A.B.C-Zを「僕はA.B.C-Zのファンだから」と言っていた。ジャニーさんがこのような言葉をかけるのは母数としての人気の有無関係なく、「エンターテイナーとしての実力」が本当にあるアーティスト、グループにしか言わないと個人的には考えている。こう考えると、A.B.C-Zはジャニーさんに評価されていた事は間違いなかっただろう。
(そもそもジャニーさんから評価されなければ、メジャーデビューはしていないのだが・・・)

個人的にA.B.C-Zの中で一番好きなのは、センターの橋本良亮さんである。
(橋本さん以外も「ジャニーさんが選んだ子」なので、自分からすれば勿論リスペクトの存在なのだが・・・)
橋本さんはA.B.C-Zへの加入こそ一番最後だったが、(橋本さんが加入して現在のグループ名になった。それまではA.B.C.)
しっかりと着実に実績と結果を残してしっかりとセンターを守り続けている努力家だと考えている。2008年の加入時には、とても大変だったと思うが(ジャニーズのファンは既存グループのメンバー変更などに特に敏感なので、最初は批判などがあったと聞く)、それでも今の活躍を見れば、橋本さんの実力と人気は不動のものとなっているのは間違いないだろう。彼もまた、ジャニーさんが理想とする王道のアイドル路線タイプだと思うので、今後も頑張って欲しいと思う。

そして今回、ジャニーズJr.のフレッシュJr.と少年忍者(現在ドリポに出演しているメンバー以外)が出ていたのは、事前告知が無かったので驚いたと同時に得した気分になった。特に、日頃から応援している久保廉さんも出ており、つい先日見たサマステよりも格段にパフォーマンスレベルが上がっており、また一段と成長していた。一生懸命頑張る姿に一切変わりはなく、相変わらずの親心になって見守らせて頂いた。スポットライトがそれほど当たらない中でも決して手を抜かず、懸命にパフォーマンスし、客席に最大限の笑顔を振りまく姿を見て、さらに応援してあげたい気持ちになった。12月にもジャニーズ伝説に出演予定なので、無理せずに頑張って欲しい。もちろん、久保さん始め、ジャニーさんが選んだ「ウチの子」であるジャニーズJr.は全員応援しているのは言うまでもない。

アンコール前のラスト曲「Begin Again」において、改めて「ジャニーズにしかない伝統」を垣間見るシーンがあった。それは、曲のラストサビにてスポットライトが最も強く当たるメインステージでA.B.C-Zが歌い踊っている一方で、Jr.たちがA.B.C-Zに比べたらスポットライトがそれほど当たっていないサブステージで主役のA.B.C.Zを引き立たる為、懸命に影のパフォーマンスをしつつ、しかし主役のA.B.C-Zの姿を見ながらパフォーマンスする事で「いつか自分もあの場所に」というモチベーションが生まれる構造。まさに社員(Jr.)がこうなりたいという理想の上司や先輩(デビュー組)を、現場の直接的な業務(ステージ上でのパフォーマンス)で感じさせるという、組織として成長させる本質を改めて垣間見た気がした。改めて、ジャニーズには、組織論、マーケティング、ブランディングなど全てが詰まっている教科書だと実感した。
冗談抜きで大真面目に、業界問わず世の中の大半の企業はジャニーズ事務所から学ぶ事は絶対に多いと確信している。

12月にはA.B.C-Zが主演を務める「ジャニーズ伝説」があるので、今後も引き続き彼らの成長を見守っていきたいと思う。

改めて、A.B.C-Zデビュー10周年、おめでとうございます!!!


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