「日本の風俗嬢(中村淳彦)」を読んだ。
先日の「幸福の「資本」論(橘玲)」に続いて「最貧困女子(鈴木大介)」の流れで似たような本を選んだ。
顔面偏差値以外にどのような素養が要求されていてどれくらい稼げているのか、ヤクザとの関係やスカウトとの関わり、どういった女性が風俗に転職するのか等々。タイトルから受ける印象よりは、それを取り巻く状況の方に内容を割いている印象だった。
2014年の書籍のようだけれど、規制を強化したところで単純に生活できない人は増えるし、他に選択肢の無い人達は違法性の強いところへ向かうという臭い物に蓋状態なんだなあと。あとがきにある、風俗を利用したことのない層や女性客の発掘は商売としては道理なんだろうけれど抵抗ある主張だよね。結局無くそうと思うなら女性の権利を主張するのではなく代わりの仕事を創造する方がずっと効果的なんだろうなあ。海外では3週間で300万円稼げたという例が紹介されているのだけれど確かに満員電車に押し込まれてブラック企業に勤務するより(割り切れれば)ましなのかな。
「アマゾンの倉庫で絶望しウーバーの車で発狂した」や「最貧困女子」でもそうだけれどこの手の本はひたすら救いが無い。
次は「禅と日本文化(鈴木大拙)」を読む。