20年間辞められなかった爪噛み癖を大人になってから病院に行かずに自力克服した話
僕はもともと肌が弱く、とくに"かゆい"ことが我慢できない体質のためか、ハンコ注射の後も掻きむしってしまい、今でもハンコ注射の跡がうっすら残っていたりします。
もう1つ、我慢できなかったことがあります。そうです、このnoteのテーマです。爪噛み、咬爪症です。
本日は20年弱近く続いた爪噛み癖を、自力で治し克服した方法をご紹介します。実際に爪噛み癖を直したい方、夫や妻、彼氏や彼女、ご自身の子供が同じ癖をお持ちで「治したい」とお考えの方のお役に立てればと思います。
この記事は2021年9月4日に最終更新した内容となっています。
そもそもなぜ爪噛み癖が身についたのか
自分の場合、永久歯が生え始めた時点(7歳ぐらい)で、どうしても口内がかゆく気になってしまい、口の中に指を入れる癖が常態化してしまったのです。それから約20年弱に渡り、爪噛み、咬爪症を患いました。現在では完璧に克服しました。
以来、私の爪は非常に短く、あらゆる指は常にささくれ状態で、血が滲んでいるような状態でした。
当初はまったく気にしなかったのですが、やはり身の周りの人の指を見る際、人と手をつなぐ際、事態の深刻さに気付くことも多々ありました。
しかし、時すでに遅し、すでに自身の意思ではコントロールできず、無意識の爪を噛み、指の皮を歯で千切ってしまう癖が身についてしまっていたのです。
正直、中学生ぐらいの頃から指に他人の視線が注がれることは、強くコンプレックスでした。
爪噛み癖に必要なのは「適切な処置」
爪噛み癖が常態化してしまった場合、どう対処すればいいのでしょうか。これは自論ですが、爪噛み・咬爪症は性癖ではありません。必要なのは蔑視ではなく「適切な処置」です。中学生ぐらいの頃に一度、爪の極端な短さを指摘され、その際に「性癖だ」と周りの人に決めつけられた「経験」が僕にはあります。
その「経験」は僕にとっては非常にショックな出来事で、ひどく辛い思いをし、トラウマになった事を今でも覚えています。多分本人はそれほど意識せず指摘したのだと思いますが、僕の心理としては「異常なことぐらい!わかっているよ!」というものでした。
爪噛み・咬爪症は性癖ではありません。必要なのは蔑視ではなく「適切な処置」です。
克服可能だが、自力で克服しようという人は少ないかもしれない
爪を噛んでしまうのには、理由があります。
しかしながら自分自身の場合もそうでしたが、なかなか克服しようとは思いませんでした。
時おり指に視線が注がれるシーンが業務中にあり(例えば「名刺交換時」など)、時々に応じていつも後悔していました。
でも調べ、直そうとは思いませんでした。
調べることは容易でしたが、調べることで自分が知りたくない自分の事、過去に「性癖である」とトラウマを植えつけられた事が尾を引き、克服するための方法を調べようとしなかったのです。
なぜ克服しようと思ったのか
僕の場合、克服しようと思ったのきっかけは彼女の一言でした。
いつも通り爪を噛んでいたら、「そろそろ..なんとかしようか」とふと一言彼女が話しかけてきたのです。
10秒ほど、無言の間がありました。
不意打ちだったのもありますが、彼女に爪を噛んでいるのを指摘され、恥ずかしさ、苛立ち、自分自身の無能さに、頭がパニックになったのです。
彼女の一言に対して、自分は咄嗟に「わかった、でも自分でするね」と一言だけ言い、そこから意識を改め、独自に爪噛み・咬爪症について調べ、以来強く意識し、道具を色々と使いながら爪を噛まないように心がけ、今日に至っています。
期間は、2か月ほどです。
写真は、今のぼくの指の爪です。平均的な男性の爪より、少し短いぐらいです。長くなってくると痒さを感じ、つい噛んでしまいそうになるため、普通の人より短いスパンで爪を切っています。
噛んでいた当時は、爪を噛むことについて全く罪悪感を感じていませんでした。
指先に力が入りにくくなる、自身にとって不衛生であるといった点では不利益を感じていましたが、「自分だけが不利益を被るのに、何が問題なのか?」と考えていました。今では強く、罪悪感を感じています。
咬爪症について調べた今では、感染症を招くリスクもありますし、接触した相手に病気を移すリスクも高まっていたであろうことが、容易に推測できるからです。
実際に海外では爪噛み癖から、敗血症を起こした事例もあります。
自分の子供が爪を噛んでしまう親にお願いしたいこと
ご自身のお子さんがもし爪を噛んでしまう癖があったとしたら、注意するのではなく、「もしよかったら何とかしてみない?」と優しく声をかけてあげて、優しく寄り添ってあげてください。
声を大にして指摘されると、恥ずかしさと気まずさで、お子さんの症状は加速するだけです。間違っても行わないでください。
自分の母親もよく自分の爪噛みを口頭で注意してきましたが、それが最適な指導だったとは、今でも思えません。
また「爪を噛む=愛情不足」などと考えられる方も多いのですが、実際に必ずしもそうとは限りません。実際僕の場合は前述した通り永久歯が生え始めたことがキッカケでした。
また色々と調べていくと、どうやら生まれた時に既に「指吸い」などの症状の子も多いようなのです。
生まれた時から指を吸っている子もいる
母体にいる時、エコー写真でわかるぐらい、いわゆる「指吸い」をしている子もいるようです。
自分の場合は前述した通り、5,6歳ぐらいの頃から爪噛みが癖になりました。これも調べていき分かったのですが、小学生低学年の子が爪を噛むのは決して珍しいことではありません。
そのため早期段階で「克服」を試みれば、大抵の場合は成功します。
しかし放置し、お子さんが中学生・高校生になってもし続けてしまう場合、爪噛みが「癖」として定着してしまい、克服する難易度も上がります。
仮に生まれた時から指しゃぶり、4歳から爪噛みをしていた場合、中学生の時点で10年近く爪を噛んでいることになります。
それらのケースの場合、克服するには「取り組み」が必要です。
自力で爪噛み癖を克服する上で有効だった4つの取り組み
自分の場合は20年以上爪を噛み続けてきましたが、以下の取り組みを行い「克服」することに成功しました。ここでは4つご紹介したいと思います。
取り組み(1)エクササイズボールを用いた取り組み
1つ目が「エクササイズボール」を使った手法です。
米国皮膚科学会(AAD)が公式に発信している情報でも、エクササイズボールを使った対策は推奨されています。以下は詳細引用です。
爪を噛む習慣を別の習慣に置き換える
爪を噛みたくなったら代わりにストレスボールやプラスチック粘土などで遊ぶことで、手を口に近づけないようにする
「Dermatologists share tips to stop nail biting」より引用、翻訳
エクササイズボールはAmazonにも取り扱いがあります。1,000円程度で購入可能なので、ぜひお試しください。
取り組み(2)マスクを用いた取り組み
2つ目が古典的な手法ではありますが、マスクで無意識の爪噛みを防ぐというのも有効です。2021年9月現在、日本国内において外出時にはマスクはほぼ必須アイテムとなっています。
これにより物理的に爪を噛めない状態を作り、実際に自分の場合は爪を噛まない環境を作ることも可能です。しかし、マスクだけでは外した際や家の中において、結局つい噛んでしまったりする可能性も考えられます。
そのため、ここでご紹介している爪噛み防止アイテムとマスクを、合わせて使用する形をオススメします。
取り組み(3)バイターストップを用いた取り組み
これが特に強力です。特に幼児や低学年の子供の場合、親が全てを確認することは困難ですし、自意識で爪噛みを自制するのは難しいのではないでしょうか。しかし、爪そのものに「爪を噛む」「爪を舐める」などした場合に、苦味を感じるトップコートを塗っておくと効果は絶大です。
「バイターストップ」は実際指に塗っておくと、爪を噛んだり、指先を口内に入れたりすると、大人でも驚くほどの強い苦味を感じるようになります。
僕自身実際悶絶しました(苦笑)子供の場合は大人より味覚が敏感ですから、特に有効であることが想定されます。
子供に限らず、大人でも重症の方の場合はオススメです。こちらもボール同様1,000円前後で購入することができるため、ちょっと試したい人もお気軽にトライできます。
取り組み(4)爪切りニッパーを使った取り組み
少しでも爪が伸びてきたら、あえて自分自身で切ってしまうというのもありです。爪を噛んでしまう人の心理として、爪先(白い部分)が伸びてくると噛みたくなる心理があります。
つい噛んでしまう前に爪切りで切ってしまい、爪先の白い部分を最小限に留めておけば、十分爪噛みの予防になります。
また一部サイトでは「爪切り」を用いて切るようにとの指摘がありますが、これは誤りです。爪切りではなく、爪切りニッパー、エメリーボードを用いて対応することを、ネイルサロンなどでは推奨しています。
通常の爪切りを使用してしまうと、2枚爪などの症状を引き起こしてしまう可能性が高いため、特に爪が短いうちは爪に負担をかけないよう、爪切りニッパーを使用することをオススメします。
最後に
自分は上記した3つの取り組みを行ったところ、実際に爪が伸び始め、ささくれが減っていき、なおかつ次第に爪が写り込むように写真撮影なんかにも気軽に応じられるようになりました。
爪噛み・咬爪症は性癖ではありません。必要なのは蔑視ではなく「適切な処置」です。
正しく対処さえすれば、今まで悩んでいた期間がバカらしく感じるほどに簡単に対処可能です。
自分の意思の力だけで乗り越えることも可能ではあるのですが、長年の習慣を克服することは容易ではありません。自分の場合、実際そうでした。そのため、この記事の中でもご紹介した道具などを用いることによって、効果的に短期間で克服することをオススメします。
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【追伸】2020年10月17日 「爪噛み」は完全克服しました。