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初めての海外旅行2日目(前半)

こんにちは。マニラを丸一日観光してきました。1日目は、正直こんなところ来なければ良かった。ホテルから出たくないと思っていました。が、昼間に外を歩いてみるとまた見え方がかなり変わるもので、かなりマニラという街の印象が変わりました。2日目の出来事を時系列順にお届けします。

ホテルを出てローカルマーケットへ

今日は観光雑誌でも小さくしか掲載されていないようなローカルなマーケットに行ってきました。
”バクラランマーケット”というところです。
YouTubeのvlogで色々な人が紹介していてずっと行きたかったところなので、胸を膨らませながら、外出する準備を済ませました。地図アプリを使って行き方を調べると、ホテルからマーケットまでは車で16分の距離、およそ5.5kmくらいありました。とても朝から歩ける距離ではありません。そこで交通手段に悩みました。フィリピンにはいくつかの鉄道が走っていますが、その中でもホテルに近いマニラ市内を南北に走る電車に乗れば、マーケットのあるバクララン駅に一本で行けます。しかも、駅を降りてすぐ目の前がバクラランマーケットです。鉄道でいいじゃんと思ったそこのあなた。1日目を思い出してください。フィリピンが怖くてしかない僕が、ホテルから駅まで歩けるわけがありません。
さて困った。Grabタクシーは割高だし、かといっても歩けないし。ここで丁度ホテルの前をジプニー(下で解説します)が通りかかるのを目撃しました。

「ジプニーでいこう!!!!!」

そう思いました。しらべてみるとマーケットのすぐそばまで行くではありませんか。これなら歩く必要もほとんどないので、乗り方をきちんと調べてから、ジプニーに乗り込みました。

〜ジプニーとは〜
ここで解説です。戦時中にアメリカ軍が残したジープを改造して乗合バスにしたものです。非常に運賃が安く、地元の人の大切な交通手段となっているようです。ちなみに今回は5.5kmほど乗って15ペソ程度、45円程でした。

ジムニーの車内。シートベルトなんてものはない。


〜以下本文に戻る〜

ジプニーに乗り、運転手さんにバクラランに行きたい旨を伝え、前払い制の運賃を無事渡し終えたあと、ふと目をやると目の前の地元民らしき女性がバスの中でiPhoneを操作していました。昨日の経験から、スマホなんて外で触れないものだと思っていましたが、実はそこまででもないようです。

そうとわかってからは、初めてみる昼間のマニラに心を躍らせながら車内から街並みを撮影していました。そんなことをしているうちに、運転手さんが「バクララン!」と叫びジプニーを止めました。「おーけー!せんきゅー!」と返事をしてジプニーを降りました。

「、、、、、、ここどこ?」

固まりました。バクラランというのはあくまで地名で、その地域の駅だからバクララン駅、そこにあるからバクラランマーケットです。確かにバクラランマーケットに行くだなんて伝えていません。仕方ないと思いつつ、ケータイでマップを開きました。今いる道を真っ直ぐ行けばマーケットのようです。一応舗装はされているものの、決して綺麗とは言えないない道路を恐る恐る歩きながらマーケットの方に向かいました。
マーケットへ向かう道の途中、テントで料理屋を営んでいるお店を見つけました。このとき、時刻は10時半頃でしたが、思えば朝から何も食べていません。昨日の夜も外出が怖くて何も食べていないためすっかり空腹です。初めてのローカル料理に思い切ってチャレンジしてみることにしました。
「Can I eat here?」と定型分だけ流暢な僕が聞くと「Yes」と二人組のマダム店員さんが答えてくれました。お店は、道路の歩道にカウンターと椅子があり、カウンターの上に作り置きのおかずが並んでいるという、日本でいうところの小料理屋さん?を外でやっているような感じです。どれもなんだかよくわからないので、とりあえず春巻きのようなものを一本お願いしました。すると聞き取れない英語で何かを言ってきました。かろうじて「rice」を聞き取れたので、「Yes,Please」と伝えました。料金表なんてないし、言葉も聞き取れないのでいくらなのかはわかりません。この時の心の中は

「お金は多めに持ってるし、困ったらカードだってある。たくさん食べよう」

という、まるで千と千尋の神隠しの序盤のシーンのお父さんのような気持ちでした。気がつくとスープも出てきて、定食の完成です。おかずは春巻き一本という質素なものですが、ご飯とスープがあればお腹の足しにはなります。まずはおそるおそるお米を食べてみると衝撃が走りました。今まで食べてきたどのお米よりもマズい。あの味は形容しがたいのですが頑張って言葉にすると、ボソボソして水分が足りないというか、もちもちしてないというか、保存状態のよくない古米を炊いたような、そんな味でした。
水分が欲しくなりスープを口に運ぶとこれはウマい!わかめスープみたいな味で、食べ慣れた味に近く、お世辞抜きで美味しかったです。それで肝心の春巻きも食べようと、貰ったプラスチックのフォークを春巻きに刺そうとしました。が、これがまた刺せない。春巻きが固いわけではなく、フォークがもろく、変な方向にフォークがしなっていました。これはダメだと思い、仕方なく手で食べるとこちらも絶品!雰囲気のせいなのか、本当に美味しいのか、マダムの愛情がこもっているのか真相は定かではありません。思わず笑顔で「good👍」と店員さんに伝えました。

ご飯を食べていると背後に気配を感じて振り向きました。物乞いでした。昨日車の中から見たのとはまた違う恐怖感です。お母さんらしき女性が連れている女の子を指さしたあと、何かを食べるポーズをしていました。ああこれが現実なのか。とまた一つカルチャーショックを受け、申し訳ない気持ちで「No」と追い払い、ご飯を食べ進めました。が、まだ気配。振り返るとさっきの親子が僕の後ろに座っていました。「やめてくれよぉ〜」と思いながらご飯を急いで完食して店を後にしましたが、とてもいい気持ちの食事ではなかったです。申し訳ないですが、臭いし。ずっと見てるし。

ここまでホテルを出て約1時間、noteの文字数で言うと、2500文字を使って、やっとバクラランマーケットに到着しました。

バクラランマーケットにて

出国前に飽きるほどyoutubeで見ていたバクラランマーケットに到着して、買いたいものを探しました。バクラランマーケットは地元の人に愛される一大マーケットのようです。東南アジアの人を想像した時に、タンクトップと短いズボン、ビーチサンダルを履いている姿を思い浮かべる人は少なくないと思いますが、それ全部ここで揃います。ハイブランドのロゴが入った偽物のTシャツなんていうのもあります。絶対に何か買おうと決めていたので、手始めに3個で100ペソ(300円くらい)の靴下を買いました。アメリカのNBAのロゴが入っていたり、ナイキのロゴだったり。妹にお土産としてVUITTONのロゴ入りの靴下も買いました。

ここで各国の税関の皆さんに念のためお伝えします。この物語は全てフィクションです。東京のアパートのベッドの上でそれっぽく執筆しています。貴方の国に偽のブランド品を持ち込むことはないのでご安心ください。

バクラランマーケットは、価格が表示されている店が多く、品質はともかく、買い物はしやすかったです。言葉がわからない僕でも、数字はわかります。何度もマーケットを往復しているうちに、徐々に楽しくなってきたので、自分の欲しいものを探し始めました。フィリピンではPBAというフィリピンのバスケットリーグが人気のようです。そのためか、やたらとマイケルジョーダンのユニフォームが売られています。ストリートファッションが好きな僕にはもってこいの場所です。偽物と分かりながらジョーダンのユニフォームを購入しようと、小さなお店(といってもテントの下でやっている露天ですが)の前で立ち止まりました。
「Do you have big size?」定型分は得意ですから、自信を持って聞くと「Yes」とのこと。ここは値段が書いてないお店だったので「How much?」とここでも流暢な英語で聞くと、「150」と。安い!なんて安いんだ!偽物でも450円程度。「BUY!」と即決。するとあちらも商売上手ですから、これはこれは?と色々提案してきます。そんな何着もいらないよと思い「No thank you」と伝えましたが、ここでフィリピンのナショナルチームのユニフォームらしきものが登場。ほしい!!!そう思いました。デザインも嫌いではなく、むしろ好きな方で、しかもおそらく安い。国旗もデザインされて自分へのお土産にももってこい。「I buy !」気持ちよくそう言って財布を取り出すと、さらに色の違うナショナルチームのユニフォームが。これもまたかっこいいんです。もうこうなったら買うしかない。「OK!Lets go!」とかなりご満悦に。「How much?」と聞くと「1650」と店員さん。

「え!?!?!?!?」

思わず声が出ました。理解ができず、財布からお札を出し、まずは100ペソを渡し、そして50ペソ。まだ足りなそうな顔なので500ペソを、ここまでで650ペソ、どうやら聞き間違いではないようです。1000ペソ紙幣を要求されました。困惑しながら会計を終え店を後に。驚きと外貨での支払いとで理解が追いつきません。1000ペソ紙幣はフィリピン紙幣の最高額のものです。日本人としてはなんとなく10000円払ったような気持ちになり、かっこいいものを買えて嬉しいような、なんかぼったくられたような複雑な気持ちになりました。ここからホテルに帰る前までの間、

「僕は先進国日本に生きるサラリーマンだ。」
「このくらいなんてことない。」
「予算だって今回の旅行では多めに用意してる。」
「多分フィリピンのやつは本物なんだ」

と自分に言い聞かせることになりました(笑)
ぼったくりなのか正規の値段なのか、真実は闇の中ですが、ちゃんと値段を聞いてから買うって言えばよかったと学びました。
言っても4500円程度なんですけどね。3着で(笑)

買い物を終え一度ホテルへ

ブランチを食べ、買い物も無事(?)終えた僕は、増えしまった荷物を置くために一度ホテルに帰ることに。当然ジプニーで来たのでジプニーに帰ろうとおもいました。しかし、ホテル方面行きのジプニーが全く見つかりません。ジプニーの行き先は、基本的に前面の窓に紙が貼ってあって、くる時は
”baclaran”と書いてあるジプニーに乗りましたが、ホテルのある地名が書いてあるものはいくら探してもありません。
ジプニーはどこでも乗れてどこでも降りられるのも特徴なので、通る全ての地名が書いてあるわけではありません。土地勘のない僕はどれに乗るべきかわかりませんでした。何度も手をあげてジプニーを止め、ホテルのある地域にいきますか?と聞くも、どのジプニーも「No」と。諦めて電車を利用することにしました。

マニラの駅は銃社会のせいか、セキュリティが万全です。必ず空港のような手荷物検査を行います。荷物をX線検査機に入れ、金属探知ゲートを通ります。が、検査員はどこか上の空でほとんどチェックしていないようにも見えます。銃がなければいいんでしょうか。よくわかりません。

手荷物検査を超えると切符売り場につきます。
マニラの鉄道は日本のような紙の切符を買うわけではなく、「シングルジャーニーカード」という、一回用のSuicaのようなものを買い、改札を出る時に改札機の中に入れて返却する。というようなシステムになっています。切符の券売機は簡単な単語で記載されていました。英語に苦戦している僕もここは無問題です。
切符は買えたのですが、マニラの鉄道は改札が厄介です。方面によって改札が別になっているのです。改札付近の壁の案内にはTo〇〇(〇〇方面)しか書いておらず、Google マップで出てきた電車は途中までの電車なのか、案内の表示と一致しません。壁に表示されている駅をわざわざマップで調べてホテルの方面と合っていることを確認してから、改札を通りました。
「ああ、ありがとうJR」と日本の駅の利用しやすさに思いを馳せつつ、電車に乗り込みました。

さてここで困った事態が。日本の電車のように、「次は〇〇」的な案内があるのかと思っていたのですが全くなし。電車のドアが開く時の警告音と、現地の女子高生の「bye bye〜♪」というやり取りしか聞こえてきません。またもやGoogleマップを取り出し、GPS機能で現在地を確認しながら、降りるタイミングをみていました。「ありがとう都営地下鉄。ありがとう東京メトロ」と車内放送にまで思いを馳せながらホテルの最寄り駅に到着しました。

降りてみるとホテルの最寄り駅は結構都会で明るい雰囲気でした。昨日は夜にホテルの周りを歩いていたので、恐ろしい地域だと感じましたが、昼間は全然違う雰囲気を感じました。それにディープなマーケットで買い物までした僕には、明るい普通の通りなんて怖くもなんともありません。携帯で写真を撮ったり、前を歩く現地女性のお尻を追いかけたりしながらホテル方面へ歩きました。

途中の信号で分かったことなのですが、現地民、歩行者に限っては信号なんて関係ありません。大きい通りの赤信号でも車が来ないタイミングでどんどん渡ってしまいます。僕が東京に住みはじめてから早2年が経ち、小道の信号を無視する都民はごまんと見てきましたが、大通りの信号を無視する都民は見たことありません。流石マニラ、秩序の無さでは大都会と世界で呼び声高い東京も太刀打ち出来ません。
ただ1人だけ、僕と一緒に信号をきっちり守っていた人がいました。確信しました。日本人です。味方を見つけたようで話しかけたい気持ちと、違ったらどうしようという気持ちで葛藤している間に青信号になり、その人は走っていってしまったので、直接聞けたわけではありません。ただ、小太りの体型、ダンロップのスニーカー、ウエストバッグ、お父さんみたいなメガネ、そして男性ヲタク特有の、腕を真下に下げたままの小走り。幕張メッセで何度も見ました。あれが本当の現代式忍者走りです。

世界のNARUTOファンよ見てくれ!
これが近代SHINOBIの結晶です!!
(競馬ファンにだけ伝わればいいです)

ここまででやっと午前中終了です。
流石に長いので前後半に分けたいと思います。

今回も最後までお読みいただいてありがとうございました。

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