電子カルテを飄々と書き上げる先生の頭には、ガイドラインが詰まっている。ところで君は?【臨床実習】
こんにちは、ジョンです。
今日はまず、幾つかツイートを紹介させてください。
そして、このコメント。
「知識とはどういうものか?」を考えさせられる、良いコメントだと思いました。今日はそんなお話。
それでは早速、見ていきましょう。
知識とは何か; 「自分にもできそう」と「実際に出来る」の差
大人気テレビ番組「SASUKE」の第1ステージは、ぴょんこぴょんこと左右に飛ぶところから始まります。
その段階で脱落してしまう人が、結構いる。
「おいおいそんなところで失敗すんなよ~やらせかよ~ww」
こんなことを考えたことがある人も多いのではないでしょうか。
ツイートは「外科手術」でしたが私は手術は愚か、外科系の診療科を見学したことが無いので、お弁当作りで例えさせてください。
お母さんが弁当を作る。
毎日作る。
それを作るところをじーー、っと見ていたキッズが、
「アレくらいなら僕でも作れそう」
とか生意気言っちゃってる、という状況を想定してみてください。
実際にキッズがお弁当を作ってみることに。
おや、醤油が少し多めに入ってしまった。こんな時、どうする?
おや、ご飯が少しシャビシャビになってしまった。こんな時、どうする?
おや作りたてのおかずをお弁当に入れると、湯気がめちゃめちゃ出てきた。こんな時どうする??
自分がお母さんのお弁当作りを見ているときには想像もしていなかった事が、次々と訪れる。結果弁当作りは全然うまくいかない。
そこでキッズは気がつくのです。
ははぁ、お母さん、実際に手を動かしているだけじゃなくて頭の中で、もっといろんなこと考えているんだな、と。
この時、キッズと母親の脳内に存在しているナニカの差、これを「知識」と呼ぶのではないでしょうか。
知識とは「失敗に対応出来る能力」である。
冒頭で私が紹介した方は、らぱろさんの
「毎日オペあるから(自分でも)執刀できそうなくらい理解できている」
というツイートに対し、
「そう思わせるのは執刀医が上手な証拠。実際はできないことがほとんどですが」
とコメントしている。
※正確にはらぱろさんのツイートそのものに対してのコメントではなく、ラパロさんのツイートをスクショして引用した人に対しての、コメント。
知識とは一体何なのか。
それは、「失敗した時に対応できる力」なのではないでしょうか。
予期せぬ事態が起こった時に、それに対して対応できる能力。それを知識と呼ぶ。
逆に、その力を養うために、知識が必要なのです。
かつてショーペンハウアーは言いました。
一連のツイートから、それを実感することができます。
これは何も外科に限った話ではありません。
かくいう私も
「内科ってカルテ書いて回診するだけっしょ~僕でもできそう~」
なんて生意気言ってる時期がありましたが、このツイートを見て考えを改めました。
飄々とカルテを書き上げる先生も、脳内ではきっとあらゆる事態(副作用、治療効果、検査結果etc..) を想定しているのでしょう。
そう考えると、明日からの実習も新しい発見ができそうです。
では。
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