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イタリア滞在53日目〜57日目
イタリアに来て早2ヶ月、家をなくしました笑
「え?!大丈夫???」と心配されること必死なので予め断っておきますが、大丈夫じゃありません笑
もとい、ひとまずソファーで寝れてはいるのでギリ大丈夫です。いやはや、イタリアに来てなにかとトラブルはありましたが今回のはなかなか。
話を遡ること4日前、月曜夜。
大家「それで、今週の土曜はどこへ行くの?」
城「ボローニャに行くよ。一泊して戻るけどね」
大家「え?あなたの部屋ないよ?」
城「???」
どうも、大家の中では僕は11月でミラノを出て行くことになっていたんです。
たしかにこの家にいつまで住むか宣言していなかった。こちらとしては毎月確認しつつ延長していたつもりだったのですが、どうも10月に「1ヶ月延長させてくれ」というコミュニケーションが「あと1ヶ月だけいるよ」という風に伝わっていたらしい。
コミュニケーションは英語でやっていたので、僕にとっても大家にとっても第二外国語。まあ、そんな勘違いもあるよね。って納得できるかーい。
はじめの方は自分にも過失があると思っていたんです。11月はアルバイトを始めて忙しくなったり、部屋の暖房が付かないというやりとりでバタバタしていたり、風邪をひいていたり。きちんと話していなかった。
ただ、同じ理由で部屋を出て行かなきゃ行けない人が僕の他にももう1人いたので、どうにも大家がテキトーらしいという事実が浮上し、周りからは同情される始末。
(今回の事件をきっかけに上の階に住んでいる日本人の方と仲良くなれたのは不幸中の幸い)
どうにもね、話がずれてるなと感じることは何度かあったんですよ。11月初めに「あなたの部屋を他の人に見せてもいい?」とビデオ通話していたり(大家ならそうした営業も必要なんだろなと思ってた)。「新しい子がもうすぐ来るよ」と言っている割にはルームメイトは部屋を出て行かないし(なるほど、出て行くのは僕だったのね)。
12月1日に部屋を出ていかなければならない事実が発覚したその場で大家は知り合いに連絡とってくれたのですが見つからず。「”Roomgo”というwebサービスで探してみて。どうしてもなら一つは上のフラットのソファーで寝られるよ」という言葉を残して大家は去り。そこからが大変。部屋の退去までたったの2日。物は増やさないようにしていたものの、荷造りと料理研究のために買い揃えた調味料のお片付けをしなくてはなりません。そしてなにより、新しい部屋を探さなくてはなりません。知り合いがほとんどいない異国の地で、慣れないイタリア語を使って。
結論から書くと、一応新しい部屋は見つかりそうで(まだ決まってはいない)、あとはお金を渡して鍵を受け取れば大丈夫、、なはず。
月曜夜からたったの5日でよくここまで来たものです。
以下ではミラノの住宅事情と、部屋探しのために試したあらゆる手段、そして途中まで騙された詐欺エピソードを交えつつこの4日を振り返ります。
前提条件
ヨーロッパの宿は値上がりしている
ミラノの家賃も高い
ルームシェア、フラットシェアは当然
ミラノは南西が治安がよく、北東は治安が悪い(個人的な所感)
大家は女性を好みがち
ミラノの家賃契約は長期が多い
ご存じの通り、ウクライナ関係の難民などの事情でユースホステル、Airbnbなど種類を問わず家賃は上昇傾向です。また、イタリア全体に比べてミラノは都市部で、家賃は約1.5〜3倍程度高いです。中心部から離れれば他の都市と同様の価格に近づきますが、通学通勤に電車or自転車が必須になります。東京で言うところの千葉・埼玉・神奈川に住むイメージが近いかと。仕事を持つ身ならまだしも、語学学校とアルバイトに通うために毎日の遠征はつらい。
僕の住んでいる(そしてこれから離れる)地域はミラノ北東部で、移民の方が多いと感じています。南西部は飲食店が多く栄えてるハイソな印象。当然家賃も高くなっていきます。
語学学校はミラノ中心部、アルバイト先がミラノ南西部にあるので次の部屋は中心より南西の地域で探すことにしたのですが、まあまあする。安くても600€。高いと1000€はあるある。
賃貸情報を探しているとDonne, Ragazze(女性・女の子)のみという物件が多い。これはまあ仕方ないというか、男性は声が大きくうるさく家を大切に扱わない、という常識があるのでしょう。ただ良さげな物件に限ってこの条件を出しているところが多いのでよくわからないイタリア語の賃貸情報を流し読みしながら情報を拾うのは難儀した。
余談だけれど、「僕はナイスガイで、一緒に住んでくれる女性を探している。前に住んでいた人も女性だった」と書かれた賃貸情報もあり「なんだかすげえな」と思った。お年を召している方もいて、僕が女性だったら絶対その家には住まない。
Minimo 3mesi, 1 annoといった条件もある。最短3ヶ月、最短1年などといった滞在期間。これも賃貸なら当然ある条件なのだが、諸事情で次の部屋を僕は1月下旬に出たかったので滞在期間が約1ヶ月半という半端な条件で部屋を探す羽目になってしまった。この縛りは結構キツくて。一般的な大家は長く貸したいので僕のような顧客は求められない。
これは5日間賃貸情報を眺め続けてわかったことだけれど、幸いにして今は賃貸情報が平時より少し多い。なぜなら12月はバカンスシーズンだから。みなミラノを離れて遠くへ行こうとするので、その間の期間を有効活用しようと短期の賃貸情報が若干多い。僕が今連絡している大家もそのタイプだった。短期の賃貸はbreviと記載される。
部屋探しのために試したこと
ヨーロッパ生活御用達「MixB」と「ミラノ掲示板」をチェック。当然今空いている物件はなし。大家に勧められたRoomgoも試すが、利用者が大家に直接連絡をとれず、ハートマークしか押せない。その後大家から気に入った人に連絡していく形式で、主体性を持って勧められないので却下。
Googleの力を借りつつ、Immobiliare、Uniaffitti、Casa.it、Bakeka.it、Uniplaces、Spotahome、ユーロエステートなど洋の東西、英語イタリア語日本語を問わず探しまくる。当然AirbnbやBooking.comも。
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Airbnbの相場は1000€/月。
ちなみにミラノには日本のような賃貸専門の不動産は少なくて。ほとんどが家の売買を専門にしている。一度行ってみたけれど「いい物件を紹介するサブスクが6ヶ月250€であるよ」と案内をもらった。「ミラノの住宅事情は厳しいから時間を無駄にしないでね」とも言われた。
知ってるし、高いし、そんな悠長に探してる暇ないよ〜〜〜。
Immobiliareは物件情報の半分は釣り。不動産が持ってる情報を半端にコピペして、コンタクトすると電話がかかってきたり、オフィスに来てね、と言われる。急に電話かかってきて「SMS送ったけど〜」と言われるがそんなもの届いてない。「Parlo un po’ di Italiano… Could you speak English?」と返したら「Io! send! SMS!!」みたいなテンションでガチャギリされた。「いや届いてねーよ」と思ってたら電話の後に届きました。教科書に載っていないイタリアです。
語学学校のクラスメイトに相談したら「Facebookグループで友達がよく家を探しているよ」という情報を入手。すぐさま調べるとミラノにはいくつかのFBグループがあるとわかる。ひたすら情報をクロールして、自分にマッチしそうな人に友達申請とDMを送りまくる。メーリありがとう。
これらのFBグループは今でも毎日目を通していて、最も新鮮な情報が入ってくるものの問題もある。使っているのはイタリアネイティブばかりで、コミュニケーションの面でとても不利。条件のいい物件のポストにはすぐさまコメントがつき、みながDMを送る。その後は条件の詳細や内覧予約、電話といった展開になるが、僕は電話で話を詰められるほどの語彙力も経験もないのです。この戦場じゃ絶対に勝てない。
今便りにしているのはidealistaという大家と直接連絡がとれる賃貸サービス。物件情報はすごく多いわけではないけれど、ここが1番良心的。アプリもある。ブラウザでDM画面を開いてるとメッセージ着信時に通知が来ないので注意。
Airbnb詐欺
上記に挙げたwebサービスにユーザー登録していると「現地の不動産に情報を渡しますか?」というプロンプトが出たことがありまして。ふだんは絶対にOKを押さないけれどこちとら数日で部屋を失う切迫詰まった状況なので藁にもすがる気持ちでOKを押したんです。上に書いた通り営業電話が来るようになってしまいましたが。
と同時に、メールでの営業も来るようになったんです。
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右も左もわからないイタリアなのでとりあえず「Si」と話を続けるわけですが、話を詰める段階になってどちらも似たようなことを言い出すのです。曰く「契約はAirbnbでやるよ。お互いの権利が守られるからね」。
こっちは早く決めたいから「いいからAirbnbの契約ページを見せてくれ」と伝えるのですが契約の詳細とかパスポートの画像を送ってくれとか言ってくる。
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そんなこんなで返信をやめました。当たり前ですけれどこんないい条件の物件がイタリア人じゃない人に回ってくるはずがないのです。引くて数多なのだから僕と密に連絡をとるメリットがない。甘い話には乗っからない。
所感
とまあ色々書きましたがこの1週間の心労は半端なものじゃなくて。ブログもインスタもほとんど更新出来なかった。
Grazie per leggere. Ci vediamo. 読んでくれてありがとう。また会おう!