イタリア滞在48日目〜52日目
今となっては遠い昔ですがミラノに来たばかりの頃、語学学校へ行くときに歌いながら歩いていました。慣れない異国の都会っていつスリに合うか、危ない人に合うか怖いのです。それならいっそこっちがやばいやつになればいいのではと歌い始めました。大きな声を出すと気も大きくなるので、余計な恐怖はなくなり、肩の力が抜けてむしろ警戒もしやすくなる。何よりいいのはみんな日本語わからないから恥ずかしくない。
どっからどう見てもやばい話なのですが、ちゃんと最初は誰もいないところで歌っていたのですが、歌い続けていたら気持ち良くなってしまって人通りのあるところでもそれとなく歌ってしまった、というストーリーです。どうかポジテティブに解釈してください。
体調
今週は絶不調でして。風邪と腹痛。
水曜日は腹痛でした。水曜日にスーパーでターキーを買いまして。「フライパンで焼いたら中まで火通らないだろーなー。どうなるかなー」と調理してみたらやっぱり生焼けになってしまって。
「なるほど。では次は塩と砂糖に漬けてローストしよう」と焼いてみたら美味しくなりました。「これにて一件落着」と満足して寝たら朝に腹が痛くて起きました。
くしゃみや咳はあまり出ないのに痛みの感覚と熱が出る感じが月曜のと近いので食あたりはこうなるんだなーと身体で覚えました。痛みは半日くらいで引いてくる、というのも覚えたぞ。
バカみたいな話に聞こえますが、どれくらいの生焼けがセーフでどこからがダメなのかを知りたかった、ってことにしておいてください。
木曜日からは風邪を引きまして。たぶん、セッションでもらったと思う。羽虫飛んでいたり衛生すごい不安だった。
土曜日は丸一日寝て。日曜日はまあ多少動けるくらい。鼻が全然効かないのにワインのテイスティングイベントに行きました。
セッション・ケーリー
セッションに足を傾ける理由はいくつかありまして。演奏そのものを聴きたいというよりも生演奏の感覚を身体で感じたい。のと、できるだけネットワークを広げたくて。異国の地はネットワーク、人脈作りが後々聞いてくるんじゃないかなーと。
それと、語学学校や滞在先、アルバイト先、バールやレストラン以外の人とイタリア語で喋る機会を作っておく。自分のセンスを磨く。
実際、「ダンスはどこでやってる?」「セッション情報はどこで入手できるの?」と聞くと怒涛のイタリア語が帰ってくるんです。全神経を集中させてわかる単語を拾い、文脈を想像して(創作して)返事をする。お店と客、といった関係でない場所では生まれるコミュニケーションも変わるなと肌で感じました。ダンスの空気とも違うしね。
全然関係ないけれど、この前のトリノのケーリー。フィガーのリズム紹介は「Tempo di polka/Jig」といった説明をしていました。イタリアのケーリーに来る方はぜひ覚えておいてください。ケーリー少ないけど。
それと数日前に紹介したイタリア語「Bevo solo」はやっぱり正しい言い方ではなく「Vado a bere / Vado a bere un attimo」などが適切な表現らしいです。Bevo soloだと「一人で飲んでくる(だからあなたはここに残っていて)」という意味なのですが、セットダンスにおいて2人が飲みに行ってしまうと場所取りができなくなってしまうので文脈を考慮すればギリ通じる、くらい。
語学学校
こっちの学校あるある?みんな教室にギリギリまで入らないのです。生徒だけかと思っていたら先生も。「チャイムが鳴ったときには着席していなさい」と日本では習うけれどこっちではそーじゃないんだなーという気づき。こっちは身体で覚えちゃってるよ。
水曜日に語学学校の第2タームのテストがあって。テスト用紙が配られた後、「まだ見ないでね」と言われていたのですが僕はこっそり見ました。本来は音源を流す1分前に問題文を読むそうなのですが、そんなの全体読み終わらないじゃん、と思って。僕はこの手の問題文の理解に人一倍時間がかかるタイプというのもあるのだけれど、何故時間制限をするのだろう?テストはともかく、授業中でも問題文の前にいきなり音源を流す進行があって。文脈が一歳わからないからマジで辛かったのだけどこれが一体何のためにあるのかさっぱりわからない。
全然関係ないのだけれど、クラスメイトでフィンランド人がいて、ちょっとだけ仲がいいのだけど、今タームから新しく入ってきたフィンランド人とめっちゃ早口で喋っていて。英語やイタリア語だとむっちゃシャイなのに母国語だとこうなるんだ、そうだよね、母国語だもんね、という気持ちになりました。文化の壁、言語の壁、母国語じゃない人と分かりあうには相当な壁があるんだなと無意識に感じたのかもしれない。
唐突な連絡
Grazie per leggere. Ci vediamo. 読んでくれてありがとう。また会おう!