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【この後どうなる?】サッカー戦術クイズ③ 〜実際に起こったプレイからサッカーを学ぶ〜

今回の、この後どうなる?サッカー戦術クイズは自作問題から。

第1回、第2回はこちら

実際の試合で起きたプレイから、サッカーの戦術やテクニックを学んで練習メニューに落とし込んでいくという内容で記事にしています。

この後どうなるか?を予測する、サッカーIQを高めることと、それを実際に自分でも実践できるようになることを目的としています。

今回は、ちょっと古い映像ですが1998年フランスW杯から。

憧れのファンタジスタ、ロベルト・バッジオ選手より。

この後どうなる?

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1998年フランスW杯準々決勝 フランス×イタリア

上記のようなシチュエーションで、イタリアはどんな攻撃を仕掛けてシュートまでいくでしょうか?
答えはこちらの動画 (43:55 より)

答え合わせ

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正解は、バッジオ選手がチェックの動きにより相手の背後をとって、シュートまでいく、でした。

チェックの動きとは、本当に貰いたい動きと逆の動きをすることです。

チェックの動きをすることで、欲しいスペースを広げることや、相手を食いつかせることができます。

成功させるためには、出してと受けてのタイミングが合わないと成功しません。

ロベルトバッジオ 選手はパスの出してであるアルベルティーニ選手が、コントロールするまではボールに寄るような動きを見せて、コントロールした瞬間に一気に急加速してDFの背後に走り出します。

ボールを蹴れる瞬間には相手DFを振り切っているので、後はパスの質です。

アルベルティーニ選手も、柔らかく正確なパスを配給して狭いゴール前のスペースを見事なまでに崩します。

惜しくもシュートは外れてしまいますが、0−0延長戦、この試合PKでフランスが勝ち、その後優勝することになります。

バッジオ選手のこのシュートが決まっていれば歴史は変わっていたはずで、間違いなく大会ナンバーワンゴールだったでしょう。

ゴールしてもいないのに、強い印象が残っているこのプレイはまさにバッジオの代名詞でした。


ポイント

前回記事のレバンドフスキー選手のプルアウェイの動き同様に、いつ動き出すかのタイミングが重要になります。 

偽の動きと本当の動きをいつ行うかのタイミングが重要です。 

本当に欲しい場所へ動き出すタイミングは、ボールが蹴れる状況になった瞬間です。

また、本当の動き出しの時のスピードの変化も重要です。

相手を振り切るために、一気に急加速して相手を置き去りにします。

トレーニングメニュー

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シンプルに受けてと出してのタイミングを合わせる練習をします。

ラストパスを出す選手がコントロールするまでは、偽の動き(チェックの動き)をして、パスの出し手がボールを蹴れる位置にボールを置いた瞬間に、本当に欲しい場所へ動き出します。

上記したように、ポイントは急加速です。 

実際の試合では、逆の動き出し方もあるので、逆バージョンも練習しておきましょう。

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トレーニング② 1対1

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タイミングが合ってきたら実際に相手を入れてみましょう。

単純にボールの無い1対1の状況から、パスを受けてゴールまでいくトレーニングです。

攻撃側は基本的には相手の背後を突きたいですが、この状況ではまず相手守備者は背後のケアをして中々背後を突けないと思います。

ラストパスを受ける攻撃者が、足元で受けて前を向いたら2対1にして良い、などのルールを付け加えると守備側もよりボールに対して厳しく行こうとするので、背後を狙うことも可能になります。

実際の映像ではシュートまで行っていますが、こんなおいしいシーンは1試合に1回あるかないかだと思います。

実際にはテレビ画面では写っていないところで、ボールの無い状況での1対1の激しい攻防があると思います。

相手の背後を常に狙い続ける攻撃、背後をやらせない守備、加えてパスをインターセプトを狙うといったものです。 

執拗に背後を狙い続けるからこそ、逆に足元で受けてチャンスになったり、コンビネーションが活きてきます。

バッジオ選手のプレイも延長後半の出来事です。

相手DFも疲労などで集中力が途切れてくる時間帯です。

勝負所での、勝負の動きはまさにイタリアの至宝と呼ばれる所以です。
以上、今回はロベルト・バッジオ選手のチェックの動きでした。

前回記事のレバンドフスキー 選手のプルアウェイの動き、今回のロベルト・バッジオ選手のチェックの動き。

基本的なことですが、FWに必要な動き出しやボールがないところでのテクニックです。

チェックの動きとプルアウェイを組み合わせた動きも実際の試合中では多いと思います。

これを読んでいるFWのあなたは動きを参考に、DFのあなたはFWの動きに対応するステップや身体の向きをトレーニングしていきたいですね。

あなたのトレーニングの参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます。

もっとたくさん解きたいよ、という方はこちら


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